スマホのメモリ不足で起きる症状は?解消方法をAndroid™・iPhoneにわけて解説

スマホのメモリ不足で起きる症状は?解消方法をAndroid™・iPhoneにわけて解説
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2025.02.28

スマホのメモリ不足を放置すると、アプリが正常に動かなくなり、エラーが頻発するなどのトラブルが発生しやすくなります。

メモリは後から増やせませんが、キャッシュの削除や不要なアプリを終了するなどの方法で対処が可能です。 
今回はメモリ不足になったときに起きる症状や、メモリ不足を解消する方法などを解説します。 

目次

スマホのメモリ不足で起きる症状

スマホがメモリ不足の状態になると、次の症状が発生しやすくなります。

  • スマホの操作時にエラーが発生する
  • アプリや画面の切り替えが遅くなる
  • アプリやスマホが意図せず終了または再起動する

上記を順番に解説します。

スマホの操作時にエラーが発生する

スマホがメモリ不足になると、負荷の大きな作業を行わせたときにエラーが起きやすくなることがあります。例として、次のようなものが挙げられます。

  • 新しいアプリのダウンロード
  • アプリの起動
  • 写真やファイルの閲覧や保存、アップロード

たとえば、Android™には画面録画機能が搭載されていますが、メモリ不足ではスマホを操作しながら画面録画ができなかったり、スマホが高温になってエラーが発生したりする場合があります。

カメラアプリの起動や写真の保存、アップロードなども失敗する可能性が高くなるため、注意しましょう。

アプリや画面の切り替えが遅くなる

スマホがメモリ不足になると、アプリの起動や画面の切り替えに時間がかかるようになります。

たとえば、普段ならスムーズに動作するアプリでも、メモリ不足の状態のまま実行すると、読み込みに時間がかかり、タッチ操作の反応が鈍くなるなどの症状が発生しやすいです。

特に、高画質な動画を再生する際や処理の重いゲームアプリを利用する際は、動作が不安定になり、アプリが途中で終了する、あるいは起動しない場合があります。

また、複数のアプリを同時に起動している場合、メモリが不足しているとアプリの切り替えに時間がかかって全体の操作性が低下してしまい、ストレスが溜まるかもしれません。

アプリやスマホが意図せず終了または再起動する

スマホがメモリ不足になっている場合、起動していたアプリの強制終了が発生しやすくなり、最終的にはスマホ全体がクラッシュして再起動を余儀なくされる可能性があります。

システムやハードウェア全体の負荷を増大させ、スマホの故障につながる可能性があるため、メモリ不足が続く場合は対策を考えましょう。

スマホのメモリとは?

このような問題を引き起こすメモリ不足とは、そもそもどのようなものなのでしょうか。

スマホのメモリとは、動作中のアプリや処理に必要なデータを一時的に保管しておく作業スペースです。

Random Access Memoryを略してRAMと呼び、一般的にはスマホのスペックで「RAM 〇〇GB」と記載されます。数字が大きいほど多くの作業を同時に実行可能です。

負荷の大きな作業を行わせたり、負荷が小さい作業を同時に複数行わせたりするには、より多くのメモリが必要となります。

通常、実行する作業に対してメモリが足りなくなっても、自動的にさまざまな調整が行われるので、特に気にする必要はありません。

しかし、この調整が難しくなってくると、上述したような問題が起きることがあります。

スマホのメモリは後から物理的に交換や増設などができないため、購入時に用途に応じた容量を搭載したスマホを選ぶことが重要です。特に、スマホで高画質な動画の視聴や編集などを行いたい場合は、最初からメモリ容量が大きいスマホを選びましょう。

逆に、家族や友達とメッセージをやり取りするだけであれば、それほどメモリ容量を重視する必要はないといえます。

メモリとストレージの違い

メモリは、進行中の作業のために一時的にデータを保管する領域であり、一般的に、メモリ容量は作業机の広さに例えられます。一方で、ストレージはデータやファイルを長期的に保存するため、倉庫のように呼ばれます。

次の表は、メモリとストレージの違いをまとめたものです。

 

メモリ

ストレージ

正式名称

Random Access Memory(RAM)

Read Only Memory(ROM)

役割

進行中の操作や動作をサポートするための一時的な作業領域

写真や動画、アプリを保存する長期保存領域

一般的な機種での容量

4GB~16GB

64GB~1TB

スマホに搭載されているメモリ容量に対して、進行中の作業量が多くなり、メモリ不足に陥ると、エラーやアプリの強制終了が発生しやすくなります。

一方で、ストレージが不足すると、写真や動画、新しいアプリを保存できません。

メモリとストレージは役割が異なりますが、どちらも不足するとスマホの操作性や快適性に大きな影響をおよぼします。

スマホのメモリ不足を解消する方法|Android・iPhone

スマホのメモリ不足を解消する方法は以下のとおりです。

  • 不要なアプリを終了する
  • スマホを再起動する
  • OSやアプリをアップデートする
  • アプリのキャッシュを削除する
  • バックグラウンドで動いているアプリを停止する
  • 仮想メモリを利用する

上記を順番に解説します。

不要なアプリを終了する

利用していないアプリを起動したままにしていると、スマホのメモリを消費し続けてしまい、メモリ不足を招く可能性があります。

一度起動したアプリは、ホーム画面へ切り替えたり、別のアプリを使い始めたりしても、実は起動中のままでメモリを消費している場合があるため注意しましょう。

不要なアプリを終了すると、その分使用中だったメモリが解放されるので、メモリ不足を解消するのに役立ちます。

Androidの場合

Androidで不要なアプリを終了する手順は以下のとおりです。

  1. 画面の下端からゆっくり上へスワイプして、画面全体が切り替わったら指を離す
  2. 起動しているアプリの画面の一覧が縮小表示されるので、目的のアプリが画面中央に表示されるよう左右にスワイプする
  3. 画面中央に表示されている縮小画面を上に向かってスワイプする

起動しているアプリをすべて終了したい場合は、すべてのアプリの画面を上へスワイプします。

なお、OSのバージョンや種類によって手順は異なります。実行する際は、公式Webサイトや取扱説明書で確認しましょう。

iPhoneの場合

iPhoneで不要なアプリを終了する手順は以下のとおりです。

  1. 画面の下端からゆっくり上へスワイプして、画面全体が切り替わったら指を離す(ホームボタンがある機種では、ホームボタンを速やかに2度連続して押す)
  2. 起動しているアプリの画面の一覧が縮小表示されるので、目的のアプリが画面中央に表示されるよう左右にスワイプする
  3. 中央に表示した縮小画面を上に向かってスワイプする

上記は、アプリが反応しないときやエラーが起きたときにも役立つ場合があります。

スマホを再起動する

スマホを再起動すると、バックグラウンドで動作していたものも含めて、すべてのアプリを強制的に終了できます。

これにより、使用していたメモリもいったん解放されるので、メモリ不足によって発生していた問題も解消されます。

Androidの場合

Androidの再起動手順はスマホによって異なります。Google Pixel6以降(Google Pixel Foldを含む)の場合の手順は以下のとおりです。

  1. 電源ボタンと音量大ボタンを数秒間長押しする
  2. 画面に再起動アイコンが表示されたらタップする
  3. スマホの電源が再起動するまで待つ

種類によっては、電源ボタンを長押しして再起動を選択できる場合もあります。

iPhoneの場合

iPhoneの再起動手順は以下のとおりです。

  1. いずれかの音量調節ボタンとサイドボタンを長押しする
  2. 電源オフスライダが表示されたら離す
  3. 電源オフスライダをドラッグする
  4. スマホの電源が切れるまで待つ
  5. 電源を入れる

なお、OSのバージョンや種類によって手順は異なります。実行する際は、公式Webサイトや取扱説明書で確認しましょう。

OSやアプリをアップデートする

OSやアプリのアップデートには、不要なメモリ利用を最適化し、動作の軽量化を図る改善が含まれている場合があります。

アップデートによりメモリの消費量を節約でき、メモリ不足が解消される可能性があるので、最新版がアップされている場合は試しましょう。

Androidの場合

AndroidのOSをアップデートする手順は以下のとおりです。

  1. 「設定」アプリをタップする
  2. 「システム」をタップする
  3. 「システムアップデート」をタップする
  4. アップデートが可能であれば、画面の表示に従ってアップデートを開始する

なお、OSのバージョンや種類によって手順は異なります。実行する際は、公式Webサイトや取扱説明書で確認しましょう。

iPhoneの場合

iPhoneのOSをアップデートする手順は以下のとおりです。

  1. 「設定」アプリをタップする
  2. 「一般」をタップする
  3. 「ソフトウェアアップデート」をタップする
  4. アップデートが可能であれば、「今すぐインストール」、あるいは「ダウンロードしてインストール」をタップする
  5. アップデートが終わるまで待つ

なお、アップデートの内容によっては時間がかかる場合があるため、充電器につないだ状態、または十分に充電したうえでWi-Fi®に接続して行いましょう。

アプリのキャッシュを削除する

キャッシュとは、アプリやWebサイトの動作を高速化するために一時的に保存されるデータです。

たとえば、アプリの設定情報やWebページの画像がストレージにキャッシュとして保存されることで、次回の読み込みがスムーズになります。

しかし、キャッシュが蓄積しすぎるとスマホのメモリを圧迫し、動作の遅延やエラーの原因になるので、定期的に削除するとよいでしょう。

キャッシュを削除する方法は、スマホやアプリによって異なります。

Androidの場合

Androidでキャッシュを削除する手順は以下のとおりです。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「アプリ」をタップする
  3. アプリの一覧でキャッシュを削除したいアプリを探してタップする
  4. 「アプリ情報」の画面で「ストレージ(またはストレージとキャッシュ)」をタップする
  5. 「キャッシュを消去(またはキャッシュを削除)」をタップする

「ストレージ」の画面では、「キャッシュを消去」の横に「データを消去(またはストレージを消去)」がありますが、タップするとアプリの動作に必要なデータやアカウント情報が消えてしまうため注意しましょう。

なお、OSのバージョンや種類によって手順は異なります。実行する際は、公式Webサイトや取扱説明書で確認しましょう。

iPhoneの場合

iPhoneには、アプリの一覧からキャッシュのみを削除する機能がありません。

アプリに溜まったキャッシュを削除するには、一度アンインストールしてから、再度インストールするしか方法がありません。

ただし、次の手順でアプリを再インストールすると、キャッシュは削除されますが、主要データは削除されずに保持されます。

とはいえ、必要なデータが必ず保持されるとは限らないので、必要に応じて事前にバックアップや引き継ぎコードを設定しておきましょう。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「iPhoneストレージ」をタップする
  3. アプリの一覧から目的のアプリをタップする(表示されていない場合は、リストの末尾にある「すべてを表示」をタップしてから操作する)
  4. 「アプリを取り除く」をタップして確認メッセージが表示されたら、再度「アプリを取り除く」をタップする
  5. 画面表示が変わったら「アプリを再インストール」をタップする(再度画面表示が変わるまで待つ)

また、アプリによっては、キャッシュの削除機能を個別に持っていることがあります。

たとえば、次の手順でSafariのキャッシュを削除できます。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「アプリ」をタップする
  3. 「Safari」をタップする
  4. 「履歴とWebサイトデータを消去」をタップする
  5. 「履歴を消去」ウインドウが開いたら、必要に応じて消去する期間を選び、「履歴を消去」をタップする

「履歴とWebサイトデータを消去」でキャッシュや履歴、Cookie、閲覧データを削除しても、自動入力の情報は変更されません。

なお、OSのバージョンや種類によって手順は異なります。実行する際は、公式Webサイトや取扱説明書で確認しましょう。

スマホのキャッシュに関する詳しい解説は、こちらをご確認ください。

バックグラウンドで動いているアプリを停止する

スマホアプリの中には、ユーザーがアプリを起動しなくても、本体起動時に自動的に起動するものがあります。このような動作を、ユーザーから見えないところで動作しているという意味で、「バックグラウンド(画面の裏側)で動作している」といいます。

たとえば、本体の再起動後に1つもアプリを開いていない状態で、新着メッセージがあると通知が表示されるのは、そのアプリがバックグラウンドで動作し続けて、新着メッセージを待ち受けているからです。

バックグラウンドで動作しているアプリもメモリを消費しますが、新着メッセージの待機などの必要があって動作しているため、原則として終了しないほうがよいでしょう。

バックグラウンドで動作するアプリの動作に異常を感じたら、まずはスマホ本体の再起動か、アプリの削除をお試しください。

なお、一部のメーカーのAndroidスマホでは、バックグラウンドで動作しているアプリを停止することができます。

ただし、バックグラウンドで動作しているアプリは、本来は必要があって動作しているので、個別に動作を止めるとシステム全体の整合性に影響し、かえって不安定化をまねくおそれもあります。むやみに停止することは避けてください。

Androidの場合

Androidでバックグラウンド通信をオフにする手順は以下のとおりです。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「アプリ」をタップする
  3. バックグラウンド通信をオフにしたいアプリをタップする
  4. 「モバイルデータ」をタップする
  5. 「バックグラウンドデータの使用を許可」をオフにする

バックグラウンド通信をオフにすると、データ利用量の節約にもつながります。

ただし、前述のとおりバックグラウンド通信には必要な動作が含まれているため、むやみに終了することは避けたほうがよいでしょう。

なお、OSのバージョンや種類によって手順は異なります。実行する際は、公式Webサイトや取扱説明書で確認しましょう。

iPhoneの場合

iPhoneでバックグラウンド通信をオフにする手順は以下のとおりです。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「一般」をタップする
  3. 「Appのバックグラウンド更新」をタップするか個別のアプリでオフにする
  4. 「Appのバックグラウンド更新」をタップしたら通信の設定を選ぶ

iPhoneでは、バックグラウンド通信のオンオフを一括で切り替えられます。「Appのバックグラウンド更新」の画面でオフを選ぶと、すべてのアプリがバックグラウンド通信を行いません。

また、個別に切り替えることが可能なので、不要なアプリのバックグラウンド通信だけをオフにできます。

なお、OSのバージョンや種類によって手順は異なります。実行する際は、公式Webサイトや取扱説明書で確認しましょう。

仮想メモリを利用する

Androidを採用したスマホの一部機種には、ストレージを一時的にメモリとして利用する機能があります。

一時的にアプリの動作やシステムのパフォーマンスを向上させるため、複数のアプリを同時に利用する際やメモリ消費量の多い作業を行う際に効果的です。

たとえば、仮想メモリの機能を搭載しているGalaxyのスマホでは、次の手順で仮想メモリが利用できます。

  1. 「バッテリーとデバイスケア」を開く
  2. 「メモリ」をタップする
  3. 「RAM Plus」をタップする

特定のAndroidでしか利用できない方法ですが、慢性的にメモリ不足が疑われるようであれば、その対処法として覚えておきましょう。

スマホのメモリ容量を確認する方法|Android・iPhone

スマホの操作中にエラーが頻発し、操作が重くなり、途中で終了する場合はメモリ不足に陥っている可能性が高いです。

ただし、別のトラブルが原因で発生している可能性も考えられるので、現在のメモリ容量を確認して、本当にメモリ不足に陥っているのかを確認しましょう。

次項より、スマホの現在利用しているメモリの容量を確認する方法をiPhoneとAndroidにわけて解説します。

Androidの場合

Androidでメモリ容量を確認する手順は以下のとおりです。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「端末情報」や「デバイス情報」にある「ビルド番号」を探す
  3. 「ビルド番号」を7回タップする
  4. 前の画面に戻り、「開発者向けオプション」をタップする
  5. 「平均メモリ使用量」を確認する

Androidでは、開発者向けオプションで平均メモリ利用量を確認できます。平均メモリ利用量が多い場合は、メモリが圧迫されて不足している可能性があるので対処しましょう。

なお、OSのバージョンや種類によって手順は異なります。実行する際は、公式Webサイトや取扱説明書で確認しましょう。

iPhoneの場合

iPhoneには、現在のメモリ容量や利用量を確認する機能が搭載されていません。

どうしてもメモリ容量を確認したい場合は、App Storeで配信されているApple以外の開発者がリリースしているユーティリティアプリをインストールしましょう。

メモリ不足を防ぐスマホの選び方

スマホのメモリは後から増やすことができません。

上記で紹介した方法は、多くのメモリを使用しているアプリを終了するなどして、一時的にメモリ不足を解消する対処法ですが、根本的な改善をするためにはメモリの容量が多いスマホを選ぶべきです。

しかし、メモリの容量が多いスマホは価格が高い傾向があるので、ご自身のライフスタイルや利用用途に適したスマホを選びましょう。

次の表は、メモリの容量と利用用途、おすすめの利用者をまとめたものです。

メモリの容量

利用用途

おすすめの利用者

2GB~3GB

SNSや地図アプリ、インターネットでの調べもの

基本的な操作で十分な利用者

4GB

動画の視聴や処理の軽いゲームアプリ

軽めの利用が中心の利用者

6GB~8GB

フルHDの高画質動画や高画質のゲームアプリ

スマホで動画やゲームを快適に楽しみたい利用者

8GB超

動画編集や処理が重いゲームの配信

スマホで動画編集やクリエイティブな作業を行いたい利用者

あくまで目安ですが、スマホを選ぶ際の参考にしてください。

メモリ不足に注意しながらスマホを活用しよう

メモリはスマホの作業スペースにあたる重要な要素で、アプリの動作やシステム全体の効率に影響を与えます。

メモリ容量が十分にあれば、多くの作業を同時に行い、負荷の高い操作や命令を実行しても問題がありません。

一方で、メモリ不足に陥るとアプリが動かなくなったり、エラーを起こしたりして、スマホがフリーズしやすくなります。

メモリは後から増やせないので、スマホを使う機会が多い方は、メモリが多いスマホへの買い替えを検討しましょう。

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