高校生のスマホに必要な制限は?持たせるメリットやデメリット、費用を抑える方法も解説

高校生のスマホに必要な制限は?持たせるメリットやデメリット、費用を抑える方法も解説
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2025.08.18

スマホは、日常生活を送るうえで欠かせない存在となっており、大人はもちろんのこと、高校生もほとんどがスマホを所持しています。

高校生にはじめてスマホを持たせる際、トラブルを防ぐために保護者がある程度管理すると安心です。今回は高校生のスマホに必要な制限や、スマホを持たせるメリット・デメリットなどを紹介します。

目次

高校生のスマホの所持率は9割超え

高校生の子どもにスマホを持たせるかどうか検討するにあたって、現在の高校生はどのくらいの割合がスマホを持っているか気になる人もいるでしょう。

複数の都道府県で実施された調査によると、高校生のスマホの所持率はいずれも9割超えとされています。この数字から、高校生がスマホを所持・利用することはすでに当たり前になっていることがわかります。

※参照:
令和6年度「家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査」結果
令和5年度児童生徒におけるスマートフォン等の利用状況等に関する調査結果の概要
スマートフォン等の利用に関する調査について
令和6年度「情報端末とのよりよい関わりに向けたアンケート」調査結果について

高校生はスマホをどんなことに使っている?

それでは、高校生はスマホをどのようなことに使っているのでしょうか。

こども家庭庁の調査によると、高校生のスマホの利用用途は「動画を見る」が一番多く、続いて「音楽を聴く」「投稿やメッセージ交換をする」の順に多くなっています。そのほか、「ゲームをする」「勉強をする」などの用途でもスマホを利用している高校生が多いです。

※参照:令和6年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(概要)

高校生のスマホに制限は必要?

高校生にスマホを持たせるにあたって、スマホの利用を保護者が制限すべきかどうか悩むこともあるでしょう。スマホ利用の制限が高校生に必要かどうかは人によって意見がわかれますが、法的な観点から見ると、一定の制限は必要といえます。

2018年2月に施行された「青少年インターネット環境整備法」によると、保護者は青少年のインターネットの利用を適切に管理するよう努めなければならないと定められています。

また、スマホの利用者が青少年である場合、携帯電話会社には原則としてフィルタリングサービスを提供する義務があります。

フィルタリングサービスとは、子どもが安全にインターネットを利用できるようサポートするサービスのことです。以下のように、安心・安全なインターネット利用につながるさまざまな機能を備えています。

・有害サイトのブロック

・アプリの利用制限

・インターネットの利用時間の制限

・スマホの利用状況の確認など

フィルタリングサービスを上手に活用すれば、インターネット上のさまざまなトラブルから子どもを守れます。

高校生にスマホを持たせるメリット

高校生にスマホを持たせることには、多くのメリットがあります。主なメリットとして、次の3つが挙げられます。

・円滑にコミュニケーションを取れる

・スマホで学習の効率化ができる

・ITリテラシーを身に付けられる

以下で、それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。

円滑にコミュニケーションを取れる

高校生にスマホを持たせると、メッセージアプリやSNSなどを使っていつでもコミュニケーションを取れるようになります。高校生がコミュニケーションを取るためにスマホを持つことは、子どもや家族にとってさまざまなメリットがあります。

たとえば、子どもが学校を早退する場合やアルバイトで帰りが遅くなる場合でも、スマホがあればすぐに家族と連絡が取れるため安心です。事故があったときや災害が発生したときも、子どもに連絡することで安否を確認できます。

また、手軽にコミュニケーションを取れるスマホは、子どもが友人と仲を深めるためのツールとしても役立つでしょう。

スマホで学習の効率化ができる

スマホのアプリは数多く、中には高校生向けに作られた学習用アプリもあります。学習用のアプリを子どものスマホにインストールすれば、空いた時間にいつでも学習に取り組めるようになります。ゲーム感覚で学べるアプリもあるため、子どもが楽しみながら続けやすいのも魅力です。

また、学習中にわからない英単語や用語が出てきた際は、スマホで調べてすぐに疑問を解決させることができます。

ITリテラシーを身に付けられる

ITリテラシーとは、インターネットやスマホなどの情報技術に関して理解し、適切に活用する能力です。インターネットやスマホが身近な存在になっている昨今、最低限のITリテラシーは必須です。

ITに関する知識は保護者が子どもに直接教えることもできますが、スマホを実際に利用するとより理解を深められます。たとえば、スマホの基本的な使い方やインターネットでの検索方法などは、スマホを操作して学ぶ方が身に付きやすいでしょう。

また、インターネット上の情報に日々触れることで、得た情報が正しいかどうかを判断する能力も養われます。

高校生にスマホを持たせるデメリット

高校生にスマホを持たせることにはさまざまなメリットがあるものの、以下のようなデメリットもあります。

・インターネット上のトラブルに巻き込まれる可能性がある

・睡眠不足や学力低下の原因になる可能性がある

・毎月の通信費や機種代金などの費用がかかる

高校生にスマホを持たせるデメリットをそれぞれ詳しく紹介します。

インターネット上のトラブルに巻き込まれる可能性がある

高校生にスマホを持たせる場合は、子どもがインターネット上のトラブルに巻き込まれる可能性がある点に注意が必要です。よくあるインターネット上のトラブルとしては、以下のようなものが挙げられます。

・SNS投稿が炎上して誹謗中傷を受ける

・個人情報の流出

・オンライン詐欺

・インターネット上でのいじめ

・脅迫や不適切なメッセージを受け取る

こうしたトラブルを回避するには、スマホの使い方やインターネット上に潜むリスクについて子どもに理解してもらう必要があります。

睡眠不足や学力低下の原因になる可能性がある

こども家庭庁による令和6年度の調査では、高校生のインターネット利用時間の平均は約6時間19分です。主な利用内容としては、「動画を見る」「音楽を聴く」「検索する」「ゲームをする」「勉強をする」などが挙げられています。

スマホで動画を視聴したりゲームをしたりしてスマホを夜遅くまで触っていると、睡眠不足になる可能性があります。睡眠不足が続くと、日中に強い眠気に襲われることがあり、授業中の居眠りや集中力の低下につながるおそれがあります。

また、勉強中にスマホの通知が気になって集中できず、結果として学力が低下する可能性も考えられるでしょう。子どもがスマホに依存している場合は、スマホの1日の利用時間を管理するなどの対策が必要です。

※参照:令和6年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(概要)

毎月の通信費や機種代金などの費用がかかる

高校生にスマホを持たせると、通信費や機種代金などの費用が発生します。経済的な負担が心配な場合は、具体的に毎月いくらの費用がかかかるのか、事前にシミュレーションしておくと安心です。

また、スマホに家族カードなどのクレジットカードを登録していると、ゲームへの課金や通販サイトでのお買い物などにより請求金額が高額になるおそれがあります。高額請求を防ぐためにも、子どもに持たせるスマホは課金機能を制限するなどして対策しましょう。

高校生にスマホを持たせる場合は使い方のルールを決めよう

高校生にスマホを持たせるデメリットが気になる場合は、使い方に関するルールを決めておくと安心です。SNSの利用やスマホの利用時間についてルールを決めておくと、より安全かつ健全にスマホを持たせることができます。

以下で高校生にスマホを持たせる場合に設けるルールの例を紹介します。

SNSの利用にルールを設ける

不特定多数の人とつながることができるSNSの利用は、情報収集や交友関係の拡大に役立つ一方で、個人情報の流出や詐欺などトラブルが起きる可能性もあります。

こうしたトラブルに巻き込まれないよう、高校生にスマホを持たせる場合はSNSの利用にルールを設けるとよいでしょう。

たとえば、「個人情報を載せない」「アカウントは鍵付き(非公開アカウント)にする」などのルールを設けておくと、トラブルを防ぎやすくなります。

1日のスマホの利用時間にルールを設ける

子どもがスマホに依存しないか不安な場合は、スマホの利用時間にルールを設けましょう。「スマホの利用は1日〇時間まで」「夜遅い時間帯のスマホ利用は禁止」などのようにスマホの利用時間にルールを設けることで、スマホ依存のリスクを抑えることができます。

子どもがルールを守らない場合は、スマホの設定やアプリで利用時間を制限するのもひとつの方法です。

ただし、スマホの利用時間を強制的に制限すると子どもが不満を感じ、反発する可能性もあります。スマホの利用時間は一方的に決めるのではなく、子どもと話しあい、お互いに納得したうえで決めるとよいでしょう。

アプリへの課金やインターネット上のお買い物は許可制にする

有料アプリの購入やスマホゲームのアプリ内課金、インターネット上のお買い物は、保護者の許可制にすると予期せぬ高額請求を防げます。

また、スマホの設定で課金を制限することも可能です。たとえば、「保護者の承認がないと課金できないようにする」「課金を一切できないようにする」など設定すれば、知らないうちに子どもに課金されてしまうのを防げます。

ルールを破った場合のペナルティを設ける

スマホの使い方に関するルールを決めるときは、ルールを破った場合のペナルティも設けておきましょう。「一定期間スマホの利用を禁止する」「スマホを没収する」などのペナルティを設けることで、子どもにルールを守ってもらいやすくなります。

高校生に安心して持たせられるおすすめのスマホは?

スマホには、大きくわけてAndroid™とiPhoneの2種類があります。

いずれもアプリの利用制限やスマホ利用時間の設定、有害サイトのブロックなど、細かくフィルタリング設定ができるため、どちらを選んでも安心して使えます。そのため、予算や子どもの好みにあわせてスマホを選ぶとよいでしょう。

なお、10代に人気が高いスマホはiPhoneです。子どもに「人気のある機種がほしい」といわれたときは、iPhoneを候補に入れてみるとよいかもしれません。

高校生に持たせるスマホの費用を抑える方法

高校生にスマホを持たせる場合に発生する毎月の利用料金は、ちょっとした工夫で抑えることができます。スマホの利用料金を抑える主な方法は以下の3つです。

・月額料金を抑えられる料金プランを選ぶ

・不要なオプションは解約する

・中古のスマホを購入する

高校生に持たせるスマホの利用料金を抑えたい人は、本人のデータ利用量にあう料金プランの中で、なるべくリーズナブルなプランを選びましょう。

スマホの費用を抑えるには、不要なオプションを解約することも重要です。月々のオプション料金は低価格だとしても、年間で見ると大きな金額になる場合もあります。

また、スマホの購入代金を節約したい場合は、中古のスマホを選ぶのもおすすめです。高性能なスマホでも、中古なら比較的低価格で購入できます。

高校生にスマホを持たせる場合は利用状況をしっかり把握しよう

「家族や友人とコミュニケーションを取れる」「学習用のアプリで勉強できる」など、高校生にスマホを持たせるメリットはさまざまあります。事故や災害などの非常時に安否を確認する手段としてもスマホが役立つでしょう。

ただし、高校生にスマホを持たせるとインターネット上のトラブルに巻き込まれたり、スマホに依存して学力が低下したりする可能性があります。

上記のようなデメリットを回避するには、ルールを決めるなど、保護者がスマホの使い方を管理する必要があります。携帯電話会社が提供するフィルタリングサービスを活用しつつ、子どもが安全にスマホを利用できるようにサポートしてあげてください。

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