AR(拡張現実)とは?VR(仮想現実)やMR(複合現実)との違いや仕組みをわかりやすく解説

AR(拡張現実)とは?VR(仮想現実)やMR(複合現実)との違いや仕組みをわかりやすく解説
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2024.08.09

AR(Augmented Reality)は、拡張現実と呼ばれる、現実世界にデジタル情報を重ね合わせる革新的な技術です。

スマホで専用アプリを起動してカメラをかざすと、歴史的な建造物に詳しい情報が浮かび上がったり、ゲームのキャラクターが現実に現れるように見えたり、まるでSF映画のような光景が実現できます。

このARは、単なるエンターテインメントのツールではありません。医療や製造業、観光業など、さまざまな分野で活用されています。

今回紹介するARは、完全に仮想の世界を表示するVRと異なり、スマホやARグラスを通じて画像や動画などを表示することで、現実の風景を拡張するものです。

今回は、ARの仕組みや、ARとVR、MRの違いについて、わかりやすく解説します。

目次

AR(拡張現実)とは?

ARとは「Augmented Reality」の略で、日本語では「拡張現実」と呼ばれています。

現実世界にデジタル情報を重ねて表示し、現実を拡張する技術のことで、スマホやタブレット、ARグラスなどの製品を通じて手軽に利用できるのが特長です。

現実には存在しない動画や画像、3Dキャラクターなどを現実の景色に加えることが可能で、ゲームや教育、観光、広告など、さまざまな分野で活用されています。

ARの活用例は、ゲームキャラクターを表示したり、遺跡の当時の姿を投影したり、家具のCGを部屋の中に表示して実際に設置した場合のシミュレーションをすることなどが挙げられます。

有名なのはGoogle検索による動物のARでしょう。動物の名前をGoogleで検索し、AR機能を利用してカメラで映した空間に表示することで、実際の大きさをリアルに見られます。

ARはどうやって表示されている?仕組みを解説

ARでデジタル情報を表示する仕組みは、主に位置認識と物体認識の2つの技術が関わっています。たとえばスマホでARを表示する場合は、「どこにいるか」という情報と、「なにを表示しているか」という2つの情報が必要です。

2つの情報には、GPSや複数のセンサーを組み合わせる手法が用いられており、表示する場所を認識する方法によって利用されている技術が異なります。

・位置情報を使ったロケーションベースAR
スマホのGPS情報を使って、位置に準拠したARを表示する機能です。

たとえば自分が今いる場所の近くにあるお店や観光スポットへの道案内をしたり、スマホを向けた方向の夜空に浮かんでいる星座を表示したりできます。

また、遺跡に向かってスマホを向けると当時の姿が表示されたり、Googleで検索した動物をカメラで映した空間に表示できたりする機能はビジョンベースARの一種です。

・画像や空間認識を使ったビジョンベースAR
カメラで映した画像や空間を認識して、情報を表示するARのことです。

さらにロケーションベースARには、マーカーベースARとマーカーレスARという2つのタイプがあります。

・マーカーベースAR
パンフレットやポスターなどに書かれた「ARマーカー」をカメラで読み込むことで、デジタル情報を表示するARのことです。

ARマーカーとは、ARコンテンツを表示するための目印となるもので、QRコードや画像、人やペットの顔、建物、標識、機械など、さまざまなものがARマーカーとして機能します。

たとえばマーカーベースARを利用すると、絵本にARマーカーを印刷することで、絵本のキャラクターが動きだしたり、音声が再生されたりするコンテンツを作成できます。

ほかにも、博物館でARマーカーをスマホで読み込むと、空中に解説が表示されたり、化石を復元した想像の姿を表示したりすることも可能です。

・マーカーレスAR
カメラに写っている周りの環境を認識して、デジタル情報を表示するARのことです。

たとえば、マーカーレスARを利用すると、部屋の壁をスマホで映すことで、絵画を飾ったり、家具を配置したりする様子をシミュレーションできます。また、カメラで写した顔に動物の耳をつけたり、メイクをしたりする技術もマーカーレスARの一種です。

ARとVR(仮想現実)、MR(複合現実)との違いを比較

近年、ARのほかにVR(仮想現実)やMR(複合現実)が存在し、私たちの生活にさまざまな変化をもたらしています。しかし、それぞれなにが異なるのか、混同してしまうこともあるのではないでしょうか。

ARやVR、MRにどのような違いがあるのか、詳しく見てみましょう。

ARとVRの違いは?

ARは、スマホなどのカメラを通して、現実世界の映像にデジタル情報を重ね合わせることで、あたかも情報が存在しているかのように見せる技術です。あくまで現実世界が主役であり、デジタルで情報を補完する役割を果たしています。

一方、VR(Virtual Reality)は、完全な仮想空間を作り出す技術です。ヘッドセットという専用のゴーグルを装着することで、視覚や聴覚などを使ってあたかも現実ではない場所にいる感覚を味わえます。

たとえば、VRゲームで自分が主人公になっているような冒険を楽しんだり、自宅にいながら世界中の街を観光したり、さまざまな体験ができます。

簡単にいうと、ARは現実世界にデジタル情報をプラスするイメージ、VRは仮想空間に没入するようなイメージと考えてみるとわかりやすいでしょう。

ARとMRの違いは?

MRとは「Mixed Reality」の略で、日本語では「複合現実」と呼ばれます。ARと同様に現実の空間に仮想の情報を重ねる技術の一種で、VRのような仮想オブジェクトを現実に複合させることで、自由な視点から体感でき、手で触れて操作することも可能です。

MRは仮想オブジェクトを現実の存在のように扱えるため、現在は、医療や製造、設計などの専門性が高い分野で、現実の操作を模擬的に行う高度なトレーニングに活用されています。

一方、ARはオブジェクトに対する直接的な操作は限られているため、MRのように現実世界に重なって表示されている仮想世界を、現実と同じように操作することはできません。

MRには高度なセンサーやトラッキング技術を備えた専用のヘッドセットやゴーグルが必要ですが、VRと異なり仮想世界に動きを伝えるセンサーを全身に装着する必要はありません。

MRも一般向けにグラス型の製品が普及し始めていますが、主な用途はまだ専門的なものが多く、ARのように手軽に楽しめるわけではありません。

ARを体験するために必要なツールや方法

手軽にAR体験を楽しむには、スマホとARサービスに対応しているアプリが必要です。また、インターネット回線を通じてARで表示するデータをダウンロードするため、モバイルデータ通信やWi-Fi®に接続できる環境も必要になります。

ARを体験するには、Webブラウザやアプリを通じて表示したいARサービスに接続します。ARを表示するための手順はアプリやサービスで解説されているので、手順に従って操作してください。

たとえばGoogle検索でARを楽しむ場合は、3Dと書かれたアイコンをタップします。

身近にあるARの活用事例

ARは現実世界に重ねて表示し、拡張した現実を楽しむものなので、できるだけ動き回る方がより楽しめるでしょう。AR機能があるゲームアプリを利用して写真を撮影することも、ARの遊び方のひとつです。

ただし、外出先で3D画像を多用するARを利用する場合は、データ利用量が多くなるため、注意が必要です。データ通信が遅延すると、ARが読み込めないことがあるので、なるべく通信速度が速く安定しているモバイルデータ通信やWi-Fiを利用しましょう。

また周囲の状況や安全をよく確認し、歩きスマホはしないように注意しましょう。

Wi-Fiは、Wi-Fi Allianceの登録商標です。 

ARを利用したサービスやアプリは、すでに多くの事例が身近にあります。実際にどのようなARがあるのか、活用事例をジャンルごとに紹介していきます。

・ゲームアプリ
Niantic:「Pokémon GO」ではARモードで現実世界にポケモンを表示し、歩いて近づいたり、捕まえたりできる。
Niantic・Capcom:「モンスターハンターNow」ではモンスターを現実世界に表示して写真を撮れる。

・家具設置シミュレーション
カリモク:「カリモクAR」アプリで家具を配置したり、家具の配色や素材を変更したり、詳細なシミュレーションが可能。
ニトリ:アプリをインストールしなくても、ブラウザから「スマホで簡単!3Dで試し置き」というバナーをタップするだけで、ARを利用して家具の試し置きが可能。

・製品プロモーション
ドミノピザ:専用のARアプリで実際のピザの大きさを自分のいる空間で体験できる。

・バーチャルメイクアップ
資生堂:「Beauty AR Navigation」では顔認識AIとARを利用して、適切なスキンケアの動作をサポート。
ZOZOTOWN:ARによるバーチャルメイクアップサービス「ARメイク」を提供。自分の顔にどの色があうのかを事前に確認してから通販で購入できる。

・業務利用
戸田建設:実際の工事現場の映像と3Dモデルの情報を重ねて表示する「建機AR」を開発。建機の配置計画に掛かる労力と時間を削減。
東京メトロ:研修生の教育アプリとして、トンネルや橋りょうに存在する変状をARで再現するアプリケーションを導入。実際の検査業務の模擬体験が可能となった。

現実を拡張するARで、現実世界をさらに便利に楽しもう

現実世界を拡張するARは、スマホでも手軽に楽しめ、さまざまな情報を表示できます。

開発の手軽さから、ゲームや観光、商品プロモーション、スポーツ観戦など、幅広い分野で導入されており、ARと意識せずに利用していることも少なくありません。

ARをより楽しむのであれば、GPSの精度が高く、3D画像の処理が速い、性能がよいスマホがおすすめです。また、ARはインターネット回線を通じて多くのデータをやり取りするため、高速で安定したモバイルデータ通信回線やWi-Fiも必要になります。

また、スマホでARを利用するときにデータ利用量が気になる方は、料金プランの見直しや携帯電話会社の乗り換えを検討するのもおすすめです。

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