VPN接続とは?仕組みやメリット・デメリット、接続方法などを解説

VPN接続とは?仕組みやメリット・デメリット、接続方法などを解説
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2024.09.26

「たまに聞くVPNってなんだろう?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。

VPNとは、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network)の略で、データ通信中に起こりうる情報漏洩や侵入、改ざんなどのセキュリティリスクからデータを守るための技術です。

VPN接続は仮想的な専用線を作るため、フリーWi-Fi®などでも通信の安全性を確保できます。データ利用量が気になってフリーWi-Fiを使うことがある人も、VPNを利用すれば安心してインターネットが利用できます。

今回はそんなVPNの基本的な仕組み、接続方法、メリット・デメリット、VPNの種類などについて解説していきます。

目次

VPN(Virtual Private Network)とは?

VPNとは仮想プライベートネットワーク、日本語では仮想専用線とも呼ばれている、安全にデータ通信をするために開発された技術です。

インターネットとスマホやパソコンの間を、仮想専用線でトンネルのようにつなぐことで、悪意のある第三者からの侵入や攻撃を防ぎます。

本来、専用線は2つの拠点を物理的につなぐ回線を使いますが、通信帯域を占有できる反面、設備にかかるコストが高額なため限られた場所でしか使われていませんでした。

一方、VPNは送受信それぞれに設置した機器を使って仮想的な専用線を作るため、物理的な専用回線が必要ありません。そのため、コスト面が抑えられ、中小企業や個人でも利用しやすくなりました。

テレワークが進む中、自宅や出張先などの社外から社内のサーバーにアクセスする場合や、アクセス制限がある国で仕事をする場合など、ビジネスシーンでも多くVPNが活用されています。

スマホでもVPNを利用することで、フリーWi-Fiやお店のWi-Fiなどのセキュリティが弱い回線を利用する際に、安全なデータ通信ができるようになります。

フリーWi-Fiについてはこちらをご参照ください。

VPNと専用線の違い

VPNと専用線の違いも確認しておきましょう。

専用線は、2つの拠点を物理的につなぐ回線のことです。仮想的なネットワークでつなぐか、物理的な回線でつなぐかがVPNと専用線の大きな違いです。

専用線は、専用の回線でVPNよりも高いセキュリティ性が確保でき、より安定して高速通信が可能です。一方で、設置の費用が必要で、VPNと比べるとコストがかかります。

拠点同士を結ぶネットワークを構築する際には、より高いセキュリティ性を求める場合や大容量の通信が必要な場合に、専用線が適しています。一方で、コストを抑えてセキュリティ性のある通信を導入するなら、VPNが適しています。

VPNの接続方法(Android™・iPhone)

スマホにVPNを設定する方法は、AndroidとiPhoneで異なります。

1)Android
「ネットワークとインターネット>VPN」からVPN情報を登録します。
利用するときは登録済みのVPNをタップし、ユーザー名とパスワードを入力して「接続」をタップします。

利用しているVPNサービスによっては、別途接続アプリが必要になることがあるので、サービスの内容を確認してください。

2)iPhone
「設定>一般」をタップし、次に「VPNとデバイス管理」をタップします。
「VPN>VPN構成を追加」をタップし、VPN情報を入力します。入力が終わったら「完了」をタップします。

VPNを使うときは、設定画面でVPNのスイッチを右にスワイプしオンにします。

VPNの仕組みと技術

VPNは「トンネリング」「カプセル化」「認証」「暗号化」によって、高いセキュリティ性が確保されています。それぞれの仕組みと技術について、以下で見ていきましょう。

トンネリング

トンネリングは、物理的な専用回線を使用するのではなく、インターネット上に仮想的なトンネルを開通させてデータを安全に送受信する技術です。

インターネットは不特定多数のユーザーが利用する公衆回線ですが、その中で仮想的なトンネルを構築することで外部から隔絶された安全な通信を構築できます。トンネル内のデータは外部から見えないように隠され、不正アクセスや盗聴から保護されます。

カプセル化

カプセル化は、データをカプセルの中に封じ込めて安全に送受信する技術です。VPNでは、カプセルに包まれたデータが、仮想的なトンネルを通じてやり取りされます。

カプセル化されたデータは外からは中身が見えない状態のため、万が一、第三者がトンネル内に侵入した際も、情報漏洩やデータの改ざんから保護されます。

認証

認証は、トンネル内部への不正アクセスを防ぐための仕組みです。仮想的なトンネルによって外部と隔絶しても、その内部に簡単に侵入されては意味がありません。トンネルの利用者が正当な権限を保有しているかは、出入口で確認されます。

認証方法は、IDとパスワードによる認証、電子証明書による認証、多要素認証などさまざまな種類があります。

暗号化

カプセル化されたデータはさらに暗号化されて仮想的なトンネルの中を送受信されます。

データが盗まれた場合も暗号が解読されない限り、中身のデータが理解されることはありません。暗号を解くためには、特定の鍵が必要となります。

VPNのメリット

VPNのメリットについていくつか見ていきましょう。

1)フリーWi-Fiでも安心してデータ通信ができる
セキュリティが強化されるので、フリーWi-Fiでも安心してクレジットカード情報などの重要なデータのやり取りができます。

また、悪意のある第三者からデータを盗み見られたり、侵入されたりする行為を防ぎ、安全にインターネットを楽しめるようになります。

2)所在国以外のコンテンツにアクセスし、楽しむことができる
インターネット上のサービスには、特定の地域でしかアクセスできないコンテンツがあります。たとえばYouTubeでも、動画によっては日本から視聴できないものがあります。

しかし、VPNを使えばVPNサーバーが設置されている国のネットワークとして認識されるため、特定の地域でしか見られない動画やコンテンツにアクセスして楽しむことができます。

3)アクセス規制がある国からでもインターネットが利用できる
一部の国では、国内のネットワークを経由して閲覧できるWebサイトや利用できるSNSに制限がかけられていることがあります。そのような場合でも、VPNを利用すれば、インターネットを自由に利用できます。

4)リモートワーク中のセキュリティ対策ができる
リモートワークをするときに、自宅のWi-FiやフリーWi-Fiを使うと会社の機密情報や個人情報が漏洩してしまうリスクがあります。しかし、VPNがあると、自宅のWi-FiやフリーWi-Fiでも安全にリモートワークができます。

そのため、社内ネットワークにアクセスするためには、会社で指定されているVPNが必須となることがあります。

VPNのデメリット

メリットが多く、安全なデータ通信ができるVPNですが、デメリットもあります。

1)VPNは基本的に有料
VPNのサービスは、会社が従業員に提供するものを除き、基本的に有料です。無料VPNもありますが、セキュリティの面で不安があるケースや、利用者が多くデータ通信が遅いケースがほとんどです。利用料金はサービスによって異なります。

2)VPNはデータ通信速度が遅くなることがある
VPNはVPNサーバーを経由してデータ通信をするため、利用者が多かったり、VPNサーバーの性能が低かったりすると、通信速度が遅くなることがあります。

3)別途セキュリティソフトが必要
VPNを利用することでデータ通信の安全性が高くなりますが、情報漏洩や不正アクセスのリスクがなくなるわけではありません。VPNを使っていても、スマホのデータを守るために別途セキュリティソフトを導入しましょう。

楽天モバイルでは、「ノートン™ モバイル セキュリティ」のオプションサービスを提供しており、VPNを利用しているときにもさらに安全なデータ通信ができます。

ノートン™ モバイル セキュリティについてはこちらをご参照ください。

VPNの種類

VPNの種類としては、インターネットVPN、エントリーVPN、IP-VPN、広域イーサネットの4種類があります。

インターネットVPN

インターネットVPNは、インターネット上にVPNをつくる接続方式で、低コストかつ少ない手間で導入が可能です。

不特定多数が利用するインターネット上にVPNのトンネルを開通させるため、混雑の影響を受けることやセキュリティ上のリスクがある点がデメリットとなります。

エントリーVPN

通信事業者が提供するADSLや光ブロードバンド回線などによるクローズドネットワーク(閉域網)を使用する接続方式です。

限られた利用者の回線となるため、インターネットVPNと比較するとセキュリティ性が高く、また、IP-VPNや広域イーサネットと比較すると低コストで導入できます。

IP-VPN

通信事業者が提供するクローズドネットワーク(閉域網)による接続方式です。混雑状況によらず一定の通信速度が保証される帯域保証型が採用されていて、セキュリティ性とともに通信品質を重視しているケースに適しています。

広域イーサネット

広域イーサネットは、通信事業者のクローズドネットワーク(閉域網)などで提供される接続方式です。

多様なルーティングプロトコルに対応できることがIP-VPNとの大きな違いで、ネットワークを自由度高くカスタマイズできます。一方で、導入や運用のコストが高い点はデメリットです。

VPNプロトコルの種類

VPNプロトコルは、通信をする上でお互いのコンピュータが守る約束事のことです。VPNプロトコルには、いくつかの種類があり、主なものとして以下が挙げられます。

L2TP/IPsec

・L2TP はトンネリングを行うプロトコル
・IPsec との組み合わせで暗号化が可能になる

PPTP

・Windows にはじめて導入された VPN プロトコル
・セキュリティ性が弱く、現在はあまり使われない

IKEv2/IPsec

・IKEv2 は通信を自動追従でき、接続が切れても自動で再接続する
・暗号化のために IPsec と組み合わせて使われる

OpenVPN

・オープンソースの VPN プロトコル
・柔軟にカスタマイズが可能

VPNに接続して、データ通信を保護し、安全なインターネットを楽しもう

VPNは、インターネットで安全にデータのやり取りができる機能です。特に、フリーWi-Fiなどを活用するときは、VPN利用が安全性の観点から望ましいでしょう。

もしもフリーWi-Fiを使えない場合は、テザリングを利用してみてはいかがでしょうか。テザリングを利用すれば、スマホからWi-Fiを飛ばして携帯電話回線での通信をシェアできます。

スマホのテザリングをフル活用するなら、大容量の通信にも対応できる料金プランへの見直しもおすすめです。

楽天モバイルの料金プランでは、データ利用量に合わせて料金が自動的に変わるため、たくさん使う人にもあまり使わない人にもおすすめの料金プランです。

家族割引適用※で、3GBまでは880円/月(税込968円)、20GB超過後はどれだけ使っても2,880円/月(税込3,168円)とデータ使い放題※1なので、データ容量を心配せず快適な通信をご体験いただけます。
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※ 掲載内容はプラン名・サービス内容の変更によって、一部内容を修正する可能性がございます。

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