Snapdragon®(スナップドラゴン)とは?性能比較やおすすめのスマホを紹介

Snapdragon®(スナップドラゴン)とは、Android™で用いられるモバイル向けSoC(System on a Chip)のシリーズです。
アメリカのクアルコム(Qualcomm)社が開発しており、スマホの頭脳ともいわれます。
今回は、Snapdragon®の性能やスマホを選ぶポイント、おすすめのスマホなどを解説します。
Snapdragon®(スナップドラゴン)とは?

Snapdragon®は、アメリカのクアルコム(Qualcomm)社が開発したスマホ向けSoC(System-on-a-Chip)のシリーズです。略して「スナドラ」と呼ばれることもあります。
AndroidスマホのSoCは複数のメーカーが開発・製造していますが、中でもSnapdragon®は、世界中のスマホメーカーで広く採用されている代表的なシリーズのひとつです。
SoCとは、スマホの頭脳とも呼べる重要なパーツで、スマホの性能を左右します。SoCの性能が高くなるほどさまざまな処理の速度が速くなるので、重いゲームもより滑らかに動作します。また、通信速度の向上も期待できます。
スマホにとってSoCは、パソコンの頭脳とも呼ばれるCPUと似た役割を持っています。両者の違いは、ひとつのチップに搭載された機能の多さです。
スマホはスペースと電力が限られているため、CPUやビデオカード、LTEモデム、ストレージインターフェースなど、さまざまな機能をひとつのSoCに搭載しています。
さらに、Snapdragon®はクアルコム独自の急速充電技術「Quick Charge(クイックチャージ)」に対応していることもポイントです。
Quick Charge対応の端末と充電器があれば、短時間でバッテリーを高速充電できます。外出前のわずかな時間でも実用的な充電が可能になるため、便利です。
Android™スマホのSoCの種類
Androidスマホ向けのSoCには、Snapdragon®以外にも以下のようなものがあります。
・Google Tensor(グーグル テンサー):Googleが開発したSoCで、Google Pixel 6以降のモデルに搭載されている
・Exynos(エクシノス):Samsungが開発したSoCで、Galaxyシリーズの複数モデルに搭載されている
・Dimensity(ディメンシティ):台湾の半導体メーカーMediaTek(メディアテック)が開発したSoCで、海外でシェアが高い
なお、SoCは「チップセット」や「チップ」、あるいは「CPU」と呼ばれることもありますが、記事内では「SoC」で統一しています。
性能を表すSnapdragon®(スナップドラゴン)の種類|性能比較

Snapdragon®の製品名は「Snapdragon®」と「アルファベットや数字の組み合わせ」で構成されることが多く、発売時期によって名称の付け方のルールが異なります。
2025年現在で利用の多いSnapdragon®の種類としては、大きく以下の3つがあります。
・数字3桁の型番(Snapdragon® ○○○)
・Genが付く型番(Snapdragon® ○ Gen ○)
・Snapdragon® 8 Elite
数字3桁の型番(Snapdragon® ○○○)
数字3桁の型番は、2021年12月の命名ルール変更以前に使われており、新しい命名ルールを適用したSoC搭載のスマホが普及するまでの間、広く利用されていました。
数字3桁の型番のSnapdragon®は、以下のように分類されています。
|
型番 |
特徴 |
例 |
|---|---|---|
|
800番台 |
高性能なハイエンドクラスのSoC |
Snapdragon® 888+、Snapdragon® 888、Snapdragon® 870など |
|
700番台 |
価格とのバランスがよいミドルレンジクラスのSoC |
Snapdragon® 782G、Snapdragon® 778Gなど |
|
600番台 |
普段使いに十分なスタンダードクラスのSoC |
Snapdragon® 695 5G、Snapdragon® 680 4Gなど |
|
400番台 |
価格を重視したエントリークラスのSoC |
Snapdragon® 480 5Gなど |
800番台は、最新の3Dゲームにも対応できる高い性能を誇り、高価格帯の高性能モデルのスマホなどに多く採用されています。
700番台は、価格と性能のバランスがよいミドルレンジと呼ばれるクラスのSoCで、コストパフォーマンスに優れたモデルに多く採用されています。
600番台は、普段使いに適したスタンダードクラスのSoCです。
400番台は、低価格で購入できるエントリークラスのモデルに多く採用されており、最新の3Dゲームや動画編集などの高度な処理には適していません。
基本的に、番号が大きいものや「G」・「+」などの文字が付いているものは、より新しい世代を示しており、性能も向上している傾向があります。たとえば、Snapdragon® 888の性能を向上させたSoCとして、Snapdragon® 888+が登場しています。
Genが付く型番(Snapdragon® ○ Gen ○)
Genが付く型番は、数字3桁に代わる新たな命名規則に基づいており、2025年現在、広く利用されています。
たとえば、「Snapdragon® 8 Gen 1」や「Snapdragon® 8 Gen 2」などがあり、Genの前の数字はハイエンドやミドルレンジといった性能のクラスを表します。Genの後ろの数字は世代を表し、後継の世代ほど数字が大きくなります。
Genが付く型番の分類は次のとおりで、数字3桁の型番と同様に、数字によって性能クラスが区別されています。
・Snapdragon® 8 Gen ○:高性能なハイエンドクラスのSoC
・Snapdragon® 7 Gen ○/Snapdragon® 6 Gen ○:ミドルレンジクラスのSoC
・Snapdragon® 4 Gen ○:価格を重視したエントリークラスのSoC
Genが付く型番のSoCは、主に以下のようなものがあります。
|
Snapdragon® 8シリーズ |
Snapdragon® 8 Gen 1 |
|---|---|
|
Snapdragon® 7シリーズ |
Snapdragon® 7 Gen 1 |
|
Snapdragon® 6シリーズ |
Snapdragon® 6 Gen 1 |
|
Snapdragon® 4シリーズ |
Snapdragon® 4 Gen 1 |
Snapdragon® 8 Elite
「Snapdragon® 8 Elite」は、2024年10月に発表されたSoCで、従来とは異なる命名規則が採用されています。2025年9月時点で、今後の命名規則に関する詳細は明らかになっておらず、今後命名規則が変更される可能性も考えられます。
Snapdragon® 8 Eliteは、Snapdragon® 8 Gen 3の後継となる高性能SoCです。最大の特徴は、クアルコムが自社で開発したCPU「Oryon(オリオン)」を搭載している点で、これにより電池の持ちやAI処理性能が大きく進化しました。
また、SamsungのGalaxyシリーズ向けに専用モデル「Snapdragon® 8 Elite for Galaxy」が提供されており、CPUとGPUの動作周波数を引き上げることで、性能の向上が図られています。
さらに、2025年9月には、Snapdragon® 8 Eliteの後継となる「Snapdragon® 8 Elite Gen 5」が発表されました。クアルコムが自社で開発したCPU「Oryon(オリオン)」を搭載し、CPU性能は20%向上しています。
Snapdragon®を搭載したスマホを選ぶときのポイント
スマホに搭載されたSoCの種類は、各携帯電話会社やスマホメーカーの公式Webサイトにある製品スペック表のページなどで確認できます。
Snapdragon®搭載のスマホを検討する際は、SoCの種類を確認し、以下のポイントを意識してみましょう。
・型番の数字で選ぶ
・ベンチマークを確認する
それぞれ順番に解説します。
型番の数字で選ぶ
Snapdragon®は、型番の数字が性能のクラスや世代を表しています。
最新ゲームをより快適に楽しめるような高いレベルの性能を求めるなら、8シリーズやSnapdragon® 8 Eliteを搭載したスマホがおすすめです。
また、予算を抑えるなら、性能とのバランスがよい7シリーズや6シリーズのスマホ、より低価格な傾向の4シリーズのスマホなどが選択肢になります。
なお、同じシリーズの中でも、Snapdragon® 8s Gen 3やSnapdragon® 8s Gen 4など、世代によって性能に差があるので、搭載しているSnapdragon®の世代は情報として確認しておきましょう。
ベンチマークを確認する
処理性能を評価するテストのことを「ベンチマーク」と呼びます。
ベンチマークの結果からは、性能を数値で比較できます。数値は、厳密に性能差を示すものではありませんが、大まかな違いを知る際の参考になります。
ベンチマークの数値は、スマホのレビュー記事や動画、スマホに関するWebサイトや口コミなどで確認できます。検討中のスマホのベンチマーク情報があれば、ぜひチェックしてみましょう。
なお、ベンチマークの数値は使用環境やアプリによって変わるため、目安として活用するのがおすすめです。
Snapdragon®を搭載したおすすめスマホ

次項より、Snapdragon®搭載のおすすめスマホをいくつか紹介します。
Phone (3a)(メーカー:Nothing)
Phone (3a)は、背面が透けて見えるユニークな透明デザインが特徴で、見た目のインパクトと先進性を兼ね備えたスマホです。カメラにはAIによる自動整理・最適化機能が搭載されており、手軽に美しい写真を撮影できます。
また、SoCには「Snapdragon® 7s Gen 3」を採用し、日常のアプリ操作やマルチタスクでスムーズな処理を実現していることもポイントです。
さらに、省電力性にも優れており、蓄電容量5,000mAhのバッテリーで長時間利用できます。
普段使いだけでなく、動画視聴や写真撮影なども快適にこなせる性能を持ち、デザイン性・実用性・価格のバランスが取れた1台といえるでしょう。
arrows We2 Plus(メーカー:FCNT)
arrows We2 Plusは、高い処理性能を備えたスマホです。「Snapdragon® 7s Gen 2」を搭載しており、アプリの起動や切り替えがスムーズに行えます。
また、本体ストレージの一部を処理用メモリとして活用する「RAM拡張機能」により、標準搭載されている8GBのRAMに、最大8GB分のRAMを追加できる柔軟性も魅力です。
RAMとは、スマホやパソコンでアプリを起動したり、データを処理したりするときに使う作業スペースのようなものです。RAMの容量が大きいほど、複数のアプリを同時に使うときや、大きなファイルを開くとき、処理がスムーズになります。
arrows We2 Plusは、使いやすさと安定性を両立したバランスのよいスマホといえるでしょう。
※arrows We2 Plusについてはこちらをご確認ください。
AQUOS sense9(メーカー:SHARP)
日常使いのスマホとして人気の高いAQUOS senseシリーズのモデルです。SoCには「Snapdragon® 7s Gen 2」が搭載されており、Webの閲覧や動画視聴などの幅広い用途を軽快にこなせる性能を備えています。
5,000mAhのバッテリーと省エネ技術による長時間の電池持ち、MIL規格(米国国防総省の物資調達基準)に準拠した高い耐久性など、使い勝手のよさが魅力です。
カメラは、接写から超広角まで対応する5,030万画素、1/1.55インチの大型センサーを搭載し、高い撮影性能が期待できます。
※AQUOS sense9についてはこちらをご確認ください。
OPPO Reno13 A(メーカー:OPPO)
OPPO Reno13 Aは、5,800mAhの大容量バッテリーを搭載しており、長時間の動画視聴やSNSの利用、ゲームも快適に楽しめるスマホです。また、シリーズトップクラスの防水・防塵・耐衝撃性能を誇り、雨の日の外出やアウトドアレジャーでも活躍します。
SoCには「Snapdragon® 6 Gen 1」を採用し、処理速度や省電力性能のバランスが取れた快適な動作を実現します。
さらに、AIを活用したカメラ補正やアシスト機能なども充実しており、日常使いから写真撮影まで幅広く対応可能です。実用性の高いスマホを探している人に適しています。
※OPPO Reno13 Aについてはこちらをご確認ください。
Xperia 10 VI(メーカー:SONY)
Xperiaシリーズのコストパフォーマンスに優れるミドルレンジモデルです。SoCには「Snapdragon® 6 Gen 1」が搭載されています。
5,000mAhの大容量バッテリーを搭載し、外出先でも長時間利用できます。重量は約164gと軽量で、縦長でスリムな形状のため、片手でもスマートに扱いやすいでしょう。
SONYならではの技術が盛り込まれたディスプレイ、スピーカー、カメラも注目です。
※Xperia 10 VIについてはこちらをご確認ください。
スマホを選ぶときはSnapdragon®もチェックしてみよう!
Snapdragon®をはじめとしたSoCは、スマホの頭脳と呼べる重要なパーツです。
2025年時点で主に流通しているSnapdragon®は、数字3桁の型番(Snapdragon® ○○○)、Genが付く型番(Snapdragon® ○ Gen ○)、Snapdragon® 8 Eliteの3つに大別されます。
最新のゲームをもっと快適に楽しみたいといったこだわりがある場合や、現在使用しているスマホの動作に不満がある場合は、ワンランク上の高性能なスマホへの買い替えも検討してみましょう。
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