速度制限の解除方法は?制限の影響や回避するポイントを解説

モバイル回線の利用中に通信速度が遅くなった場合、速度制限がかかっている可能性があります。
速度制限とは、データ利用量が契約している料金プランのデータ容量を超えると発生する制限で、解除されるまで通信速度は低下した状態です。
今回は、速度制限による影響や解除方法、制限を回避するポイントなどを解説します。
速度制限とは

速度制限とは、一定時間内のデータ利用量が契約で定められた量を超えたときに、通信速度が低速になるように制限されることです。
速度制限を受けると、データを送受信する速度が遅くなり、Webページの読み込みに時間がかかったり、動画がスムーズに再生できなくなったりします。
代表的な速度制限として、1カ月間で使えるデータ利用量の上限を超えたときの制限があります。
なお、速度制限がかかっていても通信速度が遅くなるだけで、データ利用の継続による追加料金が発生することは、原則としてありません。
速度制限がかかる主な条件
速度制限がかかる主な条件としては、以下が挙げられます。
・1カ月間のデータ利用量の上限を超えた
・数日間のデータ利用量の上限を超えた
・短期間で大量のデータ通信をした
1カ月のデータ利用量の上限を超えたときのほか、「3日間で3GB以上利用した場合に翌日まで速度制限がかかる」といった数日間でのデータ利用量による制限もあります。
そのほか、公平なサービス提供のために短期間に大量のデータ通信をした利用者に対して、携帯電話会社が一時的に速度制限をかける場合もあります。
速度制限の状況やデータ利用量を確認する方法
データ利用量や速度制限の状況は、各携帯電話会社の会員ページやアプリから確認できます。速度制限を回避して快適にスマホを利用するため、データ利用量はこまめに確認しましょう。
データ利用量は、iPhoneやAndroid™から直接確認もできます。確認手順は以下のとおりです。
iPhoneで確認する手順
1.「設定」アプリを開く
2.「モバイル通信」をタップする
3.「現在までの合計」で確認する
なお、上記手順で確認できるのは、使用したデータ利用量の累計です。
一定期間の合計を調べるには、数えはじめたいタイミングで「設定」アプリの「モバイル通信」>「統計情報をリセット」をタップしてゼロにする必要があります。前回リセットした日時は、ページの末尾に表示されます。
Android™で確認する手順
1.「設定」アプリを開く
2.「接続」をタップする
3.「データ使用量」をタップする
4.データ利用量を確認する
実際の手順はOSのバージョンや機種によって異なるため、取扱説明書や公式Webサイトを確認しましょう。
なお、スマホの設定から確認した数値は、携帯電話会社でのカウントと厳密には一致しない可能性があります。通信制限までに使えるデータ利用量をより正確に知りたい場合は、各携帯電話会社の会員ページやアプリから確認しましょう。
速度制限の影響は?制限中はどれくらい遅くなる?
1カ月間の上限を超えたときの速度は、各携帯電話会社でそれぞれ次のとおりです。
|
携帯電話会社 |
制限時の通信速度 |
備考 |
|---|---|---|
|
NTTドコモ |
最大128kbps |
プランによっては最大1Mbps |
|
KDDI |
最大128kbps |
プランによっては最大300kbps |
|
ソフトバンク |
最大128kbps |
プランによっては最大300kbpsまたは3Mbps〜5Mbps |
|
UQモバイル |
最大300kbps |
プランによっては最大1Mbps、ケースやプランによっては最大128kbps~300kbps |
|
ワイモバイル |
最大1Mbps |
プランによっては最大300kbps、さらに制限を受けた場合は128kbps |
※出典:「スピードモード」(NTTドコモ)
※出典:「通信量到達メール設定」(KDDI)
※出典:「通信速度の制御について」(ソフトバンク)
※出典:「重要事項説明等」(UQモバイル)
※出典:「通信速度の制限(低速化)について教えてください。」(ワイモバイル)
通信制限により速度が最大128kbpsまで落ちた場合、通常の4Gや5G通信と比べて極めて遅くなります。メールの送受信やテキスト中心のメッセージアプリの利用であれば支障はほとんどありませんが、画像を多く含むWebサイトの閲覧や動画の視聴では、読み込みにかなりの時間がかかるでしょう。
通信速度が1Mbps程度あれば、通常の通信よりは遅いものの、ビデオ通話や低画質の動画視聴などは概ね問題なく行えます。
ただし、スムーズさを重視する方にとっては、やや物足りなく感じる場合もあるかもしれません。
用途別のデータ利用量目安
日常的な用途でのデータ利用量の目安は次のとおりです。
|
用途 |
利用できる目安 |
|---|---|
|
ニュースサイトの閲覧 |
・0.3MB程度で1ページ |
|
メールの送受信 |
・0.5MBで1通 |
|
地図アプリの利用 |
・1MB程度で10分 |
|
標準画質の動画視聴 |
・300~500MB程度で1時間 |
1GBあれば、ニュースサイトの閲覧は3,300ページ、メールの送受信は2,000通、地図アプリの利用は1,000回、標準画質の動画視聴は2~3時間ほど利用できます。
こうした目安も参考にしながら、ご自身の使い方にあったデータ容量の料金プランを選びましょう。
速度制限が解除されるタイミングはいつ?
速度制限は永続的なものではなく、一定の条件を満たせば自動的に解除されます。解除されるタイミングは、契約している携帯電話会社や料金プランの締め日、制限の種類によって異なります。
解除のタイミングについてまとめると、以下のとおりです。
|
制限の種類 |
解除のタイミング |
|---|---|
|
1カ月間のデータ利用量の上限を超えたときの制限 |
多くのプランで翌月1日に解除 |
|
数日間のデータ利用量の上限を超えたときの制限 |
以降に解除など、携帯電話会社によって異なる |
多くの場合、データ利用量の集計は毎月末で、翌月1日に速度制限が解除される仕組みです。
ただし、携帯電話会社によっては月末以外のタイミングや、複数の締め日が設定されている場合があり、解除日が月初以外になるケースもあります。
また、「数日間のデータ利用量の上限を超えたときの制限」では、速度制限を受けた日の翌日や数日後に解除されるのが一般的です。
解除されるタイミングは携帯電話会社によって異なるため、詳しくは各社の公式Webサイトを確認してください。
なお、速度制限がかかったからといってすぐに対処する必要はなく、自宅やカフェなどでWi-Fi®を活用できるなら、低速のままやり過ごす選択肢も有効です。
締め日をあらかじめ確認しておき、速度制限が発生したら解除されるまで待つかどうかを決めましょう。
速度制限をすぐに解除したい場合はデータ容量を追加購入する

1カ月間のデータ利用量の上限を超えた際に、データ容量を追加オプションとして購入すれば、すぐに速度制限を解除できます。急いで速度制限を解除したいときや解除日まで日数が残っている場合は、利用してみましょう。
データ容量の追加購入は、1GBごとに購入する料金プランもあれば、100MB単位で購入できる料金プランもあります。購入できるデータ容量の単位や価格は携帯電話会社ごとに異なるため、各社の契約内容をご確認ください。
なお、追加で購入するデータ容量は割高に設定されている場合があります。月額料金が多少高くても、あらかじめデータ容量に余裕を持って料金プランを選べば、通信料金を節約できるかもしれません。
速度制限を回避するポイント

速度制限を回避するためには、以下のような方法が考えられます。
・Wi-Fiを活用する
・アプリやブラウザの無駄なデータ通信を減らす
・スマホの料金プランを変更する
状況に応じた方法を選んで、快適にスマホを利用しましょう。
Wi-Fiを活用する
自宅や会社に光回線や固定回線などのWi-Fi環境が整っている場合、スマホをできるかぎりWi-Fiに接続しておくことで、モバイル回線のデータ利用量を大幅に抑えることが可能です。
動画視聴やアプリのアップデートなど、通信量の多い操作はWi-Fiに接続して行いましょう。
また、外出先でもカフェや駅、ホテルなどのフリーWi-Fiスポットを活用すれば、通信制限を回避しながらインターネットを利用できます。
ただし、前述のとおり、フリーWi-Fiは暗号化されていない場合があるため、接続中は個人情報やパスワードの入力を避けるなど、セキュリティ対策が必須です。
外出先で安心してインターネットに接続したい場合は、モバイルWi-Fiルーターの利用を検討しましょう。
アプリやブラウザの無駄なデータ通信を減らす
知らないうちにデータ通信が行われて、速度制限がかかってしまうことを防ぐためには、不要な通信を減らしましょう。データ通信を節約する主な方法は、以下のとおりです。
・アプリのバックグラウンド更新をオフにする
・動画視聴時の画質を標準または低画質に設定する
・SNSや動画アプリの自動再生機能をオフにする
・スマホの「省データモード」や「データセーバー」機能を活用する
・OSやアプリの自動更新設定をWi-Fi接続時のみに変更する
また、契約している携帯電話会社によっては、データ利用量が一定値に達すると通知してくれるサービスを提供している場合があります。
速度制限を回避するためにも、上記の方法を試して無駄なデータ通信を減らしましょう。
※ギガの減りが早い場合の原因と対処法の詳細については、こちらをご確認ください。
※データセーバーの詳細については、こちらをご確認ください。
スマホの料金プランを変更する
頻繁に速度制限がかかる場合、利用目的に対してスマホの料金プランがあっていない可能性があります。自分のデータ利用量を確認して、最適な料金プランに変更しましょう。
※スマホのデータ料金を選ぶ時に知っておきたいデータ容量の目安について、詳しくはこちらをご確認ください。
今契約している携帯電話会社で適したスマホの料金プランが見つからない場合は、ほかの携帯電話会社への乗り換えもご検討ください。
携帯電話会社は乗り換えキャンペーンを実施している場合もあり、条件を満たせば利用料金の割引や携帯電話・スマホの値引きなどの優遇が受けられる可能性があるため、複数の会社を比較してみてもいいでしょう。
なお、料金プラン変更のほかに、回線を追加して対応する方法もあります。最近では、1台のスマホにSIMを2つセットして2つの回線を持ち歩ける「デュアルSIM」に対応するスマホが増えています。
2つの回線を契約するためその分の費用がかかりますが、データ容量が足りないときはデュアルSIMも選択肢として検討してみましょう。
速度制限についてよくある質問
次項より、速度制限に関するよくある質問に順番に回答します。
速度制限が発生したらどうなる?
速度制限がかかると、スマホの通信速度が大幅に低下します。
多くの料金プランでは、最大128kbps〜1Mbps程度に制限され、Webページの表示やSNSの画像読み込み、地図アプリの利用など、さまざまな場面でストレスを感じる可能性があります。
動画再生やオンラインゲームは、実用的でないレベルまで遅くなることが多く、快適な利用は困難です。
ただし、通信速度の低下は速度制限だけが原因ではない場合があります。
たとえば、通信が混雑する時間帯やエリアの電波状況が悪いときにも似たような遅さを感じるケースがあるため、普段と比べて極端に通信速度が遅いと感じる場合は、速度制限以外の要因も含めて確認するとよいでしょう。
※急にスマホの通信速度が遅くなる原因の詳細については、こちらをご確認ください。
速度制限はいつでも解除できる?
速度制限は、基本的にデータ容量を追加購入すれば、いつでも解除可能です。
多くの携帯電話会社では「データチャージ」や「データ追加購入」などの仕組みが用意されており、専用アプリや公式Webサイトから手続きできます。
ただし、通信の混雑が予想される時間帯に一部の利用者に対して一時的に行われる「ネットワーク混雑時の速度制御」は、ユーザー側で解除できません。
ほかの利用者との公平性を保つために携帯電話会社側が実施している措置であり、追加購入しても解除されないため、データ利用量が上限に達しているかどうかの確認が必要です。
最適な携帯電話会社・料金プランを選択して速度制限を回避しよう
速度制限は、料金プランの上限を超えたときに通信速度が制限されるものです。制限が厳しい場合、日常的な利用が難しくなることもあります。
制限を解除するには、自動解除を待つか、データ容量の追加購入が選択肢です。制限を避ける方法としては、Wi-Fiの活用、通信量の節約、プラン変更などが挙げられます。
なお、プラン変更の際には、携帯電話会社の乗り換えも併せて検討してみてください。
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