USB4とは?最大80Gbpsの速度や従来規格・Thunderbolt™との違いを徹底解説

電子機器・製品の購入を検討している際に、「USB4」という規格の名前を見聞きしたことがある人もいるのではないでしょうか。
今回は、「USB4とはどのような規格か」「ケーブルなどの買い替えは必要か」と気になっている人に向けて、USB4の特長や他規格との違い、注意点などを紹介します。
USB4とは
USB4とは、USBの規格のひとつで、コネクターの形状としてUSB Type-C®が採用されています。USB4 Version 1.0では最大40Gbps、USB4 Version 2.0では最大80Gbpsでの転送に対応しています。また、USB4に対応した機器の中には、高出力給電や映像出力に対応しているものもあります。
USBとは、主にスマホやパソコンなどと周辺機器を接続するための規格です。「Universal Serial Bus」の略で、「ユニバーサル・シリアル・バス」と読みます。
USB4は、USBの普及を目的として設立された団体USB-IFが策定した規格で、2019年に公開されました。USB-IFとは、「USB Implementers Forum(USBインプリメンターズフォーラム)」の略称です。
USB-IFには、Apple社・Intel社・Microsoft社など、数多くのIT関連企業が加盟しています。USB4の前身規格(USB 1.0、USB 2.0、USB 3.0)も、USB-IFによって策定されてきました。
USB4の特長
USB4の主な特長は以下のとおりです。
- USB4 Version 2.0では最大80Gbpsの高速データ転送が可能
- 高出力給電(USB PD/USB PD EPR)に対応
- 映像信号の出力が可能
- コネクター形状が「USB Type-C」に統一
それぞれ詳しく説明します。
USB4 Version 2.0では最大80Gbpsの高速データ転送が可能
USB4 Version 1.0では、データ転送速度が最大40Gbpsとされています。
ただし、「最大20Gbps」および「最大40Gbps」という2種類の動作があり、ケーブルや接続する機器の対応状況によって変化します。
また、2022年に策定された「USB4 Version 2.0」では、最大80Gbpsでデータ転送が可能です。
データを高速転送したい場合は、目的や予算に応じて適切な機器やケーブルを用意しましょう。たとえば、ゲームをスムーズにプレイしたい場合は、高速転送に対応した機器やケーブルが役立ちます。「USB4 Version 1.0」では不充分なケースもあるため、必要に応じて「USB4 Version 2.0」対応の機器・ケーブルを選びましょう。
高出力給電(USB PD/USB PD EPR)に対応
USB4対応機器の中には、高出力給電に対応したものがあります。
ケーブル・充電器・機器がいずれも「USB PD」という給電規格に対応していれば、最大100Wの出力で充電できます。「PD」とは、「Power Delivery」の略です。
また、「USB PD EPR(Extended Power Range)」規格に対応している場合は、最大240Wの出力で充電できます。
映像信号の出力が可能
USB4対応に加えて、機器側のポートが映像出力に対応している場合は、映像信号の出力も可能です。
モニターがUSB Type-Cケーブルでの映像信号入力に対応していれば、データ転送・充電に加えて、映像出力もケーブル1本で実施できます。
そのため、複数種類のケーブルを保管したり、持ち運んだりせずに済みます。
コネクター形状が「USB Type-C®」に統一
従来のUSB規格では、接続する機器によって、多種多様なコネクター形状のケーブルが用いられます。具体的には、USB Type-A、USB Type-B、USB Type-Cなどの形状があり、機器ごとに使いわけが必要です。
しかし、USB4では、コネクターの形状が「USB Type-C」に統一されました。そのため、USB4に対応している機器であれば、同じ用途で複数種類のケーブルを使いわける必要がありません。
また、上下(裏表)の方向を気にせずにケーブルをポートに接続できる点も、USB Type-Cコネクターの魅力です。
USB4と他規格(従来のUSB規格やThunderbolt)の違い
転送などに関する規格としては、USB4以外にも多様な規格が存在します。「USB4と他規格にはどのような違いがあるのか」と気になっている人もいるでしょう。
以下では、USB4と従来のUSB規格やThunderbolt™との違いを詳しく説明します。
USB4と従来のUSB規格の違い
USB 1.0、USB 2.0、USB 3.0、USB4に関して、データ転送速度や給電性能の違いを下表にまとめました。
|
規格 |
データ転送速度 |
給電性能 |
|---|---|---|
|
USB 1.0 |
最大12Mbps |
最大2.5W |
|
USB 2.0 |
最大480Mbps |
最大2.5W |
|
USB 3.0 |
最大5Gbps |
最大4.5W |
|
USB4 |
最大40Gbps(「USB4 Version 2.0」では最大80Gbps) |
USB PD対応時は最大100W/USB PD EPR対応時は最大240W |
新しい規格は、古い規格よりもデータ転送速度が高速で、給電性能も優れています。
USB4とThunderboltの違い
Thunderboltとは、Apple社とIntel社が共同開発したデータ通信規格です。規格を開発・策定した主体はUSB4と異なりますが、USB4はThunderbolt 3の技術をベースに策定された規格であるため、両者は非常に近い機能を持っています。
Thunderbolt 2まではコネクターに独自の形状(Mini DisplayPort)が採用されていましたが、Thunderbolt 3以降ではUSB4と同じUSB Type-Cコネクターが採用されました。そのため、ケーブルの形状だけで両者を判別することは困難です。
また、いずれの規格も高速なデータ転送や充電、映像出力に対応しており、機能はとても似ています。しかし、USB4は「オプション(任意)」となっている機能が多いのに対し、Thunderboltは規格として保証すべき性能の最低ライン(最低保証値)が厳格に定められているという違いがあります。
下表に、USB4とThunderbolt 3、Thunderbolt 4、Thunderbolt 5の違いをまとめました。
|
規格 |
データ転送速度 |
給電性能 |
映像出力 |
|---|---|---|---|
|
Thunderbolt 3 |
最大40Gbps |
最大100W |
4Kで1台 |
|
Thunderbolt 4 |
最大40Gbps |
最大140W |
8Kで1台または4Kで2台 |
|
Thunderbolt 5 |
最大80Gbps(ブーストモードでは最大120Gbps) |
最大240W |
6Kで2台または4Kで3台 |
|
USB4 |
最大40Gbps(「USB4 Version 2.0」では最大80Gbps) |
最大240W |
1台以上のモニターに出力可(解像度の規定なし・製品により異なる) |
USB4に関する注意点

USB4は、従来のUSB規格との互換性があります。ただし、機器・製品・ケーブルに異なるUSB規格のものが混在している場合は、最下位の規格に基づいて動作します。
USB4のメリット(高速転送など)を享受したいのであれば、接続する機器・製品とケーブルのすべてがUSB4に対応していなければなりません。
Lightning端子のiPhoneを、コネクター形状がUSB Type-Cの機器に接続したいケースもあるのではないでしょうか。その場合、USB Type-CケーブルをiPhoneの端子に接続するために、変換アダプターが必要です。
一方で、そもそもiPhoneのUSBの規格は、iPhone 17では「USB 2.0(最大480Mb/s)」です。iPhone 17 Proでも「USB 3.0(最大10Gb/s)」であるため、USB4の性能を活かすことはできません。
また、USB4 Version 1.0対応製品には、最大20Gbps対応と最大40Gbps対応の2種類があります。最大40Gbpsで利用するためには、機器・ケーブルのいずれも最大40Gbps対応のものであることが必要です。
USB4規格の表記方法として、「USB 20Gbps」「USB 40Gbps」といった通信速度ベースのマーケティング表記も認められています。家電量販店やオンラインストアで購入する際には、各商品の表記を見て、どのような規格なのかを正確に把握しましょう。
USB4対応の機器・ケーブルでスピーディーなデータ転送や充電を実現しよう
USB4という新規格に対応した機器・ケーブルを利用すれば、スピーディーなデータ転送や充電が可能です。
ただし、USB4規格の性能をフル活用したい場合は、接続するスマホなどもUSB4規格に対応している必要があります。USB4では、コネクター形状が「USB Type-C」に統一されています。
iPhone 15以降のiPhoneでは、USB4には対応しませんが、端子はUSB Type-Cになりました。古い世代の規格であるLightningケーブルを今から手配することに抵抗がある場合は、USB Type-Cケーブルに対応した新製品への買い替えも検討しましょう。
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