Wi-Fi®の2.4GHzと5GHzの違いとは?使いわけや切り替え方法を紹介

Wi-Fi®の2.4GHzと5GHzの違いとは?使いわけや切り替え方法を紹介
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2025.12.18

Wi-Fi®には2.4GHzと5GHzの周波数があり、異なる特性を持っています。

周波数の違いを理解して場面に応じて使いわけをすれば、より快適にWi-Fiが利用できます。
なお、Wi-Fi 6E以降では6GHzも登場していますが、今回は2.4GHzと5GHzの違いや使いわけ、切り替え方法などを解説します。

目次

Wi-Fiには2.4GHzと5GHzがある

Wi-Fiには2.4GHzと5GHzの周波数があります。

2.4GHzは障害物の影響を受けにくく、広範囲に届き、5GHzは通信速度が速く、ほかの機器との電波干渉が比較的少ないなど、周波数ごとに異なる特性を持っています。

2.4GHz・5GHzが使えるWi-Fi規格は?

Wi-Fiには、「Wi-Fi規格」と呼ばれる通信規格があり、各規格で対応する周波数帯が異なります。

世代

新名称

規格名

最大通信速度

周波数帯

第7世代

Wi-Fi 7

IEEE 802.11be

46Gbps

2.4GHz
5GHz
6GHz

第6世代

Wi-Fi 6EM

IEEE 802.11ax

9.6Gbps

2.4GHz
5GHz
6GHz

Wi-Fi 6

IEEE 802.11ax

9.6Gbps

2.4GHz
5GHz

第5世代

Wi-Fi 5

IEEE 802.11ac

6.9Gbps

5GHz

第4世代

Wi-Fi 4

IEEE 802.11n

600Mbps

2.4GHz
5GHz

第3世代

-

IEEE 802.11g

54Mbps

2.4GHz

第2世代

-

IEEE 802.11a

54Mbps

5GHz

-

IEEE 802.11b

11Mbps

2.4GHz

第1世代

-

IEEE 802.11

2Mbps

2.4GHz

各規格で通信するためには、親機であるWi-Fiルーターと、子機であるスマホやパソコンなどの両方が対応している必要があります。

ただし、Wi-Fi規格には下位互換性があり、たとえばWi-Fi 6対応のルーターなら、Wi-Fi 5以前に対応しているスマホとも、それぞれの規格に応じた通信が可能です。

2.4GHzと5GHzの違い

2.4GHzと5GHzの具体的な違いを見ていきましょう。2.4GHzと5GHzのメリット・デメリットをそれぞれ以下で紹介します。

2.4GHzのメリット・デメリット

2.4GHzのメリット・デメリットは以下が挙げられます。

・メリット

障害物が多い環境でも電波が届きやすく、通信が安定しやすい

Wi-Fiが遠くまで届く

・デメリット

通信速度は一般的に5GHzより遅い傾向がある

家電やBluetooth®と電波干渉することがある

2.4GHzは、障害物が多い環境でも通信しやすいことが大きな特長です。5GHzと比べて低周波数のため、障害物があっても電波が届きやすい特性があります。

また、5GHzと比べると、距離による減衰が少なく、電波が遠くまで届きます。ルーターとスマホやパソコンとの距離が離れていても、比較的通信しやすい点もメリットです。

一方で、最大通信速度は、同じ通信規格であれば5GHzの方が高速になる傾向があります。さらに、2.4GHzは家電やBluetoothでも使用される周波数のため、電波干渉を受けやすいです。

5GHzのメリット・デメリット

5GHzのメリット・デメリットは以下が挙げられます。

・メリット

通信速度が速い

電波干渉が少ない

・デメリット

障害物があると電波が届きにくい

電波が届く距離が比較的短い

5GHzは、同じ通信規格であれば、2.4GHzと比較して高速に通信できる傾向があり、動画視聴やオンラインゲームも快適にできます。また、家庭内では主にWi-Fiのみで利用される周波数のため、ほかの家電などとの電波干渉が起きにくいことも特長です。

一方で、より高周波数のため、障害物に弱く、2.4GHzと比べると電波が遠くまで届きにくい点がデメリットです。

2.4GHzと5GHzの使いわけは?

2.4GHzと5GHzを使いわけるなら、それぞれの特長を踏まえて以下のように選ぶのがおすすめです。

・障害物が多い、ルーターから距離が遠い⇒2.4GHzを選ぶ

・通信速度を重視したい、電波干渉を避けたい⇒5GHzを選ぶ

どちらを使うか迷ったら、まずはより高速で通信できる5GHzを試してみるのがおすすめです。接続が安定していて十分な速度で通信できるなら、そのまま5GHzを使いましょう。

接続や速度が不安定な場合は、2.4GHzに切り替えて改善されるか試してみてください。

2.4GHzと5GHzは自動選択されることも多い

ルーターによっては、混雑の少ない周波数に自動で切り替えてくれる「バンドステアリング機能」を搭載しているものもあります。

バンドステアリング機能があるルーターなら、自分で周波数を選ばなくても、自動で最適な周波数につながります。

バンドステアリング機能の有無や、機能を有効にする方法は、取扱説明書や製品ページで確認できます。

2.4GHzと5GHzは同時に利用できる?

1台の製品で同時に複数の周波数帯を利用することは、Wi-Fi 6までは不可能でした。ルーターと製品の間のWi-Fi通信は、多くの場合、2.4GHz、5GHz、6GHzのいずれかを利用して行われます。

ただし、Wi-Fi 7では「MLO(マルチリンクオペレーション)」という技術が採用されており、2.4GHz、5GHz、6GHzの複数の周波数帯を同時に使って通信できます。これにより、より高速で安定した通信が可能になっています。

Wi-Fi 7についての詳細はこちらをご確認ください。

2.4GHzと5GHzのどちらに接続しているか確認する方法

2.4GHzと5GHzのそれぞれに手動で接続できるルーターでは、ネットワーク名(SSID)を見れば、どちらに接続中なのか見わけることができます。

一般的に2.4GHzと5GHzのネットワーク名は、次のように区別されています。

・2.4GHz:「g」「2G」「2」などがネットワーク名の末尾などに含まれる

・5GHz:「a」「5G」「5」などがネットワーク名の末尾などに含まれる

どのネットワークに接続しているかは、スマホやパソコンのWi-Fi設定画面を開くと確認できます(次項で設定画面を開く方法も紹介します)。

バンドステアリング機能が有効な場合は、2.4GHzと5GHzがひとつのネットワーク名にまとめられており、Wi-Fi設定画面にはそのネットワーク名が表示されます。

2.4GHz/5GHzへの接続方法(接続を切り替える方法)

2.4GHzと5GHzの切り替えは、もう一方のネットワークに接続することで行えます。たとえば、2.4GHzのネットワークに接続しているときに、5GHzのネットワークに接続すれば切り替わります。

つまり、通常のWi-Fi接続をあらためて行うことで切り替えが可能です。Wi-Fi接続を切り替えるための設定方法を、以下で紹介します。

なお、Wi-Fi接続の基本操作はバンドステアリングでネットワーク名がひとつに統合されている場合でも同じです。ただしこの場合、2.4GHz/5GHzは自動選択され、手動では選べません。

iPhoneで2.4GHz/5GHzに接続する方法

iPhoneをWi-Fi(2.4GHz/5GHz)に接続する手順は、次のとおりです。どちらの周波数帯も同じ操作で接続できます。

1.「設定」アプリ>「Wi-Fi」をタップする

2.接続したいネットワーク名をタップする

3.パスワードを入力して「接続」をタップする

Wi-Fiのパスワードは、ルーターの底面などで確認できます。詳しくはこちらをご確認ください。

Android™スマホで2.4GHz/5GHzに接続する方法

Android™スマホをWi-Fi(2.4GHz/5GHz)に接続する手順は、次のとおりです。

1.「設定」アプリ>「ネットワークとインターネット」>「インターネット」を順にタップする

2.接続したいネットワーク名をタップする

3.パスワードを入力して「接続」をタップする

Macで2.4GHz/5GHzに接続する方法

MacをWi-Fi(2.4GHz/5GHz)に接続する手順は、次のとおりです。

1.メニューバーのWi-Fiのマークをクリックする

2.接続したいネットワーク名をクリックする

3.パスワードを入力して接続する

Windowsパソコンで2.4GHz/5GHzに接続する方法

Windows 11搭載のパソコンをWi-Fi(2.4GHz/5GHz)に接続する手順は、次のとおりです。

1.画面右下の通知領域にある「ネットワーク」アイコンをクリックする

2.Wi-Fiのボタンの「>」のマークをクリックする

3.接続したいネットワーク名をクリックする

4.パスワードを入力して「次へ」をクリックする

2.4GHz/5GHzの利用で注意すること

2.4GHzや5GHzのWi-Fiを利用するにあたって、知っておきたい注意点を以下で紹介します。

5GHz帯はDFSで利用を制限されることがある

5GHzの周波数帯は、さらに以下の3つの帯域にわけることができます。

・W52(5.2GHz帯)

・W53(5.3GHz帯)

・W56(5.6GHz帯)

このうちW53(5.3GHz帯)やW56(5.6GHz帯)は、レーダー保護のための「DFS(Dynamic Frequency Selection)」の対象です。

DFSとは、気象レーダーや航空レーダーなどの電波がないことを確認するため、利用開始前に一定時間スキャンを行う仕組みです。通信中もレーダー波を検知すれば、一時的に通信が中断され、接続するチャネル(周波数)が切り替わります。

たとえば、スマホが5GHzのうちW53/W56に接続されている場合は、待機時間が発生したり、接続が中断されたりする可能性がある点を理解しておきましょう。

なお、W53/W56はユーザー側(スマホ・パソコン)で直接選ぶことはできません。5GHzのSSIDに接続すると、実際にどの帯域・チャネルを使うかはルーターが自動で決定します。

Wi-Fi規格によって利用できる周波数が決まっている

Wi-Fi規格ごとに、利用できる周波数が決まっています。

各規格で通信するには、親機と子機の双方がその規格に対応している必要があります。たとえば、Wi-Fi 6で通信するためには、親機のWi-Fiルーターと子機のスマホなどの両方がWi-Fi 6に対応している必要があります。

ただし、Wi-Fiは下位互換性があるので、親機と子機が共通して対応する周波数帯・規格のうち、最も新しい規格で通信されます。

たとえば、Wi-Fi 6対応のルーターならWi-Fi 5まで対応しているスマホと、Wi-Fi 5で通信が可能です。このときの通信速度はWi-Fi 5相当になります。

2.4GHzと5GHzの周波数を理解して快適にWi-Fiを使おう

Wi-Fiには2.4GHzと5GHzの周波数があり、一般的に2.4GHzは障害物に強く、遠くまで届き、5GHzは通信速度が速く、電波干渉しづらいといった特長があります。

2.4GHzと5GHzは自動で最適な周波数に切り替わるルーターも多いですが、手動で選択して接続する製品もあります。2.4GHzと5GHzの違いを知って、適切に使いわけていきましょう。

また、自宅のWi-Fi環境だけでなく、外出先でも快適にスマホを使うなら、データ容量の大きい料金プランへの見直しもおすすめです。

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