リンゴループは絶対直る?原因や直し方・すぐできる対処法をわかりやすく解説

iPhone、iPad、Apple WatchなどのApple製品を使っていると、Appleロゴの表示と再起動が繰り返される「リンゴループ」になることがまれにあります。
「リンゴループが絶対直る」とは言い切れませんが、強制再起動やリカバリモードからの初期化など、いくつかの対処法で修復できることがあります。
今回は、リンゴループの原因や直し方を解説します。
リンゴループとは
リンゴループは、iPhone、iPad、Apple WatchなどのApple製品で発生する不具合です。
電源を入れた際に、Appleロゴの表示と再起動が繰り返され、ホーム画面まで進まない症状を指します。Appleロゴのリンゴマークが繰り返し表示されることから、俗に「リンゴループ」と呼ばれ、端末が操作できない状態となります。
リンゴループになる原因
リンゴループになる主な原因は、以下のとおりです。
・iOSアップデートの失敗
・ハードウェアの故障
・ソフトウェアの不具合
・ストレージの空き容量不足
・バッテリーの劣化
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
iOSアップデートの失敗
iOSアップデート(またはiPadOS、watchOSのアップデート)が不正に中断されると、アップデートに失敗してシステムファイルが破損し、リンゴループになることがあります。
ここでいう不正な中断とは、バッテリー切れや突然の通信切断など、ユーザーやシステムが意図しない形でアップデートが停止してしまうケースを指します。
ハードウェアの故障
ハードウェアの故障により、リンゴループになることがあります。落下や水没の後にリンゴループになった場合は、損傷や腐食などによるハードウェアの故障が疑われます。
特に基板(ロジックボード)は、製品の心臓部にあたる部品です。基板には、CPU・GPU、メモリ、ストレージ、無線モジュール(Wi-Fi®・Bluetooth®・モバイル通信などの無線通信を行うための電子部品)といった、重要な部品が組み込まれています。
基板は落下や水没に弱いため、ハードウェアの故障が疑われる場合は修理を検討しましょう。
ソフトウェアの不具合
iPhoneの基本ソフトウェアであるiOSに不具合が生じると、起動できなくなることがあります。特にiOSアップデートの直後にリンゴループになった場合、アップデートファイルに問題がある可能性があります。
また、iOSが設けている制限を解除した場合、ウイルスに感染し、システムに不具合が生じてリンゴループになることもあります。
本来のセキュリティ対策機能が発揮されないと、脆弱性を突いた攻撃を受けることもあるため、iOSが設けている制限は解除しないようにしましょう。
ストレージの空き容量不足
ストレージの空き容量不足が原因で、起動できない状態となり、リンゴループになることがあります。
ストレージの空き容量がわずかしかない場合、「動作が極端に重くなる」「起動しても勝手に再起動する」など、リンゴループ以外のトラブルが発生することもあります。
バッテリーの劣化
端末のバッテリーは、日々の充放電によって少しずつ劣化が進み、長期間使用すると性能が大きく低下することもあります。
バッテリーが著しく劣化している場合、電力の供給が不安定になり、リンゴループになることがあります。バッテリーの劣化が疑われる場合は、バッテリー交換を検討しましょう。
リンゴループの直し方・すぐできる対処法

iPhoneでリンゴループになった場合、すぐに試せる主な対処法は、以下のとおりです。
・強制再起動する
・リカバリモードでアップデート・復元(初期化)する
・SIMカードを抜いて再起動する
原因は前述のとおり様々ですが、まずはリンゴループから抜け出すために、上記の対処法を試してみてください。
正常に起動できたら、リンゴループの再発を防ぐために後述する予防方法を試してみましょう。
それぞれ詳しく紹介します。
強制再起動する
iPhoneは、リンゴループの状態でも、ボタン操作で強制再起動を実行できる場合があります。この操作によってリンゴループが解消されることもあります。
iPhone X以降/iPhone 8/iPhone SE(第2世代/第3世代)のモデルで強制再起動を実行する手順は、次のとおりです。
1.音量を上げるボタンを押して、すぐに放す
2.音量を下げるボタンを押して、すぐに放す
3.サイドボタン(電源ボタン)をAppleロゴが表示されるまで長押しする
※強制再起動(強制終了)についての詳細はこちらをご確認ください。
リカバリモードでアップデート・復元(初期化)する
リンゴループになっている場合でも、リカバリモードを利用すればiOSアップデートを実行できることがあります。リカバリモードは、パソコンを利用してiPhoneのアップデートや初期化ができるモードです。
強制再起動で解決しない場合は、リカバリモードによる初期化を行いましょう。手順は以下のとおりです。途中で認証などの操作を求められた場合は、画面の案内に従って操作してください。
1.以下の手順で電源オフスライダを表示し、スライドしてiPhoneの電源をオフにする
・Face ID搭載モデルの場合:サイドボタンと音量を下げるボタンを同時に長押しする
・ホームボタンのあるモデルの場合:サイドボタンを長押しする
2.Mac/WindowsパソコンとiPhoneをケーブルで接続し、サイドボタンを押し続ける(Appleロゴが表示されている間は、パソコンとケーブルのイラストが表示されたリカバリモードの画面になるまでボタンを押し続ける)
3.Windowsでは「Appleデバイス」アプリ、Macでは「Finder」を開く
4.Appleデバイスアプリ/FinderでiPhoneを選択する
5.Appleデバイスアプリ/Finderで「アップデート」「復元」の選択肢から「復元」をクリックする
6.画面の案内に従って操作を進め、初期化を実行する

SIMカードを抜いて再起動する
SIMカードの読み取りに異常がある場合、SIMカードを抜いてから再起動するとリンゴループが解消されることがあります。
ただし、iPhoneの電源が入っている間は、SIMカードの抜き差しを行わないでください。静電気などによってSIMカードとiPhone本体の両方が破損するおそれがあります。
ここでは、電源が切れた状態のiPhoneで操作する手順を紹介します。通常と同じ手順で電源が切れない場合は、そのまま電源が切れるまで放置してください。
1.音量ボタンやサイドボタンを押すなどして、確実に電源が切れていることを確かめる
2.SIMカードを抜き取る
3.SIMカードを装着しない状態でiPhoneを起動し、動作を確認する
(必要に応じてリカバリーモードによる初期化を行う)
4.動作が改善したら、通常の手順で電源を切ってからSIMカードを装着する
5.電源を入れて、動作を確認する
※SIMカードの抜き差しについては、こちらをご確認ください。
どうしてもリンゴループが直らないときは修理を検討する
対処法を一通り試してもリンゴループが直らないときは、ハードウェアの故障やバッテリーの劣化の可能性が高いため、修理やバッテリー交換を検討しましょう。Apple認定の修理サービスでは、「持ち込み修理」または「配送修理」を依頼できます。
持ち込み修理は、事前に日時を予約して店舗で対応を受けます。配送修理は、Apple指定の宅配業者に集荷を依頼し、端末を送付して修理を受けます。いずれもWeb上から予約や依頼が可能です。
※修理については、Apple公式Webサイトのサポートページをご確認ください。
※iPhoneのバッテリー交換目安については、こちらをご確認ください。
普段からできるリンゴループの予防方法は?
普段からできるリンゴループの予防方法も確認しておきましょう。基本的な部分ですが、以下のポイントを意識することで、リンゴループを防げる可能性があります。
・十分なバッテリー残量を確保して安定した通信環境でアップデートする
・落下・水没させないように気を付ける
・ストレージ不足にならないように管理する
・バッテリーを長持ちさせる使い方をする
iOSアップデートの失敗を防ぐために、手動でアップデートを実施する場合は、バッテリー残量を十分に確保したうえで安定したWi-Fi環境を確保しましょう。
また、iPhoneを落下・水没させると、本体に損傷や不具合が発生してリンゴループになることがあるため、iPhone本体の取り扱いには十分に注意しましょう。スマホケースを使用していない場合は、破損や損傷を避けるためにも利用を検討してみてください。
そのほか、ストレージの空き容量不足を防ぐための管理も重要です。iPhoneのストレージ使用量は、「設定」アプリ>「一般」>「iPhoneストレージ」から確認できます。ストレージの空き容量が少ないときは、写真・動画やアプリの整理も行ってみてください。
さらに、バッテリーの劣化を防ぐためには、充電しながらスマホを操作しない、純正の充電器を使うなどの方法が挙げられます。
※バッテリーを長持ちさせる方法については、こちらをご確認ください。
リンゴループの原因や直し方を知って解決しよう
リンゴループは、iOSアップデートの失敗、ハードウェアの故障、ソフトウェアの不具合、ストレージの空き容量不足、バッテリーの劣化などが原因で発生することがあります。
リンゴループになったときは、強制再起動やリカバリモードからの初期化などで解決できることがあるため、記事で紹介した方法を試してみてください。
手持ちのiPhoneでリンゴループを含めた不具合が増えているなら、修理のほか買い替えも選択肢です。買い替えの際には携帯電話会社の見直しも検討すると、ご自身にあったスマホの料金プランが見つかる可能性があります。
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