iCloud Driveを使いこなそう!設定方法から便利な使い方まで徹底解説
「iCloud Drive」という機能をご存知でしょうか。「iCloudとなにか違うの?」「あまり聞いたことがないけどなんの機能?」という人もいるかもしれません。
保存されたファイルやフォルダが同期され、簡単に共有できるiCloud Driveは、以前はiCloudとは違うアプリで提供されていましたが、iOS 11からはiCloudの機能のひとつとして統合されています。
今回はiCloud Driveについて、iPhoneやAndroid、パソコンからの利用方法や、設定、便利な使い方まで詳しく解説していきます。
iCloud Driveとは一体どんな機能?
iCloud DriveはiCloudの機能のひとつです。従来の「iCloudの書類とデータ」に代わり、保存したファイルやフォルダの最新の情報を同期し、ほかのパソコンやスマホからでも閲覧・編集ができるようになる機能です。
また、iCloud Driveに保存されたファイルを簡単にほかの人と共有して閲覧したり、Apple社純正の文書編集アプリPages、Numbers、Keynoteのファイルを複数人で編集できたり、スレッド形式でコメントを付けてディスカッションができるグループウェアとしての機能も持っています。
iCloud Driveを便利に使えるシーン
iCloud Driveを便利に使えるシーンとして、主に以下が挙げられます。
- 大学のレポートをグループで共有する
- 職場でファイルを共有して共同で作業を進める
iCloud Drive を利用すれば、大学の授業後などにすぐにiPhoneに保存したレポートなどを仲間内で共有できます。共有されたファイルはiPadやMacからも確認や編集が可能です。グループのメンバーと、共同でレポート作成することもできます。
そのほか、職場でもグループウェアとしてiCloud Driveを活用することが可能です。ファイルを共有して、提案や改善を書き込みながら、グループで作業を進めることができます。作業の進捗状況をリアルタイムで確認できるため、ビジネスシーンでも重宝するでしょう。
なお、iCloud Driveでは、共有メンバーを画面で確認できるため、共有忘れも少ないでしょう。編集箇所は色付けされるので、変更した箇所はすぐにわかります。オフラインでの編集については、次にネットワークに接続された時点で同期され、ほかの人にも共有されます。
iCloudとiCloud Driveの違いは?
iCloud Driveの特徴を聞いても、「iCloudとiCloud Driveの違いがよくわからない」と感じるかもしれません。「使い方はわかったけど、どう違うの?」と感じる人も多いでしょう。
ポイントは、iCloud DriveはiCloudと違うアプリではなく、iCloudを便利にする拡張機能だということです。
iCloudはクラウドストレージそのものを指します。クラウドストレージとはオンラインにあるデータ保存領域で、スマホやパソコンのストレージの代わりにデータを預かってくれます。
iCloud DriveはiCloudの機能を拡張して、クラウドストレージに保存されたファイルをほかの人と共有したり、共同編集などができるようにしたりしてくれます。つまり、iCloud DriveはiCloudの一部と考えて問題ありません。
iCloud DriveはiOS 8までは別のアプリで提供されていましたが、現在はiCloudと統合されています。
とても便利なiCloud Driveですが、機能を使用するには、iCloud Driveを利用したいすべてのスマホ、iPad、パソコンでiCloud Driveの設定をする必要があります。
iCloud Driveの設定方法
iCloud DriveはiPhone、iPad、iPod touchのようなiOSやiPadOSだけでなく、MacやWindows、Android、ChromeOSともファイル共有が可能です。
しかし、すべての製品ですべての機能が利用できるわけではありません。
iCloud Driveに保存されたPages、Numbers、Keynote、メモのファイルを編集できるのはiOS端末、iPadOS端末、Mac、Windowsだけで、Androidからは閲覧のみ可能です。
OSや製品ごとに、設定と共有の方法を見ていきましょう。
iPhone(iOS端末)での設定・共有方法
「設定>アカウント名>iCloud」の順にタップし、iCloudの設定画面を開きます。「iCloud Drive」を確認し、オフになっている場合は右にスライドしてオンにしましょう。
iCloud Driveのファイルを共有するには、「ファイル」アプリを開きます。
共有したいファイルやフォルダをロングタップするとメニューが表示されます。
「共有」をタップして、共有方法の画面を開き「iCloudでフォルダを共有」をタップします。
「共有オプション」では、共有対象やアクセス権が選択できます。
Macでの設定・共有方法
MacでiCloud Driveを設定するには、「アップルメニュー>システム環境設定>Apple ID」の順に選択します。
サイドバーで「iCloud」を選択します。
「iCloud Drive」を選択してください。
ファイルを共有して共同で編集するには、共有したいファイルをPages、Numbers、Keynoteのいずれかのアプリで開き、「共同制作」のアイコンをクリックします。
「共有オプション」を設定し、参加依頼の送信方法を選択してください。
Windowsでの設定・共有方法
Windowsの場合、使用しているOSによってインストール方法が異なります。Windows10の場合、Microsoft StoreからWindows用iCloudをインストールします。
Windows8の場合は、Appleの公式サイトからダウンロードしてインストールしてください。
1)Microsoft StoreからiCloudをインストールする
Microsoft StoreでiCloudのページを開き、「入手」をクリックします。
自動的にダウンロードとインストールが行われ、パソコンにiCloudフォルダが追加されます。
2)iCloudを設定する
iCloudを起動すると、iCloudの設定画面が表示されます。Windows上で使用したいiCloudの機能を選択して、チェックボックスをクリックします。
今回はiCloud Driveを使用したいので、iCloud Driveのチェックは必ず入れておきましょう。ほかにも、写真やブックマーク、パスワードなど、iCloudを経由してさまざまなデータを保存・共有できます。
3)Windows上でのiCloud Driveの見方とファイル共有の方法
Windowsに自動で追加されたiCloud Driveのフォルダを開きます。
任意のフォルダを追加したり、ファイルをドラッグ・アンド・ドロップしたりすることで、ほかのデバイスのiCloud Driveにもファイルが同期されます。
また、共有したいファイルの上で右クリックし、「iCloud Driveで共有」を選択すると、簡単に共有用のURLを作成できます。
Androidでの設定・共有方法
AndroidにはiCloudアプリはありません。そのため、ブラウザからiCloud.comにアクセスする必要があります。
Androidからは、iCloud.comの閲覧のみで、共有や編集の作業はできません。
どうしてもAndroidからPages、Numbers、Keynoteを編集したい場合は、Word、Excel、PowerPointに互換文書を出力することで可能になります。
iCloud Driveをオフにするとどうなるのか?
先述したとおり、iPhoneでは「設定」>「アカウント名」>「iCloud」から「iCloud Drive」のオン/オフの切り替えが可能です。
iCloud Driveをオフにすると、以下のような状態になります。
- iCloud Driveでの保存や共有できなくなる
- LINEのトークのバックアップできない
iCloud Driveへの保存や共有をするためには、「iCloud Drive」の設定をオンにしておく必要があります。オフにした場合、iCloud Driveでの保存や共有は利用できなくなります。
また、LINEのトーク履歴のバックアップのためにもiCloud Driveがオンになっている必要があります。iCloud Driveをオフにすると、LINEアプリの自動バックアップも停止します。
iCloud Driveのフォルダやファイルを削除する
まずは、iCloud Driveにある不要なフォルダやファイルは削除しましょう。iCloud Driveのフォルダやファイルを削除する手順は次のとおりです。
1. 「ファイル」アプリ内を開く
2. 「ブラウズ」>「iCloud Drive」の順にタップ
3. 右上の詳細ボタン>「選択」をタップ
4. 不要なファイルを選択し、削除ボタン(ゴミ箱のアイコン)をタップ
ファイルアプリ内で「ブラウズ」>「iCloud Drive」の順に進むと、iCloud Driveのフォルダやファイルが確認できます。不要なファイルを選択し、削除を実行しましょう。
データ利用量の大きいアプリを削除する
iCloudの容量を整理するなら不要なアプリも削除しましょう。
「設定」>「一般」>「iPhoneストレージ」から、アプリごとのデータ利用量が一覧で確認できます。ゲームアプリなど、データ利用量の大きいアプリを中心に、不要なアプリの削除を進めていきましょう。
iCloud Driveの料金プランは?
iCloud DriveはiCloudの中の機能であり、iCloud Drive自体は無料で利用できます。なお、iCloudには5GB分のストレージが付与されます。
さらに、有料プランのiCloud+に加入すると、ストレージ容量を増量することが可能です。iCloud+のストレージ、月額料金は次のとおりです。
ストレージ |
月額料金 |
---|---|
50GB |
130円 |
200GB |
400円 |
2TB |
1,300円 |
6TB |
3,900円 |
12TB |
7,900円 |
iCloud Driveの設定・共有方法を覚えて使いこなそう!
iCloud Driveを利用すれば、保存したファイルやフォルダを同期してほかのパソコンやスマホからでも閲覧・編集ができ、ほかの人とのファイル共有も可能です。
iPhoneでは、「設定」>「アカウント名」>「iCloud」から、iCloud Driveの設定をオンにできます。ファイルの共有は、「ファイル」アプリから可能です。
ぜひ家族や友人とのファイル共有やビジネスシーンでの共同作業などで、iCloud Driveを活用していきましょう。
なお、iPhoneをもっと快適に使うなら、iCloud Driveの活用とあわせて、スマホの料金プランもぜひ見直しておきたいところです。iCloud Driveを活用すると思いのほか通信量が発生することもあります。
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