USB 2.0と3.0の違いとは?見わけ方や互換性の有無などを解説

USB製品やパソコンの商品概要欄などにあるUSBポートの規格には、末尾に「2.0」や「3.0」などの数字が記載されています。USBの末尾に付いている数字はなにを意味するのか、疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
今回は、USBの末尾に付いている数字の意味やUSB 2.0と3.0の違い、USB規格の見わけ方などを解説します。
USBの「2.0」や「3.0」の意味
USBは、パソコンやスマホなどの製品に周辺機器を接続するための規格です。名称の末尾には「2.0」や「3.0」などの数字が表記されていますが、この数字はUSB規格のバージョンを示しています。
1996年に最初のバージョンであるUSB 1.0が誕生し、以降はバージョンアップを重ねるごとに「1.1」「2.0」「3.0」のように、バージョンに応じて末尾の数字が更新されています。USB規格の主なバージョンは以下のとおりです。
|
USB規格のバージョン |
登場した年 |
|---|---|
|
USB 1.0 |
1996年 |
|
USB 1.1 |
1998年 |
|
USB 2.0 |
2000年 |
|
USB 3.0 |
2008年 |
|
USB 3.1 |
2013年 |
|
USB 3.2 |
2017年 |
|
USB4 |
2019年 |
|
USB4 Version 2.0 |
2022年 |
なお、すでにUSB 3.0よりも新しい規格が登場していますが、今回は2026年現在で広く使われているUSB 2.0とUSB 3.0をメインに取り上げます。
USB 2.0と3.0の違い
前述のとおり、USB 2.0と3.0は規格が異なっており、2.0は3.0のひとつ前のバージョンにあたります。
それぞれの規格の主な違いは転送速度と給電能力にあります。以下でUSB 2.0と3.0の違いを詳しく解説します。
転送速度
USBは、末尾の数字が大きいほど(バージョンが新しいほど)転送速度が速くなります。USB 2.0の転送速度は最大480Mbpsであるのに対し、USB 3.0の転送速度は最大5Gbps(5000Mbps)です。
なお、数値上の比較ではUSB 3.0はUSB 2.0に比べて転送速度が約10倍速いですが、実際の速度は理論値よりも遅くなる場合が多いため、実際の違いは約3倍といわれています。
USBの転送速度は作業効率に影響し、高速であるほどデータのやり取りをスムーズに行えます。
給電能力
USBは接続した製品を給電することも可能です。接続時の給電能力も規格によって以下のように異なります。
|
USBの規格 |
給電能力 |
|---|---|
|
USB 2.0 |
電流500mA |
|
USB 3.0 |
電流900mA |
USBの給電能力は新しい規格であるほど優れており、より高速に給電することができます。
USB 2.0と3.0を見わける方法

USB 2.0と3.0は、USBコネクターに付いているマークで判別できます。USB 3.0に対応している場合はUSBコネクターに「SS」のマークが付いていますが、USB 2.0には「SS」のマークがありません。
なお、USB規格は下位互換性があり、USB 2.0のポートにUSB 3.0対応のケーブルを使うことも可能です。ただし、USB規格が異なる場合は古い方の規格が適用されるため、このケースではUSB 2.0相当の性能になります。
USBコネクターの形状が異なる場合は接続できない
USB規格には下位互換性がありますが、USBコネクターの形状が異なる場合は物理的に接続できない点には注意しましょう。
USBコネクターの種類は複数あり、一般的なパソコンに採用されている「USB Type-Aコネクター」や多くのスマホに採用されている「USB Type-Cコネクター」、プリンターやスキャナーなどに用いられている「USB Type-Bコネクター」などが代表的です。
USBコネクターは種類によってそれぞれ形状が異なります。たとえば、USB Type-Aコネクターは長方形、USB Type-Cコネクターは楕円形の形をしています。形状が異なると接続ができないため、USBコネクターの形状はよく確認してから選びましょう。

※USB Type-Cについて詳しくは、こちらをご確認ください。
USB 3.0を使う場合の注意点
USB 3.0に対応した製品やケーブルなどを使う場合は、以下の3点に注意しましょう。
・性能を活かすにはすべての周辺機器がUSB 3.0以上に対応している必要がある
・USB 2.0に誤認識される場合がある
・2.4GHz帯の電波を利用した周辺機器に干渉する場合がある
各注意点を以下で詳しく解説します。
性能を活かすにはすべての周辺機器がUSB 3.0以上に対応している必要がある
USB規格は下位互換性があるものの、接続するすべての機器やケーブルがUSB 3.0以上に対応していなければ、本来の性能を発揮できません。
接続する機器やケーブルに対応するバージョンが異なるものが混在していた場合は、古い方の規格の転送速度が適用される仕組みになっています。たとえば、USB 2.0対応のUSBポートにUSB 3.0のUSBケーブルを接続して使う場合、古い方の規格であるUSB 2.0の転送速度が適用されます。
USB 3.0の性能を活かすためにも、パソコンなどのUSBポートを搭載した製品、USBケーブル、接続先の製品がUSB 3.0以上に対応しているかどうかを確認しましょう。
USB 2.0に誤認識される場合がある
USB 3.0対応のUSBケーブルなどをUSBポートに差し込んだ際、USB 2.0に誤認識されることがあります。
USB 2.0に誤認識される原因は、USB 3.0の端子の構造にあります。
USB 3.0の端子は互換性を持たせるために手前側にUSB 2.0の端子が配置されており、その奥にUSB 3.0の端子が配置された構造です。そのため、USBケーブルをゆっくり差し込むとUSB 2.0の端子部分で認識され、USB 2.0として動作してしまうことがあります。
USB 2.0に誤認識されている場合は、データの転送速度が遅かったり、OS上でUSB 2.0として認識されたりする可能性があります。その場合は、USBケーブルを一度抜いてから素早く差し直してみてください。また、USBケーブルを差し込んだ製品を再起動することで改善する場合もあります。
2.4GHz帯の電波を利用した周辺機器に干渉する場合がある
USB 3.0は、2.4GHzの周波数帯でデータ通信を行っています。そのため、周波数帯の近い2.4GHz帯の電波を利用した製品が近くにあると、その製品に干渉して動作を不安定にさせてしまうおそれがあります。
2.4GHz帯の電波を利用した主な製品は、ワイヤレスキーボード・マウス、コントローラー、Wi-Fi®機器などです。これらの製品の動作が不安定になった場合は、利用しているUSB 3.0のデータ通信が原因となっている可能性を疑いましょう。
干渉による不具合は、2.4GHz帯の電波を利用した製品をUSB 3.0と離したり、ノイズを抑えるシールド対策済みの製品に交換したりすると改善することがあります。
また、USBレシーバー(ワイヤレス製品の受信機)で接続するワイヤレス製品の通信が不安定な場合は、USBレシーバーをUSB 3.0ポートから離れた場所にあるUSB 2.0ポートに接続すると、USB 3.0による電波干渉を避けやすくなり、症状が改善する可能性があります。
USBケーブルでスマホを急速充電したい場合は、充電器の出力(W数)も確認する
スマホを急速充電するためのUSBケーブルを選ぶ際は、USBのバージョンだけでなく、充電器の出力(W数)も確認することが重要です。
充電速度は充電器やUSBケーブルによって異なり、出力(W数)が大きいほどより速く充電できます。スマホが対応する最大出力(W数)と同等以上の出力を持つ充電器であれば、最大速度での充電が可能です。
ただし、出力(W数)が大きい充電器を使っても、スマホが対応する充電性能を超える速度での充電はできません。たとえば、最大の充電性能が20Wのスマホを最大出力30Wの充電器に接続しても、20Wの充電速度となります。
そのため、充電速度を今よりも速くしたい場合は、高出力の電源アダプターを使ったときにより短時間で充電できるスマホに買い替えることも検討しましょう。
ほかにも、使用するケーブルの対応電力にも注意してください。低価格なものや古いものは対応電力が低いことがあり、充電器やスマホの性能を十分にいかせないことがあります。
よくある質問
USBの規格に関するよくある質問を紹介します。
USBメモリを選ぶポイントは?
USBメモリを選ぶ際は、USBコネクターの種類を確認することが重要です。
製品同士のUSBコネクターの形状が違うと物理的に接続することができません。そのため、接続する製品に対応したUSBコネクターを搭載するUSBメモリを選ぶ必要があります。
USBコネクターの種類のほかには、USBメモリの容量も確認したいポイントのひとつです。保存したいデータの容量を考慮し、自分の環境や使い方にあった容量を選びましょう。
また、USBメモリにもUSB 2.0やUSB 3.0などの対応規格があります。データを高速に転送したい場合は、上位の規格に対応したものを選んでください。
USB 3.0よりも転送速度が速い規格はある?
USBの転送速度は最新の規格であるほど速くなる傾向があり、USB 3.0より後に登場した規格はさらに速い速度での転送が可能です。
たとえば、2013年に登場したUSB 3.1の転送速度はUSB 3.0の約2倍です。ただし、USBの転送速度は基本的に理論値のため、数値どおりの転送速度を実感できない可能性もあります。
なお、2019年にはさらなる高速化を図ったUSB4も登場しており、2026年5月現在では対応製品も増え、以前よりも利用しやすくなっています。ただし、USB 3.0対応製品と比べると価格は高めのものが多い点には注意が必要です。
USB 3.0とUSB 3.1 Gen1の違いは?
USB 3.1 Gen1はUSB 3.0のことです。
USB 3.0は新しい規格が発表されてから名称が変更されており、現在は「USB 3.1 Gen1」や「USB 3.2 Gen1」と表記されています。USB 3.0、USB 3.1 Gen1、USB 3.2 Gen1は名称が違うだけで、規格のバージョンに違いはありません。
USB 2.0と3.0の違いを理解して、パソコンやスマホの周辺機器を活用しよう
USB 2.0と3.0は、それぞれ転送速度や給電能力が異なります。USBの末尾に付いている数字が大きいほど転送速度は速くなり、給電能力も高くなる仕様です。
また、急速充電のためにUSBケーブルを利用する場合は、充電器やスマホ本体の性能も重要になってきます。
充電器やUSBケーブルに問題がないにもかかわらずスマホの充電が遅い場合は、バッテリーが劣化している可能性も考えられるため、新しい機種への変更を検討してみてはいかがでしょうか。
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