Cookieとは?利用するメリットや危険性、設定方法を紹介

Cookieとは?利用するメリットや危険性、設定方法を紹介
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2025.01.16

Webサイトを開いた際に、Cookie(クッキー)を利用することへの同意を求められる場合があります。そのため、Cookieとはどのようなものか気になっている方もいるのではないでしょうか。

今回は、Cookieに関する基礎知識や有効・無効の設定方法、Cookieの削除方法などを紹介します。Cookieへの理解を深め、インターネットを安全かつ快適に利用しましょう。

目次

Cookieとは

Cookieは、Webサイトを訪問した際、スマホやパソコンのWebブラウザの中に一時的に保存される小さなテキストファイルです。多くの場合、ユーザーの行動履歴などの情報を記録する目的で使われます。

たとえば、ECサイトを訪問した際に、お買い物カートに入れた商品の情報がCookieに保存される場合があります。これによりユーザーがWebサイトを再訪問したときもお買い物カートの中身が維持され、前回の続きからお買い物を再開できます。

そのほか、ユーザーのWebサイト上での行動や閲覧の履歴をもとに、ユーザーの趣向にあわせた広告の表示や商品の提案をするのもCookieの活用例です。

Cookieの種類

Cookieには、ファーストパーティーとサードパーティーの2種類があります。それぞれのCookieの特徴を以下で見ていきましょう。

ファーストパーティー

ファーストパーティーCookieは、ユーザーがアクセスしたWebサイトによって発行されるCookieです。

ECサイトのお買い物カートの情報、ログイン情報などは、すべてファーストパーティーCookieとして保存されています。

ファーストパーティーCookieは、発行元のWebサイトでのみ有効であり、Webサイトを横断して追跡することはできません。

サードパーティー

サードパーティーCookieは、アクセスしたWebサイト以外のWebサイトによって発行されるCookieのことです。

特定の商品について調べた後に、ほかのWebサイトでその商品の広告が表示されるようになるのは、サードパーティーCookieとして行動が記録されるためです。

ファーストパーティーCookieとは異なり、サードパーティーCookieはWebサイトを横断してユーザーの行動を追跡することにより、情報の収集ができます。

たとえば、特定のWebサイトと提携するポイントサイトを経由すると、より多くのポイントを獲得できる場合があります。この場合、別のWebサイトまで追跡する必要があるため、サードパーティーCookieが使われます。

Cookieのメリット

ユーザーとしてCookieの仕組みによって得られるメリットは、主に以下の4つです。

  • 好みにあわせた商品の提案を受けられる
  • ECサイトでお買い物カートの情報が保存される
  • ログイン状態を維持できる
  • フォームに入力する手間が少なくなる

好みにあわせた商品の提案を受けられる

Webサイト上でのユーザーの行動がCookieに記録され、そのデータが分析されることによって、ユーザーは自分にあった商品の提案が受けられます。

たとえば、ECサイトで特定の商品を閲覧した後に、関連する商品の広告や提案を受けることができるのは、Cookieの情報があるためです。ユーザーは自分の趣向にあう商品を見つけやすくなります。

ECサイトでお買い物カートの情報が保存される

Cookieに情報が記録されることで、ユーザーがECサイトを1度離れた後に再びECサイトを訪れたときも、前回訪問時のお買い物カートの中身が維持されます。

いったん中断してしばらく経ってからお買い物をする際も、同じ商品をお買い物カートに入れ直す必要がなく、前回の続きからお買い物を再開できます。

ログイン状態を維持できる

多くのECサイトや各種Webサービスでは、ユーザーが1度ログインすると、Cookieに認証情報が保存され、次回そのWebサイトを訪れる際は自動的にログインできます。

ユーザーはアクセスするたびにログイン情報を入力する必要がなくなるため、スムーズにサービスを利用することができます。

フォームに入力する手間が少なくなる

名前や住所などのフォームに入力したデータがCookieに保存されるため、次回のフォーム入力時に前回入力したデータを候補のひとつとして表示してくれます。

ユーザーは自分の名前、住所、連絡先情報などを何度も入力する必要がなくなり、時間と手間が省けます。

Cookieの危険性

Cookieのデメリットも確認しておきましょう。

Cookieがユーザーのデータを収集・分析して個人の興味に基づいた商品を提案してくることが、人によっては煩わしく感じる可能性があります。

ユーザーが1度特定の商品やカテゴリーを閲覧した後に関連する商品が頻繁に表示されると、行動を追跡されている感覚になる場合もあるかもしれません。実際にCookieは、ユーザーの行動を追跡して分析や商品の表示をしているため、その感覚はある種正しいものです。

また、個人の嗜好にあわせた商品が提案されることで情報が偏り、フラットな状態で商品を調べたり、情報を取得したりするのが難しくなる側面もあります。情報の偏りはユーザー自身で認識がしづらい面もありますが、把握しておきましょう。

プライバシーの侵害につながる可能性がある

ユーザーの行動履歴や趣向に関する情報を収集して分析・利用することが、ユーザーのプライバシーの侵害につながる可能性があると懸念されています。

Cookieによってどのように情報が収集されて、どのように利用されているかをユーザー側が認識できないまま、データが利用される恐れがあるため、注意が必要です。

日本では、2022年4月に「改正個人情報保護法」、2023年6月に「改正電気通信事業法」などが施行され、Cookie利用の規制が進められています。

上記法律の施行により、Webサイトを開いた際にCookie利用への同意を求められることも増えています。実際にWebサイトを開いた際に、Cookie利用への同意を求めるポップアップを目にする機会も多いのではないでしょうか。

なお、Cookieへの同意をしない場合、ログイン情報の入力が毎回必要になる、訪問のたびにCookieの同意を求められる、などの不便が生じます。Cookie利用への同意でリスクが生じる一方で、同意をしないことでも不便が生じることは理解しておきましょう。

第三者にパスワードを利用される可能性がある

Cookieを利用すれば、IDやパスワードなどの認証情報をWebブラウザが記録して呼び出せるため、都度入力する手間がかかりません。

円滑にログインできることはメリットですが、スマホやパソコンが盗まれた場合や、インターネットカフェや学校・職場などで共有のパソコンを使用する場合にはリスクがあります。

第三者にパスワードを無断で利用され、SNSの投稿内容を閲覧されたり、ECサイトで商品を購入されたりする可能性があるため、注意しましょう。

Cookieを安全に利用する方法

共用の製品(スマホ・パソコン)を使用する場合は、Cookieの利用を無効に設定しましょう。

不特定多数が利用する学校やインターネットカフェにあるパソコンなどを使う場合はご注意ください。Cookieを利用した場合は、必ず削除しましょう。会員制サイトからログアウトするだけでは、情報が漏洩する可能性があります。

Cookie利用に関する同意方法の種類

「すべてのCookieを許可」「必要なCookieのみ使用」「拒否」など、同意や拒否の方法には複数の種類があります。信頼できるサイトでのみCookieを利用し、信頼できないサイトでは利用に同意しないことも検討しましょう。

多くのサイトでは同意しなくても利用可能ですが、Cookieに同意しなければ正常に動作しないサイトもあります。ECサイトでは、同意しない場合はカード情報や住所などの個人情報を都度入力しなければいけません。また、カートに入れた商品がリセットされてしまいます。

スマホでCookie利用の有効・無効を切り替える設定方法

以下、iPhoneでSafariを利用する場合と、Android™でGoogle Chromeを利用する場合に関して、有効・無効を切り替える設定方法を紹介します。

iPhoneの「Safari」でCookie利用の有効・無効を切り替える方法

iPhoneを利用している場合は、ホーム画面の「設定」>「アプリ」>「Safari」の順にタップしてください。

次に、画面を下にスクロールして「詳細」をタップし、「すべてのCookieをブロック」で有効・無効を切り替えましょう。なお、緑色の状態が有効、白色の状態が無効です。

Androidの「Google Chrome」でCookie利用の有効・無効を切り替える方法

Androidを利用している場合は、「Google Chrome」アプリを開き、右上にある「⋮」をタップしましょう。

次に、「設定」>「サイトの設定」>「サードパーティCookie」の順にタップしてください。有効にしたい場合は、「Cookieを許可」にチェックを入れましょう。無効にしたい場合は、無効にしたい項目ごとにチェックを入れてください。

スマホでCookieを削除する方法

iPhoneの「Safari」、Androidの「Google Chrome」を例に、WebブラウザでCookieを削除する手順を解説します。 なお、CookieはWebブラウザごとに保存されているため、複数のスマホや、複数のWebブラウザを使っている場合は、それぞれ削除する必要があります。

iPhoneの「Safari」のCookieを削除する方法

iPhoneの「Safari」のCookieは、「設定」アプリの中にある「Safari」の項目に進み、「履歴とWebサイトデータを消去」を選択すると削除できます。 iPhoneのSafariのCookieを削除する手順は、次のとおりです。今回は、iPhone SE(第2世代)(iOS 17)を例に解説します。

1.「設定」アプリを開く

2.「Safari」をタップ

3.「履歴とWebサイトデータを消去」をタップ

4.削除する期間を選んで「履歴を消去」をタップ

Androidの「Google Chrome」のCookieを削除する方法

Androidの「Google Chrome」のCookieは、アプリの「設定」の中にある「閲覧履歴データを削除」から削除できます。 AndroidのGoogle ChromeのCookieを削除する手順は、次のとおりです。今回は、Galaxy S22(Android 13)を例に解説します。

1.「Google Chrome」アプリを開く

2.右上のそのほかアイコン(︙)をタップ

3.「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「閲覧履歴データの削除」をタップ

4.「1 時間以内」「全期間」などの期間を選択後、「Cookie とサイトデータ」のチェックボックスをオン、そのほかのチェックボックスをオフにする

5.「データを削除」>「削除」をタップ

Cookieを理解して適切にインターネットを利用しよう

Cookieはスマホやパソコンに保存される小さなテキストファイルで、ユーザーの情報や行動が記録されています。

好みにあわせた商品の提案を受けられることや、お買い物カートの情報の記録、ログイン状態の維持、フォームの自動入力などができることがユーザーとしてのメリットです。

一方、デメリットとしては、Cookieによる商品の提案などが煩わしく感じる可能性があること、プライバシーの侵害につながる可能性があることなどが挙げられます。

スマホでのCookieの削除はiPhoneの「Safari」では「設定」アプリから、Androidの「Google Chrome」では、アプリ内の設定から可能です。

なお、スマホの紛失や故障などの物理的なトラブルに関して、Cookie許可によるデメリット・リスクをユーザー自身で認識し、責任を持つ必要がありますが、スマホ本体の故障などのトラブルは保証サービスで一定のリスク軽減が可能です。こちらも事前に対応をしておくことをおすすめします。

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