SIMロック解除とは?メリット・デメリットや解除方法、注意点を解説
「携帯電話会社の乗り換えについて調べていて、SIMロック解除という言葉を見たり聞いたりしたけど、一体どんなものなの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
SIMロック解除は、契約中の携帯電話会社で購入したスマホをほかの携帯電話会社で使うために必要な手続きです。しかし「SIMロック解除が実際どんなものなのか」「手続きはなにから始めればよいのか」など分からないことも。
そこでSIMロック解除とはなにか、解除することのメリットや注意点などを分かりやすく解説します。
そもそもSIMカード、SIMロックとは
SIMロック解除を理解する前に、まずはSIMカードとSIMロックについて説明します。
SIMカードとは
SIMカードは電話番号を特定するための、固有のIDが記録されたICカードのことです。携帯電話会社と契約中のスマホには、携帯電話会社で発行されたSIMカードが挿入されています。
SIMカードの情報をもとに「そのスマホが誰のものなのか」が特定されることで、契約中の携帯電話会社で通信・通話が利用できるようになります。つまり、SIMカードは通信・通話を利用するための「身分証」の役割を果たしています。
SIMロックとは
NTTドコモ、au、ソフトバンクなどで購入したスマホには、ほかの携帯電話会社のSIMカードが使えないように、スマホ自体に制限がかけられている場合があります。この制限を「SIMロック」といいます。
SIMロック解除とは
SIMロック解除は、携帯電話会社がスマホにかけた制限(SIMロック)を解除して、別の携帯電話会社のSIMカードが使えるようにするための手続きです。
SIMロック解除をしたスマホは、基本的にどの携帯電話会社のSIMカードを入れ替えても利用できるため、さまざまな携帯電話会社のSIMが使えます。
過去に販売されていたスマホには、原則としてSIMロックがかかっていました。しかし現在は、SIMロックの解除が義務化されています。
スマホのSIMロックは携帯電話会社の乗り換えを制限するものであるとして、総務省の要請によって、2015年から事業者によるSIMロック解除が義務化されたためです※。
また2021年以降は、消費者が携帯電話会社からスマホを購入する際に、原則SIMロックを解除して渡すことになっています。つまり、現在購入できるスマホは基本的にSIMフリーの状態で販売されています。
そのため、2024年現在、携帯電話会社から購入できるスマホは、SIMロックの解除は必要ありません。高齢者向けの機能がシンプルなスマホや、Android™を搭載した折りたたみ式の携帯電話、キッズケータイなども含まれ、特別な手続きも必要なくなっています。
SIMロックの解除が必要か確認する方法
前述のとおり、2021年以降に携帯電話会社から発売されたスマホは、原則SIMロックが解除されています。しかし、すべての携帯電話会社が同じ日から対応を開始したわけではありません。
携帯電話会社各社が原則SIMロック解除に対応したのは、以下の年月日からです。以下の日付以前に購入したスマホは、SIMロックがかかっている可能性があります。
会社名 |
原則SIMロック解除開始日 |
---|---|
NTTドコモ |
2021年8月27日(金) |
au |
2022年10月1日(土) |
ソフトバンク |
2021年5月12日(水) |
※楽天モバイルで購入できるスマホはすべてSIMフリーです。
※詳しくは各社Webサイトをご確認ください。
現在利用しているスマホのSIMロックが解除されているかどうかは、スマホの設定から確認できます。
・iPhoneの場合
「設定>一般>情報」の順にタップします。「情報」の下部にある「SIMロック」という項目を確認し、「SIMロックなし」と表記されていれば、SIMロックは解除されています。
・Androidの場合
Androidは、お使いのスマホ製品によって確認方法が異なる場合があります。
Google Pixelシリーズでは、SIMを挿入した状態で「設定>デバイス情報>SIMステータス」をタップします。ステータスに「許可されています」と表示されていれば、SIMロックは解除されています。
SIMロックを解除するメリット・デメリット
SIMロックを解除すると、さまざまなメリットが得られます。同時に気になるのがデメリットですが、SIMロックを解除した場合のデメリットはほとんどありません。
どのようなメリット・デメリットがあるのか詳しく見てみましょう。
SIMロックを解除するメリット
SIMロック解除の最大のメリットは、携帯電話会社を気軽に乗り換えられるようになることです。
スマホを買い替えずに携帯電話会社を乗り換えたり、デュアルSIMやeSIMを活用して複数の携帯電話会社のSIMを1台のスマホで使い分けをしたりできるようになります。
また利用できるSIMは、日本国内の携帯電話会社だけではありません。海外のSIMも利用できるため、海外旅行や出張で現地のSIMを購入して使うことも可能です。
海外のSIMカードは、渡航先の空港や駅に設置されている自動販売機、日本のECサイトなどで購入できます。SIMカードによっては、海外Wi-Fi®レンタルなどのほかの通信手段より費用を抑えることが可能です。
SIMロックを解除するデメリット
SIMロック解除によるデメリットは、現在は特にありません。
以前は店頭でのSIMロック解除手続きは有料のケースがありましたが、総務省のガイドラインの改定を受けて、2023年10月以降はSIMロック解除にかかる手数料の無料化が義務付けられました。
SIMロックを解除することによって、スマホが故障したり、使えなくなったりすることはありません。どうしても解除できない理由がない限り、SIMロックは解除した方がいいでしょう。
SIMロック解除には条件がある?注意点を解説
SIMロック解除の前に確認しておきたい注意点は以下の2点です。
注意点1:スマホの対応周波数帯(バンド)に注意
SIMロックを解除したスマホでも、どの携帯電話会社の回線でも必ず利用できるわけではありません。
スマホを利用するには、携帯電話会社が提供する回線の周波数帯と、お手持ちのスマホが対応している周波数帯が一致している必要があります。
近年のスマホは基本的に4G、5Gの周波数帯のほとんどに対応しています。しかし、Androidはメーカーや製品によって異なるため、事前に調べておきましょう。
注意点2:SIMロックを解除するには条件がある
SIMロック解除の条件は、携帯電話会社ごとに異なります。
NTTドコモ |
au |
ソフトバンク |
|
---|---|---|---|
解除条件 |
2023年10月1日以降は条件なし |
ネットワーク利用制限中ではないこと |
ネットワーク利用制限中ではないこと |
対象機種 |
2015年5月以降、2021年8月26日までに発売されたスマホ |
2015年4月23日以降、2021年9月30日までに発売されたスマホ |
2021年5月11日以前に購入されたスマホ |
必要なもの |
本人確認書類、スマホ本体 |
本人確認書類、スマホ本体 |
本人確認書類、スマホ本体 |
手続き方法 |
Webサイト、電話、店舗等 |
Webサイト、My auアプリ、au取扱店 |
Webサイト、店舗 |
SIMロックを解除するためには、「ネットワーク利用制限中ではないこと」が基本的な条件となります。
ネットワーク利用制限とは、携帯電話会社を通じたスマホの購入時に申告した個人情報に虚偽の内容があったり、スマホ代金の未払いがあったりした理由で、携帯電話会社が対象となるスマホを携帯電話回線から遮断した状態です。
ネットワーク利用制限がかけられたスマホは、SIMカードを挿入しても通信・通話はできません。また代金の未払いを除き、例外なく制限が解除されることはありません。
NTTドコモでのSIMロック解除の条件
NTTドコモでは2015年5月以降に発売されたスマホに対して、2023年10月1日以降、SIMロック解除に一切の条件を設けていません。
NTTドコモのWebサイト、ドコモショップ、電話窓口で手続きが可能です。
auでのSIMロック解除の条件
auのSIMロック解除手続きは、2015年4月23日以降、2021年9月30日までに発売されたスマホで、ネットワーク利用制限中ではないことが条件です。
条件を満たしている場合、auのWebサイト、My auアプリ、au取扱店で手続きできます。
ソフトバンクでのSIMロック解除の条件
ソフトバンクのSIMロック解除手続きは、2021年5月11日以前に購入したスマホで、ネットワーク利用制限中ではないことが条件です。
条件を満たしている場合、ソフトバンクのWebサイト、ソフトバンクショップで手続きできます。
ただし、以下のケースはSIMロックが解除されているため、別途手続きは不要です。
・2021年8月18日以降にY!mobile、またはLINEMOへブランド間の乗り換えをした場合
・2021年4月14日~2021年5月11日にソフトバンク取扱店で一括払い、もしくはクレジットカードで分割払いを設定した場合
SIMロック解除をする方法
SIMロック解除をする方法は以下の4つです。
・店舗でSIMロック解除をする
・携帯電話会社のWebサイト
・電話窓口(NTTドコモのみ)
・携帯電話会社の公式アプリ(auのみ)
どちらから申し込んでも、2023年10月1日以降は無料で解除の手続きができます。それぞれの手続きの方法を詳しく見ていきましょう。
店舗でSIMロック解除をする
SIMロック解除は、各携帯電話会社の店舗で手続きを行えます。店舗の所在地は各携帯電話会社の公式Webサイトから検索が可能です。
・NTTドコモ
https://shop.smt.docomo.ne.jp/
・au
https://www.au.com/storelocator/
・ソフトバンク
https://www.softbank.jp/shop/search/
各携帯電話会社で来店予約のサービスが提供されています。来店予約をしておくと、予約日時に優先的に案内を受けられます。
土日祝日の日中は混みあうため、混雑状況によっては受付を断られることもあります。待ち時間を短縮し、確実に手続きをしたい場合は来店予約を利用しましょう。
Webサイトでの手続きでSIMロックを解除する
店舗へ行く時間がない場合や近隣に店舗がない場合は、各携帯電話会社の会員ページからも手続き可能です。
すでに回線を解約済みの場合でも、各携帯電話会社のWebサイトから手続きが可能です。SIMロック解除の手続きを行うときは、スマホごとに設定されている15桁の製造番号(IMEI)の入力が必要になるため、以下の確認方法で手元に控えておきましょう。
Android™での「製造番号(IMEI)」の確認方法
1)設定から確認する方法
「設定>デバイス情報」の順にタップし、IMEIの項目で確認します。Androidは製造したメーカーによってメニュー名が異なる場合があるため、見つからない場合は設定アプリの検索でIMEIと入力して項目を検索してください。
デュアルSIMやeSIMを利用して複数のSIMが挿入されている場合は、複数のIMEIが表示されます。どの番号を使っても問題ありません。
2)電話アプリで確認する方法
「*#06#」とダイヤルすると、画面に製造番号(IMEI)が表示されます。
iPhoneでの「製造番号(IMEI)」の確認方法
1)設定から確認する方法
「設定>一般>情報」の順にタップすると、iPhoneの情報が表示されます。IMEIの項目で確認してください。項目をロングタップすると、番号をコピーできます。
デュアルSIMやeSIMを利用して複数のSIMが挿入されている場合は、複数のIMEIが表示されます。どの番号を利用しても問題ありません。
2)電話アプリで確認する方法
「*#06#」とダイヤルすると、画面に製造番号(IMEI)が表示されます。
NTTドコモのWebサイトでの手続き方法
My docomoにログイン後、「サービス一覧」のSIMロック解除の項目に進み、画面の指示に従って手続きを進めます。
auのWebサイトでの手続き方法
My auにログイン後、「契約内容手続き」からSIMロック解除の項目に進み、画面の指示に従って手続きを進めます。
ソフトバンクのWebサイトでの手続き方法
My SoftBankにログイン後、「契約・オプション管理」から「SIMロック解除手続き」の項目に進み、画面の指示に従って手続きを進めます。
NTTドコモは「電話」でのSIMロック解除も可能
NTTドコモの場合には、電話からもSIMロック解除の手続きができます。以前は3,300円(税込)の手数料が発生していましたが、現在は無料です。
自動音声のガイダンスは「6」を押すことでスキップできます。発信音の後「SIMロック解除」と話すことで、SIMロック解除手続きに進めます。
・電話窓口(ドコモ インフォメーションセンター)
NTTドコモの携帯電話:局番なしの「151」(無料)
一般電話などからの場合:「0120-800-000」
受付時間:午前9時~午後8時
年中無休
「店舗に行く時間は取れないが、Webサイトでの手続きは自信がない」、または「手間がかかる」という場合は、電話での手続きがおすすめです。12時~13時、17時~19時は混雑しやすいため、できるだけ午前中に電話をするといいでしょう。
SIMロックを解除して、携帯電話会社を見直そう
SIMロック解除には、さまざまなメリットがあります。SIMロックを解除し、ほかの携帯電話会社の安価な料金プランに乗り換えることで、毎月の携帯電話料金を節約できるでしょう。
スマホによってはデュアルSIMやeSIMが使えるため、複数のSIMを切り替えて使うことも可能です。突然回線トラブルが起きた際など、別の携帯電話会社のSIMに切り替えることでトラブルを回避できるメリットもあります。
気になるSIMロック解除の手数料も、2023年10月以降は手続きが無料になりました。なるべく早めにSIMロックを解除するのがおすすめです。
楽天モバイルでは、ご契約時に加えご契約後もおトクなキャンペーンを豊富にご用意しております。
早速チェックしてみてはいかがでしょうか。
※キャンペーン一覧はこちらをご確認ください。
楽天モバイルの料金プランでは、データ利用量に合わせて料金が自動的に変わるため、たくさん使う人にもあまり使わない人にもおすすめの料金プランです。
家族割引適用※で、3GBまでは880円/月(税込968円)、20GB超過後はどれだけ使っても2,880円/月(税込3,168円)とデータ使い放題※1なので、データ容量を心配せず快適な通信をご体験いただけます。
※通話料等別
※プログラム適用条件あり。詳細はこちらをご確認ください。
ぜひ楽天モバイルをご検討ください。
※Wi-Fiは、Wi-Fi Allianceの登録商標です。
- 家族割引適用で、0GB〜3GBまで880円/月(税込968円)
- 家族割引適用で、3GB超過後〜20GBまで1,880円/月(税込2,068円)
- 家族割引適用で、20GB超過後〜どれだけ使ってもデータ高速無制限2,880円/月(税込3,168円) ※1
- Rakuten Linkアプリ利用で国内通話かけ放題※2
- iPhone(iOS 14.4以降対象)をご利用の場合は条件をご確認ください。※3
※ 製品代、オプション料、通話料等は別費用。
※1 混雑時など公平なサービス提供のため速度制御する場合あり。
※2 アプリ未使用時30秒20円(税込22円)。一部対象外番号あり。データタイプのお申し込みでは、データ通信のみの利用となり通話・Rakuten Linkアプリはご利用いただけません。
※3 iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone SE(第1世代)をiOS 14.4/14.4.1/14.4.2のバージョンでご利用になる場合、110/118/119への緊急通話で高精度な位置情報測位の正確性が低下します。iOS 14.5にアップデートすることで高精度な位置情報測位に対応いたします。楽天モバイルのご利用にあたり、iOS 14.4以降ならびにキャリア設定の最新バージョンへのアップデートをお願いいたします。
※ 掲載内容はプラン名・サービス内容の変更によって、一部内容を修正する可能性がございます。
- この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
- 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。