APN設定とは?iPhone・Android™の設定方法やリセットの手順などを解説

APN設定とは?iPhone・Android™の設定方法やリセットの手順などを解説
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2025.03.25

携帯電話会社を乗り換える際や格安SIMを利用する場合、APN設定が必要になることがあります。

一部のケースでは手動で設定を行う必要があるため、APN設定の手順やリセットの方法などを知っておくとよいでしょう。

今回は、APN設定の基本知識や設定が必要な3つのケース、準備、手順、リセットの方法を解説します。

目次

APN(Access Point Name)設定とはスマホでインターネットに接続するための設定

APN(Access Point Name)設定とは、携帯電話会社が提供する携帯電話回線を通じてインターネットにアクセスするために必要な設定です。

携帯電話回線ではアクセスポイントを通じてインターネットに接続しますが、携帯電話会社ごとに独自のアクセスポイントを提供しているため、APN設定で契約しているアクセスポイントを利用できるように設定しなければなりません。

主要な携帯電話会社や格安スマホの場合は、ほとんどのケースでSIMカードを挿入したり、eSIMのQRコードを読み込んだりすると自動でAPN設定が実行されるため、設定する必要がありません。

ただし、特定のケースではAPN設定をご自身で行う必要があるため注意しましょう。

APN設定が必要な3つのケース

次のようなケースでは、APN設定をご自身で行う必要があります。

・SIMロック解除をしたスマホに、スマホを購入した携帯電話会社とは異なるSIMを挿入する

・SIMフリーのスマホに新しいSIMを挿入する

・海外で現地のプリペイド式SIMを挿入する

SIMロックを解除して別の携帯電話会社や格安スマホのSIMを利用する場合、スマホにAPN設定のプリセット(前もって設定されていること)がなく、自動設定されない場合があります。

格安スマホや海外SIMを利用する際は、事前に通信事業者のAPN設定に関する情報を確認しておきましょう。

APN設定の準備

APN設定をするには事前に次の準備が必要です。

1. Wi-Fi®に接続して、インターネットにつながるようにしておく

2. APN設定に必要な情報を調べる

3. SIMカードをスマホに挿入しておく

上記を順番に解説します。

Wi-Fi®に接続して、インターネットにつながるようにしておく

APN設定を行う前に、スマホをWi-Fiに接続しておきましょう。

携帯電話回線が利用できなくても、Wi-Fiに接続しておけば、eSIMの設定やAPN設定で不明な点を調べることができ、必要なデータやプロファイルのダウンロードが可能です。

また、iPhoneやiPadは、モバイルデータ通信を利用するために「APN構成プロファイル」が必要な場合があります。APN構成プロファイルは、SIMを契約した携帯電話会社の公式Webサイトからダウンロードするため、Wi-Fi環境が必要です。

APN設定に必要な情報を調べる

Wi-Fiに接続したら、利用したい携帯電話会社の情報を確認し、以下のAPN設定情報を調べておきましょう。

・APN名(アクセスポイントの名称)

・APN(アクセスポイントのアドレス)

・ユーザー名(通信を認証するための識別子)

・パスワード(認証時に必要な情報)

APN設定情報はSIMを契約した携帯電話会社の公式Webサイトで確認できるので、チェックしておきましょう。

iPhoneの場合は、APN構成プロファイルをダウンロードしておきます。

SIMカードをスマホに挿入しておく

Wi-Fiに接続し、APN設定情報を確認したら、SIMカードをスマホに正しく挿入しましょう。

物理的なSIMカードの場合は、スマホのSIMスロットを確認して、適切な方向でカードを挿入します。挿入が不十分だと認識されない可能性があるので、注意が必要です。

一方eSIMの場合は、事前に携帯電話会社から提供されたQRコードをスマホで読み取り、アクティベーションを行います。

アクティベーションとは機能の有効化のことで、この場合はeSIMのデータを読み取って使えるようにしておくことです。

上記までの準備を済ませたら、APN設定を行いましょう。

iPhoneでのAPN設定の方法

iPhoneのAPN設定は、APN構成プロファイルをインストールして行います。APN構成プロファイルは携帯電話会社から提供される設定ファイルで、インターネット接続に必要な情報が記載されています。

iOS 16以降では、携帯電話会社がAPN設定を自動入力する機能に対応していると、簡単に設定できます。

NTTドコモ、KDDI、SoftBank、楽天モバイルは自動入力に対応しているため、iOS 16以降のiPhoneでは、APN設定をする必要はありません。

それ以外の携帯電話会社の場合は、利用したい携帯電話会社の指示に従ってAPN構成プロファイルのインストールを行います。

APNの自動入力ができる場合

SIMカードを挿入して電源を入れる、もしくはeSIMをインストールした後、「設定」>「モバイル通信」>「モバイルデータ通信ネットワーク」の順にタップします。

画面で挿入した携帯電話会社のネットワークが選択されていれば、APN設定は完了しています。

もしも自動設定が完了しない場合は、「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」からiOSのバージョンを確認し、iOS 16以降にアップデートしてください。

iOS 16以降の場合は、「設定」>「一般」>「情報」の順にタップして、画面に「キャリア設定アップデート」のポップアップが出たら「アップデート」を選択してください。

APNの自動入力ができない場合

APNの自動入力に対応していない場合、携帯電話会社の指示に従ってAPN構成プロファイルをダウンロードしておきます。

「設定」をタップして、IDの下に表示される「プロファイルがダウンロードされました」というメッセージをタップします。

このメッセージが表示されていない場合は、プロファイルのダウンロードができていないため、再度携帯電話会社の指示に従ってAPN構成プロファイルをダウンロードしてください。

メニューをタップし、「プロファイルをインストール」画面で右上に表示されている「インストール」をタップします。途中でパスコードの入力を求められたら、画面の指示に従って入力してください。

AndroidでのAPN設定の方法

Android™は、iPhoneと同様に主要な携帯電話会社のAPN設定が自動で入力されます。NTTドコモ、KDDI、SoftBank、楽天モバイルで販売されている多くのスマホではAPN設定をする必要がありません。

しかし、Androidのスマホは発売時期やメーカーによって対応状況が異なるため、必ずしも不要になるとは限りません。

格安スマホへの対応もスマホのメーカーによって異なるため、必ず利用するスマホのマニュアルや携帯電話会社の指示に従ってください。

APNの自動入力ができる場合

SIMカードを挿入した状態で、「設定」>「ネットワークとインターネット」>「SIM」の順にタップしてください。

SIMに利用したい携帯電話会社名が記載されていることを確認します。さらに下へスクロールして、「ネットワーク」の項目で「ネットワークを自動的に選択」のスイッチがオンになっていることを確認してください。

通常はオンになっていれば自動的にAPNが設定され、モバイルデータ通信に接続できる状態になっています。ネットワーク接続ができない場合は、以下の「APNの自動入力ができない場合」を確認してください。

APNの自動入力ができない場合

SIMカードを挿入した状態で「設定」>「ネットワークとインターネット」>「SIM」>「アクセスポイント名」の順にタップしていきます。

APNの一覧に、該当する携帯電話会社がないか確認し、ある場合は名前をタップするとAPNの設定を変更できます。

ない場合は右上にある「+」のアイコンをタップして、APN設定を新規に追加します。

利用する携帯電話会社の指示に従って、事前に調べておいたAPN名、APN、ユーザー名、パスワードを入力し、設定を進めてください。

APN設定がうまくいかない原因と対処法

APN設定をしたのに、モバイルデータ通信ができない場合、原因は大きく6つ挙げられます。それぞれの原因と対処法を見ていきましょう。

1)APN情報が間違っている

APN情報が間違っていると、ネットワークに接続できません。APNに誤字がないか、パスワードは間違っていないかなど、設定情報が正しく入力されているかを確認してください。

2)モバイルデータ通信がオフになっている

モバイルデータ通信がオフになっていると、APN設定が正しくても、モバイルデータ通信回線に接続できません。モバイルデータ通信をオンにして、再度つながるか確認してみましょう。

3)回線の切り替えが完了していない

携帯電話会社の乗り換えをした場合、開通手続きをして新しい携帯電話会社のSIMを有効にしないと、APN設定をしても接続できません。利用する携帯電話会社の指示に従って、開通手続きを完了してください。

4)スマホが周波数帯に対応していない

SIMロックを解除した中古スマホなど、スマホによっては特定の周波数帯に対応していない場合、携帯電話会社の電波を受信できないケースがあります。

この場合、スマホを買い替えるか携帯電話会社を乗り換える以外に、対処する方法がありません。

5)電波が安定していない

モバイルデータ通信は、建物の奥や地下では電波が弱く、安定しないことがあります。その場合、APN設定は正しくても電波自体が弱いのでインターネットにつながらないことが考えられます。

建物の窓際など、電波が入りやすい場所へ移動してつながるか確認してください。

6)APN設定も正しく、電波の入りやすい場所にいるが、どうしてもうまくいかない

SIMカードを一度入れ直して、スマホを再起動すると、状況が改善する場合があります。

APN設定が正しく、携帯電話会社の周波数帯にスマホが対応しており、電波が入りやすい場所にいてもつながらない場合、通信障害やスマホの故障などの可能性があります。携帯電話会社に問い合わせ、サポートを受けてください。

APN設定をリセットする方法

APN設定がうまくいかない、あるいはリセットしたい場合の方法を順番に紹介します。

iPhoneでAPN設定をリセットする方法

iPhoneでAPN設定をリセットする手順は以下のとおりです。

1.「設定」アプリをタップする

2.「モバイル通信」をタップする

3.「モバイルデータ通信ネットワーク」をタップする

4.「設定をリセット」をタップする

上記の手順でAPN設定をリセットしたら、もう一度APN設定を行ってみましょう。

iPhone や iPad で APN を表示・編集できるのは、通信事業者が表示/編集を認めている場合に限られます。APN 設定を変更できない場合は、通信事業者にお問い合わせください。

AndroidでAPN設定をリセットする方法

AndroidでAPN設定をリセットする手順は以下のとおりです。

1.「設定」アプリをタップする

2.「接続」をタップする

3.「モバイルネットワーク」をタップする

4.「APN」をタップする

5.右上のメニューボタンをタップする

6.「初期値にリセット」をタップする

7.「リセット」をタップする

リセットすると、追加したすべてのAPNが削除されるので、改めて設定を行いましょう。

なお、Androidの場合はOSのバージョンやスマホによって実際の手順や名称が異なる可能性があります。リセットする場合は、取り扱い説明書や公式Webサイトを確認してください。

新しいSIMの挿入時や携帯電話会社を乗り換えたらAPN設定を忘れずに

APN設定はスマホがSIMの情報を読み取ってサーバーに接続するための大切な設定です。正しく設定しなければ、携帯電話回線を通じてのインターネットが利用できなくなります。

スマホ側でSIMの情報を読み取って自動で設定する機能も増えていますが、自分で設定する方法を把握しておくと、万が一のトラブルや、自動設定に対応していない携帯電話会社に乗り換えた場合にスムーズに対応できます。

設定に失敗しても、「設定」アプリからリセットが可能なので、スマホやインターネットに詳しくない方でも安心です。

また、古いスマホではAPN設定をしてもつながらないケースがあります。その場合、スマホの買い替えや携帯電話会社の乗り換えも検討してみてください。

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