iPhoneの電源がつかない原因は?問題点を調べる7つの方法と対処法をわかりやすく解説

iPhoneの電源がつかない原因は?問題点を調べる7つの方法と対処法をわかりやすく解説
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2024.09.13

いつも使っているiPhoneの電源が入らなくて困っていませんか?

「故障したのかな?データのバックアップを取っていなかった!」と焦って操作すると、症状が悪化してしまうことも少なくありません。

最悪の場合、症状が悪化したことで自分では対処できなくなり、iPhoneを修理に出すことになって、iPhone内のデータがバックアップできずに、消えてしまうこともあります。

落ち着いて電源がつかない原因を確認し、適した対処を行うことで、症状が解消され電源をつけられる可能性があります。

今回は症状の確認方法から始まり、考えられる原因、そして具体的な対処法まで、順を追って説明していきます。

ひとつずつ手順を丁寧に試していくことで、問題解決の可能性が高まりますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

iPhoneの電源がつかないときのよくある5つの原因

iPhoneの電源がつかない原因は大きくわけて5つあります。どのような原因があるのか、電源がつかない症状を回復しやすい軽度なものから順番に見ていきましょう。

1)iPhoneの充電不足

バッテリーの残量が不足して、iPhoneが起動できない状態です。iPhoneを十分に充電したつもりでも、バッテリーの経年劣化や、携帯電話回線の電波が入らない状態が続くと、予想より早くバッテリーが消費する場合があります。

特にバッテリー劣化が進むと、100%の充電から短時間で放電してしまい、iPhoneの電源がつかなくなってしまうケースがあります。

2)ケーブルや充電器、周辺機器のトラブル

充電不足と同様にiPhoneのバッテリー不足で発生するトラブルには、原因が充電器などの周辺機器の故障にあるケースも考えられます。

充電したつもりがケーブルの断線や充電器の故障でできていないため、充電不足になっており、放電しきった結果、「充電器につないでおいたiPhoneの電源が入らなくなってしまった」という現象を起こします。

充電ケーブルの断線は気付きにくいので、ほかのスマホに充電ケーブルをつないで正常に反応するか確かめましょう。ほかのスマホがない場合は、ほかの充電ケーブルを利用してみましょう。

3)iPhoneのバッテリー故障や不具合

iPhoneのバッテリーが故障してしまい、iPhoneの内部機器に電源を供給できない状態です。バッテリーの経年劣化だけでなく、新しいiPhoneでも起きるため、充電器などに問題がなかった場合はバッテリーの不具合の可能性が高くなります。

4)iPhoneのハードウェア故障

バッテリーではなく、iPhoneの基板やディスプレイ、サイドボタンなどのハードウェアが故障しているケースです。

ハードウェアの故障が発生する原因は、iPhoneの落下や水没のほか、高温になりやすい夏の自動車内に放置した場合や、充電中に枕と布団の間に入ってしまい、加熱されてしまった場合などが挙げられます。

また、単純な経年劣化でも、部品の劣化から故障が発生することがあります。

5)iOSのアップデート失敗などのソフトウェアのトラブル

iOSのアップデート中に、なんらかの原因でエラーが発生し、アップデートを正常に完了できない場合、iPhoneを起動できない症状が起きます。

再起動を繰り返したり、iPhoneの動作がおかしくなったりするケースもあります。電源は入るが正常に起動しないという場合は、ソフトウェアのトラブルが原因であることが疑われます。

iPhoneの電源がつかない原因を調べる7つの方法

iPhoneの電源がつかないとき、原因がわかればご自身で解決できるケースも少なくありません。原因を特定し、適切な対処をすることが大切なため、焦らずにひとつずつチェックしましょう。

1)iPhoneに充電ケーブルを挿すと充電マークが表示されるか

iPhoneの充電ポートに充電ケーブルと充電器を接続して、画面に充電マークが表示されるか確かめましょう。

充電マークが表示される場合は、バッテリーの残量が無くなっている可能性があります。30分ほど充電してから電源を入れて起動するか確認しましょう。

もし充電マークが表示されない場合は、MagSafe※対応のワイヤレス充電器を利用してください。

ワイヤレス充電器で充電マークが表示される場合は、iPhoneの充電ポートにほこりなどの異物が入っているか、もしくは充電ポートが故障している可能性があります。

充電ポートを確かめて、異物があったら取り除いてください。もし異物がないが充電できない場合は、ハードウェア故障の可能性が高くなります。

※MagSafeについては、こちらをご確認ください。

2)iPhone本体が熱くなっていないか

iPhoneの電源がつかない原因のひとつに、iPhone本体が熱くなっていることで、基板などが正常に動作しないケースが挙げられます。

iPhone本体が熱くなると、ディスプレイが暗くなる症状や、なにも表示されなくなる症状が現れることがあります。涼しい場所に置いてiPhone本体の熱が冷めるのを待ち、放熱して症状が回復すればiPhone本体の加熱が原因です。

ただし、iPhone本体の熱を冷ますときに、保冷剤などを当てたり、冷蔵庫に入れたり、水をかけたりすると故障の原因になります。キッチンの調理台など、金属の上に置いて、iPhone本体が冷めるまで待ちましょう※。

※スマホが熱いときの対処法については、こちらをご確認ください。

3)真っ暗になっているiPhoneの画面をタップすると機械的な音声が出るか

iPhoneの画面をタップすると機械的な音声が出る場合は、「VoiceOver」という機能の中のスクリーンカーテンがオンになっている可能性があります。

VoiceOverは、画面が見えない状態でiPhoneを利用できる機能です。VoiceOverの機能にはスクリーンカーテンという機能があり、スクリーンカーテンがオンになっているため、画面が表示されなくなっている可能性があります。

スクリーンカーテンは、iPhoneの画面を3本の指で3回タップすると解除できます。また、Siri※の設定がオンであれば「VoiceOverをオフにして」と呼びかけることでも解除できるので試してみましょう。

※Siriについては、こちらをご確認ください。

4)iPhoneの画面が真っ暗になっていても着信音が鳴ったりバイブレーションが動いたりするか

iPhoneの画面が真っ暗で操作できない場合は、iPhoneの前面画面だけが故障している可能性があります。

家庭の電話機や、家族や友人のスマホから自分のiPhoneに通話を発信し、着信音が鳴るか確かめましょう。マナーモードになっている場合は、バイブレーションが動くか確認してください。

もし着信音が鳴ったり、バイブレーションが動いたりする場合は、強制再起動を試してください。

強制再起動するには、音量を上げるボタンを押してすばやく放し、続いて下げるボタンを押してすばやく放して、最後にサイドボタンを長押しします。Appleのロゴ(リンゴマーク)が表示されたらサイドボタンから手を放してください※。

もし強制再起動でも画面が正常に表示されない場合は、画面の故障なので修理が必要です。

※iPhoneはiOSのバージョンによって、強制再起動のコマンドが異なります。詳しくはこちらをご確認ください。

5)iPhoneの画面が真っ暗になっていて再起動ができない状態になっているか

iPhoneの画面が真っ暗で、充電や再起動ができない状態の場合、iPhoneのソフトウェアの不具合や基盤が故障している可能性があります。まずは強制再起動を試して、iPhoneが起動するか確認しましょう。

何回か強制再起動のコマンドを試しても、正常に電源がつかない場合は修理が必要です。

6)iPhoneの画面にAppleのロゴ(リンゴマーク)が表示されるか

Appleのロゴ(リンゴマーク)が表示されたまま止まる場合や、再起動を繰り返すいわゆる「リンゴループ」が起こる原因は以下の理由が考えられます。

・iPhone本体の基盤の故障
・iPhoneのソフトウェアに不具合が起きている
・iPhone本体のストレージの容量不足
・iOSアップデート中にデータ通信や電源がオフになってアップデートに失敗した

リンゴループに陥っている場合、パソコンを使ってリカバリモードから修復できる可能性があります。

7)iPhoneを水没させたことがあるか

iPhoneが水没した場合、iPhoneの内部基盤に致命的なダメージをおよぼしている可能性があります。以下の項目をチェックしてみましょう。

1)充電ポートやイヤホンジャックに水が入っていないか
2)画面に水没マークが表示されていないか
3)過去にiPhoneを水没させたことがないか

水分が残っている状態で電源を入れると、内部の基盤がショートして電源がつかなくなってしまうおそれがあります。iPhoneの水没後はすぐに電源を切り、水分を拭き取って、完全に乾燥してからiPhoneの電源を入れて確認してください。

また、過去に水没させたことがあると、時間が経過した後に水分に含まれている成分が結晶化して故障することがあります。

水没故障はApple StoreやApple 正規サービスプロバイダで修理が必要になるので、水に落とした後、電源が入らない場合は、すみやかに修理を依頼しましょう。

iPhoneの電源がつかないときの対処法

iPhoneの電源がつかない場合、自分で試せる対処法が4つあります。必ずしも直るとは限らないので、症状が回復しない場合は無理をせず、Apple StoreやApple 正規サービスプロバイダの故障修理に依頼するのがおすすめです。

1)iPhoneを充電する

バッテリーの残量がなくなって電源が入らなくなっている可能性があるため、一度しっかりとiPhoneを充電してみましょう。

充電ケーブルをiPhoneに直接挿して充電できるかを試してみるほか、異なる充電ケーブルや充電器も試してみてください。また、充電ケーブルで充電できなくても、ワイヤレス充電で充電できることがあります。

iPhoneの充電が可能か確認し、バッテリーをフル充電にした状態で起動してください。

電源が入ればバッテリー不足が原因とわかりますが、バッテリーの経年劣化や充電ポートの故障の可能性もあります。バックアップを取ったら修理に出すのがおすすめです。

2)iPhoneを強制再起動する

iPhoneのサイドボタンに所定の操作を行うことで、強制再起動すると回復することがあります。

原因で解説したとおり、パソコンにiPhoneをつないでリカバリモードを利用する場合も、強制再起動が必要になります。

強制再起動するには、音量を上げるボタンを押してすばやく放し、続いて下げるボタンを押してすばやく放して、最後にサイドボタンを長押しします。Appleのロゴ(リンゴマーク)が表示されたらサイドボタンから手を放してください※。

※iPhoneはiOSのバージョンによって、強制再起動のコマンドが異なります。詳しくはこちらをご確認ください。

強制再起動のコマンドを試しても起動しない、もしくは起動したが画面が反応しないなどの症状が起きる場合は、故障修理が必要な状態です。

3)リカバリモードでアップデートを行う

iOSのアップデート中のエラーなど、ソフトウェアのトラブルの場合、リカバリモードで起動することで、修復できる可能性があります。

パソコンに接続したiPhoneに強制再起動のコマンドを実行すると、リカバリモードの画面が表示されます。

WindowsならiTunes、MacならFinderの画面に「アップデート」または「復元」が表示された場合は、実行してリカバリーが可能です。

※リカバリモードについては、こちらをご確認ください。

4)iPhoneを初期化する

強制再起動やリカバリモードを利用しても、すぐに電源が落ちてしまう場合や、電源は入るものの画面の表示が回復しない場合、初期化することで回復するケースがあります。

iPhoneをパソコンに接続して、iTunesもしくはFinderから、「iPhoneを復元」を実行することで、工場出荷時の状態まで初期化が可能です。

初期化した後、バックアップされているデータをiPhoneに戻すことで、ソフトウェアのトラブルなどの問題は回復できます。

ただし、電源が完全に入らないiPhoneはパソコンから認識できないため、この方法を利用することはできません。

※iPhoneの初期化については、こちらをご確認ください。

対処法をためしてもiPhoneの電源がつかない場合

ここまでに紹介した対処法をためしてもiPhoneの電源がつかない場合は、ハードウェアもしくはソフトウェアの深刻な故障の疑いがあります。

故障状態が悪化する前に、できるだけ早くApple StoreもしくはApple 正規サービスプロバイダに故障修理を依頼しましょう。

市販のiPhone修理キットやパーツセットなどを購入して修理する行為は、かえって故障を悪化させ、修理ができなくなる可能性があります。

バレないだろうと非純正部品を利用した場合、iPhoneに「不明な部品」と表示されることがあるほか、改造品とみなされて下取りに出せない可能性もあるため控えましょう。

iPhoneの電源がつかないときの修理費用の目安

どうしてもiPhoneの電源がつかない場合は、Appleサポートで修理を依頼できます。

iPhoneを購入してからの経過日数や、Apple Care+ for iPhoneの加入状況、修理が必要な原因によって修理料金が異なるため、保証期間などを確認していきましょう。

バッテリーの容量が80%以下になったバッテリーの交換修理や、液晶等の前面画面の修理は、保証期間内やApple Care+ for iPhoneに加入している場合は、無償もしくは一部負担で修理交換が可能です。

iPhoneを購入後、1年以内であれば無料修理が可能な場合も

iPhoneは購入した日から1年、無料の保証期間があります。購入日がいつだったかわからず記憶がはっきりしないときでも、Webサイトから保証期間の確認ができるので、まずは保証期間内か確認しましょう。

期間内であればApple Care + for iPhoneに加入していなくても、Apple StoreやApple 正規サービスプロバイダで、保証範囲内での修理が可能です。

ただし、修理内容によっては追加費用が発生することがあります。また、Apple 正規サービスプロバイダを利用する場合、修理費用が異なる場合があることに注意しましょう。

バッテリーを交換する場合の修理費用の目安

製品保証の期間内もしくはApple Care+ for iPhoneに加入している場合、バッテリー容量が80%以下でのバッテリー交換は無償です。

Apple Care+ for iPhoneに加入していない場合、iPhone新品価格に対して10%~17%ほどの費用がかかります。

・自費でバッテリー交換を行った場合の費用
iPhone 14シリーズ、iPhone 15シリーズ:15,800円(税込)
iPhone X~iPhone13シリーズ:14,500円(税込)
iPhone SE、iPhone8以前のモデル:11,200円(税込)
※2024年6月現在。

前面画面を修理する場合の修理費用の目安

ディスプレイのガラスや液晶などの前面画面の修理は、製品保証の期間内もしくはApple Care+ for iPhoneに加入している場合、3,700円(税込)かかります。

加入していない場合、iPhone新品価格に対しておおむね30%ほどの修理費用がかかります。

・自費で前面画面の修理を行った場合の費用
iPhone 12~15:42,800円(税込)
iPhone 14 Plus、iPhone 14 Pro、iPhone 15 Plus、iPhone 15 Pro:50,800円(税込)
iPhone 14 Pro Max、iPhone 15 Pro Max:56,800円(税込)
iPhone SE(第2世代、第3世代):19,400円(税込)
※2024年6月現在。

iPhoneの電源がどうしてもつかない場合は新品のiPhoneに買い替えるのがおすすめ

iPhoneの電源がつかないときは、原因を確かめることが大切です。原因に合わせて充電や強制再起動、初期化など対処法を試してください。

さまざまな対処法を試しても電源がつかないときは、Apple StoreもしくはApple 正規サービスプロバイダに修理を依頼しましょう。

iPhoneは購入から1年間は製品保証の対象になります。しかし、保証期間を過ぎると故障時の修理費用が高くなるので、AppleCare+ for iPhoneに加入するのがおすすめです。

また、iPhoneが古くなっている場合、思い切って買い替えることも選択肢のひとつです。

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