SIMフリーとは?基礎知識やメリット、スマホの選び方をわかりやすく紹介

SIMフリースマホなら、携帯電話会社に縛られることなく自由に契約が可能です。
また、SIMロックがかかったスマホも、ロックを解除すればSIMフリーの状態になります。
今回はSIMフリーの概要やSIMフリースマホの入手方法、メリット、デメリットなどを解説します。
SIMフリー・SIMフリースマホとは?SIMロックと併せて解説

購入元の携帯電話会社以外のSIMカードを使えないように携帯電話に制限をかけた状態を「SIMロック」と呼び、SIMロックがかかっていない携帯電話の状態を「SIMフリー」と呼びます。
つまり、「SIMフリースマホ」とは、特定の携帯電話会社に縛られず、自由にSIMカードを利用できるスマホの総称です。
SIMフリースマホには次の2種類があります。
・SIMロックが最初からかかっていないスマホ
・SIMロックを解除したスマホ
最初からSIMロックがかかっていないスマホは「SIMフリー版」と呼ばれ、SIMロックを後から解除したキャリア版のスマホとまとめて「SIMフリースマホ」と呼びます。
SIMフリーなら、契約中の携帯電話会社に縛られることなく、自由にスマホの契約を選べるため、柔軟な使い方が可能です。
SIMフリー版とキャリア版の違い
スマホには最初からSIMロックがかかっていない「SIMフリー版」とSIMロックがかかっている「キャリア版(通信事業者モデル)」の2種類があります。
次の表は、SIMフリー版とキャリア版の違いをまとめたものです。
|
項目 |
SIMフリー版 |
キャリア版 |
|---|---|---|
|
対応周波数帯 |
幅広く対応 |
自社ネットワークに最適化されている |
|
ネットワーク機能 |
eSIMや5G対応が早いこともある |
VoLTEやキャリアアグリゲーションなどに最適化されている |
|
ソフトウェア更新 |
メーカー基準で配信される |
キャリア経由のため更新が遅い場合がある |
|
APN設定 |
手動設定が必要な場合がある |
自動設定されることが多い |
|
サポート・保証 |
メーカー保証が基本 |
キャリア店舗でのサポートが受けやすい |
SIMフリー版は、メーカー公式Webサイトや家電量販店、ECサイトなどで販売されており、最初から特定の携帯電話会社に依存せず、自由に回線を選べます。
一方、キャリア版は、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクなどの携帯電話会社が販売するスマホで、独自の設定が施されている場合があります。
ただし、2021年10月1日からSIMロックは原則禁止されており、現在、携帯電話会社で販売中のほとんどのスマホがSIMフリーの状態です。
たとえばiPhoneの場合、iPhone 12以前はSIMロックがかかっていることがありますが、iPhone 13以降はすべてSIMフリーで販売されています。
現在ではSIMフリーとキャリア版の差は以前ほど明確ではなくなっており、購入時は周波数帯や保証内容など、利用スタイルにあった選択が重要です。
※SIMフリーとキャリア版の違いについてはこちらをご確認ください。
SIMフリースマホの入手方法

SIMフリースマホを入手するには、主に以下の方法があります。
・携帯電話会社や家電量販店などでSIMフリースマホを購入する
・スマホのSIMロックを解除してSIMフリースマホにする
SIMフリースマホを入手する2つの方法について詳しく見ていきましょう。

携帯電話会社や家電量販店などでSIMフリースマホを購入する
SIMフリースマホは、携帯電話会社、メーカーの直販、家電量販店、中古販売店・フリマアプリなどで購入できます。
|
購入できる場所 |
特徴 |
|---|---|
|
携帯電話会社(オンライン・店舗) |
・購入元の回線では特に安心して利用できる |
|
メーカー直販(オンライン・店舗) |
・純正アクセサリをセットで購入できる |
|
家電量販店(店舗・通販サイト) |
・店員に相談ができる |
|
中古販売店・フリマアプリ |
・新品に比べて低価格で購入できる |
携帯電話会社で販売されているスマホも、現在はほとんどがSIMフリーの状態です。特にスマホを購入した携帯電話会社でそのまま利用する場合、対応バンド(周波数帯)の心配がなく、安心して使えます。保証オプションや店舗でのサポートが利用できる点もメリットです。
また、メーカー公式Webサイトや家電量販店でも、SIMフリースマホを購入できます。
中古販売店やフリマアプリでは、新品に比べて低価格で購入でき、型落ちのスマホも選びやすい点がメリットです。ただし、特にフリマアプリで購入したスマホには、通常保証が付かないため、商品の状態は自分でよく確認しておく必要があります。
SIMロックを解除してSIMフリースマホにする
携帯電話会社で購入したスマホをSIMフリースマホとして利用するには、購入した携帯電話会社のWebサイトやショップ(店頭)でSIMロック解除の手続きが必要です。
・NTTドコモの解除方法
https://www.docomo.ne.jp/support/unlock_simcard/
・KDDIの解除方法
https://www.au.com/support/service/mobile/procedure/simcard/unlock/
・ソフトバンクの解除方法
https://www.softbank.jp/mobile/support/usim/unlock_procedure/
以前はSIMロック解除の手続きが有料のケースもありましたが、総務省のガイドライン改定により、2023年10月以降はSIMロック解除の手数料無料化が義務付けられています。
なお、iOS 14以降を搭載したiPhoneの場合は、スマホの「設定」アプリから「一般」>「情報」の順に進むと「SIMロック」の項目でSIMのロックが解除されているかを確認できます。「SIMロックなし」と表示されている場合は、SIMロックが解除されています。
Android™のSIMのロックが解除されているかどうかを確認するためには、契約中の携帯電話会社へお問い合わせください。
SIMフリースマホでSIMカード・eSIMを使う手順

SIMフリースマホで通話やインターネットを利用するには、携帯電話会社と契約するか、家電量販店やネットショップなどでSIMカードやeSIMを用意する必要があります。
SIMカードとは、スマホで通話やデータ通信を行うために必要なICカードで、契約者情報や電話番号などが記録されています。スマホ本体のトレイに差し込むことで通信回線が利用可能になります。
また、eSIMはスマホ内にあらかじめ埋め込まれたSIMで、物理カードのように差し替える必要がありません。契約情報はオンライン上で書き込むことができ、手続きが完了すれば最短で即日開通も可能です。
次項より、SIMフリースマホでSIMカードやeSIMを利用する一般的な流れをご紹介します。
※SIMカードについては、こちらをご確認ください。
※eSIMについては、こちらをご確認ください。
1.SIMカード・eSIMを用意する
まずは、自分のSIMフリースマホが利用予定の携帯電話会社で使えるかを確認しましょう。
すでに契約中の携帯電話会社がある場合は、公式Webサイトで「動作確認済み端末」や「対応バンド情報」を確認し、手持ちのSIMフリースマホが問題なく使えるか調べることが大切です。
一方、新規契約や海外での利用を検討している場合は、利用したい通信事業者と新たに契約し、SIMフリースマホに対応するSIMカードやeSIMを用意する必要があります。
SIMフリースマホの周波数帯と動作確認が問題なければ、次の手続きに進みます。
2.SIMカードを挿入、またはeSIMを設定する
SIMフリースマホの準備が整ったら、契約した携帯電話会社のSIMをスマホに設定しましょう。
SIMカードの場合は、スマホ本体の側面にあるSIMカードトレイを取り出し、SIMカードを挿入します。挿入後にスマホの電源を入れると、自動的に回線接続の初期設定が始まります。
※SIMカードを入れ替える方法については、こちらをご確認ください。
一方、eSIMの場合は、契約時に案内されるQRコードからアクセスするか、専用アプリで設定を行います。操作手順は携帯電話会社によって異なるため、画面の指示や公式Webサイトの案内に従って設定を進めてください。
3.必要に応じてAPN設定などの初期設定を行う
SIMカードやeSIMをセットした後は、スマホがインターネットに正しく接続できるよう、APN(アクセスポイント名)設定を確認しましょう。
APNとは、スマホがインターネットに接続するために必要な接続先情報のことです。通常は自動的にAPNが設定されますが、SIMフリースマホの場合、手動でのAPN設定が必要なケースがあります。
設定が正しくないと、モバイルデータ通信やテザリングなどが使えなくなるため、注意が必要です。
携帯電話会社の公式Webサイトでは、APNの設定手順や入力すべき項目(APN名、ユーザー名、パスワードなど)が公開されています。自動で接続できない場合は、案内に従って設定を行いましょう。
SIMフリーに関する3つのメリット

SIMフリースマホを使うと、具体的には以下のようなメリットがあります。
・より多くの携帯電話会社から選べて、乗り換えやすくなる
・海外へ行ったとき、現地のSIMカード・eSIMが使える
・デュアルSIMで使いやすくなる
上記を順番に解説します。
より多くの携帯電話会社から選べて、乗り換えやすくなる
SIMフリーであれば、契約中の携帯電話会社に縛られることはありません。
契約中の携帯電話会社でのプラン変更だけでなく、他社への乗り換えも含めて回線契約を見直しやすくなります。
乗り換えを検討すれば、さらに毎月の料金を節約できたり、もっと自分にあった契約が見つかったりする可能性があります。
海外へ行ったとき、現地のSIMカード・eSIMが使える
出張や旅行で海外に渡航したとき、海外ローミングや海外Wi-Fi®レンタルではなく、現地対応のSIMカード・eSIMを利用する人が増えています。
SIMフリースマホであれば、現地対応のSIMカードやeSIMを利用して通話やデータ通信ができます。購入した現地のSIMカード・eSIMによっては、通話やデータ通信にかかる費用を節約できるでしょう。
※楽天モバイルの海外ローミングについては、こちらをご確認ください。
デュアルSIMで使いやすくなる
デュアルSIMは、1台のスマホに2つのSIMをセットして、2つの回線を利用できる機能のことです。デュアルSIMに対応するスマホは近年増えています。
デュアルSIMは、2つの電話番号を使いわける、電波がつながりにくいときに回線を切り替える、通信障害に備えて予備の回線を保有するなど、幅広い使い方があります。
SIMフリースマホなら、他社回線を組み合わせることができ、デュアルSIMでの利用がしやすくなります。
SIMフリーに関する3つのデメリット・注意点

SIMフリースマホには以下のようなデメリットや注意点もあるため、利用する際は内容を把握しておきましょう。
・対応周波数や動作確認端末の確認が必要
・SIMフリーの持ち込みでは受けられないサポートがある
・購入の際はSIMの対応状況の確認が必要
上記を順番に解説します。
対応周波数や動作確認端末の確認が必要
各携帯電話会社の回線は、いくつかの決まった周波数で提供されています。
スマホが回線の主要な周波数に対応していない場合、電波がつながりにくい可能性があるため、回線の周波数への対応状況は事前に確認が必要です。
なお、元々SIMフリーで販売されているスマホは、携帯電話会社で購入してSIMロックを解除したスマホと比べると、対応する周波数帯が多い傾向があります。
スマホの対応周波数は、メーカーや携帯電話会社のWebサイト内にある製品スペックページに記載されているため、事前に確認しておきましょう。
また、各携帯電話会社の動作確認端末であるかどうかも、必ず確認しておきましょう。動作確認済み端末については、各携帯電話会社のWebサイトなどから確認できます。
※楽天モバイルの動作確認済みスマホについては、こちらをご確認ください。
SIMフリーの持ち込みでは受けられないサポートがある
SIMフリーで購入したスマホを持ち込んで使う場合、修理の取り次ぎなど、携帯電話会社が提供する故障時のサポートを受けることはできません。
スマホの保証オプション対象も、その携帯電話会社で購入したスマホに限られる場合が多いので注意しましょう。
SIMフリーで購入したスマホの修理は、基本的にメーカーなどでの対応となります。購入の際は、事前に故障時の対応方法を調べておくとよいでしょう。
購入の際はSIMの対応状況の確認が必要
スマホによってSIMの対応状況は異なります。たとえば、SIMカード1枚と複数のeSIMを併用できるものや、SIMカードを2枚セットできるものなど、さまざまです。
特にSIMフリースマホでデュアルSIMを利用する際は、SIMカードやeSIMの対応状況を事前に確認しておきましょう。SIMの対応状況は、メーカーや携帯電話会社のWebサイト内にある製品スペックページに記載されています。
SIMフリースマホの選び方
SIMフリースマホを選ぶポイントは以下のとおりです。
・価格や機能性を比較する
・SIMカードやeSIMの対応を確認する
・対応している周波数帯を確認する
上記を順番に解説します。
価格や機能性を比較する
SIMフリースマホは種類によって以下の要素が異なります。
・価格
・カメラ性能
・バッテリー
・画面サイズ
・機能
スマホを選ぶ際は、利用用途やライフスタイルにあったものを選ぶことが重要です。
たとえば、仕事用のスマホを探しているなら、バッテリーの持続時間やオンライン会議のアプリをスムーズに利用できるかなどを重視し、個人用であれば高画質なディスプレイやオーディオなどをチェックします。
事前にスマホを購入する目的を明確にし、費用や機能を比較しながら最適なSIMフリースマホを選びましょう。
SIMカードやeSIMの対応を確認する
SIMフリースマホを購入する際は、SIMカードとeSIMの対応状況を確認しましょう。
eSIMは契約者情報を書き換えることで携帯電話会社の乗り換えや機種変更を行えますが、すべてのSIMフリースマホがeSIMに対応しているわけではありません。
そのため、eSIMやデュアルSIMを活用したいと考えている人は、購入前にSIMフリースマホのSIMの対応状況を確認しましょう。
対応している周波数帯を確認する
SIMフリースマホによって対応する周波数帯が異なり、すべての携帯電話会社のネットワークに適合するわけではありません。
特定の携帯電話会社で購入したSIMフリースマホが別の携帯電話会社の周波数帯に対応しておらず、乗り換えた際に通信できないケースがあります。
そのため、利用したい携帯電話会社の周波数帯に対応しているか、SIMフリースマホの製品スペックページなどで確認しましょう。
SIMフリーで自由に携帯電話会社を選ぼう
SIMフリースマホであれば、携帯電話会社やスマホの料金プランを自由に選ぶことができます。幅広い選択肢から自分にあったサービスを探せて、無駄のない料金プラン選びをできるのがSIMフリースマホの一番の魅力でしょう。
新しくSIMフリースマホを購入する場合は、価格や機能性を比較し、対応しているSIMの種類や周波数帯などを確認しましょう。
また、新しくSIMフリースマホを購入する際に、自分にあった携帯電話会社に乗り換えを検討するのもおすすめです。
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