スマホの動作が重い原因は？10の対処法を紹介
「なんだかスマホの動作が重い…」「反応が遅い…」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
スマホの動作が重くなる原因は、熱暴走やバッテリーの残量不足、電波環境の悪さなど、ひとつではありません。そのため、原因をしっかりと理解したうえで対処する必要があります。
今回はスマホが重くなる9つの原因とそれぞれの対処方法を解説します。スマホをサクサクと動く状態に戻すため、すぐに試してみましょう。
スマホの動作が重く（遅く）なる9つの原因
スマホの動作が重くなる原因は、大きく以下の9つに分類できます。
• 熱暴走による動作不良
• CPU性能が不足
• RAM（メモリ）の不足
• ROM（ストレージ容量）の不足
• キャッシュが溜まっている
• ウイルスに感染している
• 電波強度によるデータ通信の速度低下
• バッテリーの劣化
• OSのバージョンが古い
それぞれについて、詳しい症状と原因を把握しましょう。
熱暴走による動作不良
スマホが高温になると、内部のパーツが動作不良を起こすため、処理が遅くなります。スマホのパーツを高温から守るために、スマホが強制的にシャットダウンされることもあるので、まずはスマホを通常時の温度に戻しましょう。
また日頃から、高温になる場所に置かない、充電中に使わない、充電しているときにものを重ねないなどの対処が大切です。
CPU性能が不足
CPUはスマホの頭脳ともいえる部品で、スマホの性能を左右しています。スペックが高いCPUはデータの処理能力が高くなるので、スマホの動作は軽く速くなります。
反対に、スペックが低いCPUだと処理能力が低いので、スマホの動作が全般的に遅くなってしまいます。そのため、CPUの処理能力を多く必要とするゲームアプリは、動作が重くなります。
対処法としては、処理に高い能力を必要とするアプリやバックグラウンドアプリ（常駐アプリ）を使わないようにしましょう。
また、スマホのホーム画面にウィジェットをたくさん使用するのを避けるとよいでしょう。
RAM（メモリ）の不足
RAM（Random Access Memory）は、CPUがアプリの動作を処理したり、画面を表示したりするのに使う部品で、メモリと呼ばれています。RAMは机の広さに例えられることが多く、RAMが多いほど同時に多くの処理ができるようになります。
スマホで行いたい処理に対して、RAMが不足すると、動作が重くなります。バックグラウンドアプリ（常駐アプリ）や同時に起動しているアプリを減らすことで、動作が安定します。
ROM（ストレージ容量）の不足
ROM（Read Only Memory）は、スマホのデータを保存する部品で、ストレージと呼ばれています。ROMは書庫に例えられることが多く、ROMの残りが少なくなるとデータの出し入れが大変になるので、スマホの動作は重くなってしまいます。
使用していないアプリを消す、写真をクラウドに保存するなどの方法で、ストレージの空き容量を増やすことで解消することがあります。
SDカードが使えるスマホなら、SDカードに写真などを保存するように設定することで、ストレージの空き容量を多くできます。
キャッシュが溜まっている
キャッシュが溜まっていることで動作が重くなっている可能性もあります。
キャッシュはWebページの表示やアプリの動作などを高速化するために、データを一時的に保存しておく仕組みのことです。
キャッシュは高速化のための仕組みではありますが、キャッシュが溜まり過ぎてしまうとメモリを圧迫し、動作が重くなったり、アプリが落ちたりするケースがあります。
ブラウザなどのキャッシュを削除することで、動作の改善が可能です。
ウイルスに感染している
ウイルスに感染すると、本来は不要な処理が増えてしまい、スマホの動作が重くなります。ウイルスはウイルスに感染しているWebサイトの閲覧や不審なファイルのダウンロードなどが原因で感染することがあります。
動作が重くなる心当たりがないのに、急に重くなってしまった場合は、ウイルスチェックを行いましょう。一度感染してしまうとウイルスの駆除は難しく、場合によっては一度、出荷状態までスマホを初期化する必要があります。
※ データのバックアップや移行については、こちらをご確認ください。
Google PlayやApp Store以外からのアプリのダウンロードは避け、日頃からセキュリティソフトを導入するようにしましょう。
電波強度によるデータ通信の速度低下
オンラインにあるサーバからデータを受信して表示するアプリは、電波状況が悪いと、急に動作が遅くなることがあります。
その場合、Wi-Fi®に接続したり、電波のよい場所へ移動したりすれば解消することがあります。また、アプリ側のトラブルの可能性もあるので、障害やメンテナンスの情報もあわせて確認しておきましょう。
バッテリーの劣化
バッテリーが劣化すると、スマホに十分な電力が供給できなくなり、スマホの動作が不安定になり重くなります。
バッテリーには寿命があるため、状態を改善するにはバッテリー交換をする必要があります。
バッテリー寿命が近いことを示す症状が出ているか確認し、交換を検討してください。
また、古いスマホはパーツの経年劣化もあるので、買い替えた方がよいでしょう。
OSのバージョンが古い
スマホのOSは、スマホを動かすための基本的なソフトウェアです。Android™スマホでは「Android」、iPhoneでは「iOS」がOSとして搭載されています。
OSは、随時アップデートが配信され、機能の追加や不具合の改善が行われています。OSをアップデートせずに古いバージョンを使い続けると、スマホの動作が重くなることがあります。
スマホが重い（遅い）ときに試す10の対処法
「スマホの動作が重い…」と感じたら、以下の10つの対処法を試してみてください。
1）バックグラウンドアプリ（常駐アプリ）を停止する
アプリのバックグラウンドの通信を停止することで、動作が軽くなることがあります。
iPhoneは、「設定」>「一般」>「アプリのバックグラウンド更新」の順にタップし、「アプリのバックグラウンド更新」をオフにすると、バックグラウンドの通信を停止できます。アプリごとに個別に設定も可能です。
Android は、データセーバーをオンにすると、ほとんどのアプリはWi-Fi接続時のみバックグラウンドで通信します。モバイル通信でのバックグラウンド通信をほとんど停止することが可能です。
Androidは「設定」>「ネットワークとインターネット」>「データ使用量」>「データセーバー」から「データセーバー」をオンにできます。
2）キャッシュを削除する
iPhoneのSafariのキャッシュは、「設定」＞「Safari」>「履歴と Web サイトデータを消去」から削除できます。
※個別のアプリのキャッシュの削除については、こちらをご確認ください。
AndroidのChromeのキャッシュは、以下の手順で削除できます。
1. 「Chrome」アプリを開く
2. その他アイコン>「閲覧履歴データの削除」の順に選択
3. 期間は「全期間」を選択
4. 「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れる
5. データ削除をタップ
なお、Androidは「設定」>「アプリ」>「〇〇個のアプリをすべて表示」から個別にアプリのキャッシュを削除することも可能です。アプリの一覧から個別のアプリを選択し、「ストレージとキャッシュ」>「キャッシュを削除」を選択します。
3）ストレージ容量に空きを作る
スマホのストレージ容量に空きを作ると、動作が軽くなることがあります。
ストレージに空きを作る方法としては、たとえば以下が挙げられます。スマホ内部のデータの整理を行い、ストレージの空きを確保しましょう。
- 写真や動画をオンラインストレージに保存して、スマホからは削除する
- 不要なアプリやデータを削除する
- SDカードにデータを移す
4）電波が入りやすい場所へ移動する
電波が入りにくい場所では、一部のアプリで上手くデータ通信ができずに動作が重くなります。電波が入りやすい場所へ移動し、もう一度操作してください。
5）OSやアプリをアップデートする
OSやアプリのアップデートで、動作が改善することがあります。iPhoneは「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」から、Androidは「システム」>「システムアップデート」から、更新できる最新バージョンがあればアップデートが可能です。
アプリは、iPhoneではApp Storeのプロフィールアイコンから、AndroidはGoogle Playのプロフィールアイコン>「アプリとデバイスの管理」からアップデートできます。
6）スマホを再起動する
スマホを再起動して状態をリセットすることで、一時的な不具合が解消できる可能性があります。
iPhone X以降は片方の音量調節ボタンとサイドボタンを長押し、iPhone 8シリーズまたはiPhone SEはサイドボタンを長押しで電源オフスライダを表示できます。スライダをドラッグして電源オフにした後に、サイドボタンを長押しして電源をオンにしましょう。
Androidは電源ボタン長押しなどで電源のオン、オフが可能です。機種によって方法は異なるので、詳細は取扱説明書や製品ページをご確認ください。
7）通信速度や通信制限を確認する
通信速度が低速なために、動作が遅いと感じてしまっている可能性もあります。
スマホの通信速度は各種のスピードテストで計測可能です。たとえば、Google検索で「インターネット速度テスト」と検索すると、検索結果の画面から速度テストを実行できます。
また、スマホの料金プランのデータ利用量の上限を超過して通信制限にかかっているために、通信速度が低下している可能性もあります。データ利用量や通信制限は、携帯電話会社の会員ページから確認できます。
8）ウイルスチェックをする
ウイルスが原因でスマホが重くなっているケースもあります。
ウイルスの可能性が疑われる場合は、セキュリティソフトをインストールしてウイルスチェックを実行すると診断ができます。ウイルス感染について心当たりがある場合は、ウイルスチェックをしてみましょう。
9）バッテリーを交換する
バッテリーの劣化が進むと、バッテリー持ちが悪くなるだけでなく、スマホの動作が重くなってしまうこともあります。スマホを長期で使用していて、バッテリーの劣化が進んでいる可能性がある場合は、バッテリー交換を検討しましょう。
iPhoneでは、「設定」>「バッテリー」>「バッテリーの状態と充電」からバッテリーの状態の確認が可能です。Androidも製品によっては、設定などからバッテリーの状態が確認できます。
10）スマホを初期化する
最終手段として、初期化後にバックアップを復元する方法もあります。
iPhoneの初期化は、「設定」＞「一般」＞「転送またはiPhoneをリセット」の順にタップし、パスコードとApple IDのパスワードを入力すると実行できます。
Androidの初期化は、設定のリセットに関する項目などから可能です。個別の手順は取扱説明書や製品ページをご確認ください。
初期化の前には、データ復元のために忘れずにバックアップを取っておきましょう。
どうしても重さが解消しないときはスマホを買い替えよう！
スマホの動作が重い場合は、原因に合った対処をすることで解決するケースがあります。
しかし、スマホが古い場合や、CPUの処理能力が必要になるアプリを利用したい場合など、今のスマホでは解決が難しいケースでは、買い替えも必要になってくるでしょう。
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