Wi-Fi®で用いられるIPアドレスとは?種類や確認方法などを解説

Wi-Fi®で用いられるIPアドレスとは?種類や確認方法などを解説
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2025.06.20

Wi-Fi®接続をする際は「IPアドレス」が用いられます。「IPアドレス」という言葉を見聞きした経験がある方は多いでしょう。

ただし、IPアドレスがどのようなものなのか、どのような種類があるのかなど、正確に把握している方は少ないかもしれません。今回は、Wi-Fi接続時のIPアドレスの仕組みや確認方法などを解説します。
Wi-Fiについては、こちらをご確認ください。

目次

Wi-Fi接続時に用いられる「IPアドレス」とは

「IPアドレス」とは、インターネットへ接続する際に各機器に割り振られる識別番号のことで、「ネットワーク上の住所」のようなものです。

IPアドレスには「グローバルIPアドレス」と「プライベート(ローカル)IPアドレス」の2種類があります。

また、これまで「IPv4アドレス」が用いられてきましたが、増大する接続機器の数に対して番号が不足しつつあるため、「IPv6アドレス」への移行が進行中です。

以下で、それぞれ詳しく説明します。

グローバルIPアドレス

グローバルIPアドレスとは、インターネットに直接接続する機器(スマホやWi-Fiルーターなど)に割り振られるIPアドレスです。

世界中のどこから通信しても送受信先を正しく指定できるように、重複することなく割り当てられます。

プライベート(ローカル)IPアドレス

プライベートIPアドレスとは、企業や家庭など、特定組織のLAN(ローカルエリアネットワーク)内で割り振られ、利用されるIPアドレスです。

「ローカルIPアドレス」と呼ばれる場合もあります。グローバルIPアドレスは「マンションの住所」、プライベートIPアドレスは「マンション内の部屋番号」のようなものです。

一般家庭のLAN内で、スマホ・パソコン・プリンターなどをWi-Fiで接続する際はプライベートIPアドレスが用いられます。

Wi-Fiルーターには、プロバイダーや通信事業者などからグローバルIPアドレスが割り当てられています。

インターネットに接続する際は、Wi-Fiルーターが持つNAT機能(ひとつのグローバルIPアドレスを複数の機器で共有するための機能)によってグローバルIPアドレスに変換されます。

近年、IPv4アドレスからIPv6アドレスへの移行が進められている

IPアドレスは、従来、IPv4アドレスが利用されてきました。IPv4アドレスとは、32ビットの数値で表される(ピリオドで8ビットごとに区切って10進表記で記述する)IPアドレスです。

「0.0.0.0」から「255.255.255.255」まであり、おおよそ43億台の機器に割り振ることが可能です。

しかし、43億台は世界の人口よりも少なく、あらかじめプライベートIPアドレスなどのために利用することが決まっている番号はグローバルIPアドレスとして利用できないため、実際にインターネット上で使えるIPアドレスはさらに少なくなります。

一方、インターネットを利用する機器は増加を続けており、IPアドレスの不足が懸念されるため、より多くの番号を割り振れるようにIPv6アドレスへの移行が進められています。

IPv6アドレスとは、128ビットの数値を用いるIPアドレスで、2の128乗台(単純に比較してIPv4アドレスの1028倍)の機器に割り振ることが可能です。なお、128ビットを8つに区切って各16ビットを16進数で表し、それらをコロン(:)でつないで記述します。

動的IPアドレスと固定IPアドレス

IPアドレスは、割り振り方によって、以下の2種類に分類できます。

・動的IPアドレス

・固定IPアドレス

動的IPアドレスとは、ネットワークに接続する(Wi-Fiルーターを起動する)度に、原則として異なるIPアドレスが割り振られる方式です。

固定IPアドレスとは、毎回同じIPアドレスが割り振られる方式です。

一般的なインターネット接続サービスの契約では、動的IPアドレスが使われます。

以下でそれぞれのメリット・デメリットを確認しましょう。

Wi-Fi接続時に動的IPアドレスを用いるメリット・デメリット

Wi-Fiでインターネットに接続する場合、動的IPアドレスを利用するとIPアドレスが固定されないため、特定の個人を識別しにくくなります。

このように、プライバシーを守りやすいという点が動的IPアドレスのメリットです。

ただし、アクセス制限があるネットワークでは、あらかじめ管理者が許可したIPアドレスからでないと接続できません。そのため、動的IPアドレスを利用している場合は、IPアドレスが変わる度に新しいIPアドレスを管理者に伝えて、許可してもらう必要があります。

また、動的IPアドレスであっても、完全に匿名というわけではありません。IPアドレスを割り当てたプロバイダーなどには履歴が残っているため、SNSで誹謗中傷を受けた場合など必要に応じて利用者を特定することもできます。

Wi-Fi接続時に固定IPアドレスを用いるメリット・デメリット

固定IPアドレスを利用すると、特定のIPアドレスしか接続を許可していないネットワークにもアクセスできるようになります。

たとえば、リモートワークで、外出先から社内ネットワーク(LAN)に接続したい場合、会社側が許可した固定IPアドレスを利用すれば接続できます。

ただし、固定IPアドレスを利用する場合、通信事業者やサービス提供者によってはオプション料金がかかるケースがあります。

Wi-Fi接続する際のIPアドレスの調べ方

グローバルIPアドレスは、Webサイトにブラウザでアクセスすると確認できます。

「グローバルIPアドレス 確認」などのキーワードで検索すると、さまざまなWebサイトがヒットします。たとえば、新潟大学情報基盤センターのWebサイトにある「利用しているIPアドレスの確認」のページにアクセスすると、グローバルIPアドレスが表示されます。

Wi-Fiルーター接続時にスマホで調べると、プロバイダーがWi-Fiルーターに割り当てたグローバルIPアドレスが表示されます。

なお、グローバルIPアドレスは通常、Wi-Fiルーターの設定画面からも確認できます。

プライベートIPアドレスは、iPhoneとAndroid™で確認方法が異なります。以下で、それぞれの手順を説明します。

iPhoneで、Wi-Fiルーターが割り振るプライベートIPアドレスを確認する方法

iPhoneの場合、「設定」アプリのWi-Fi欄にある接続先を選択してください。そのうえで、接続先Wi-Fi名の横にある「iマーク」を選択します。

そうすると、接続しているWi-Fiの情報が表示されます。「IPv4アドレス」の項目の中にある「IPアドレス」の欄にプライベートIPアドレスが記載されているため、ご確認ください。

Android™で、Wi-Fiルーターが割り振るプライベートIPアドレスを確認する方法

Androidの場合、「設定」アプリ内の「Wi-Fi」を選択してください。製品によっては「ネットワークとインターネット」など、表記が異なるケースもあります。

次に、歯車マークから「詳細設定」を選択するとプライベートIPアドレスが表示されるので、確認しましょう。または、「Wi-Fiとモバイルネットワーク」から接続中のWi-Fiを選択することで表示される場合もあります。

製品ごとに手順が異なるため、各メーカーの公式Webサイトで詳細をご確認ください。

WebサイトのIPアドレスを調べる方法

閲覧するWebサイトのグローバルIPアドレスをスマホで調べたい場合は、ブラウザで確認できるWebサイトにアクセスしましょう。

たとえば、株式会社シーマンの「ドメイン/IPアドレス サーチ【whois情報検索】」でドメイン名を入力すると確認できます。

また、Windowsでは「コマンドプロンプト」アプリを起動してnslookupコマンドを、Macでは「ターミナル」アプリを起動してhostコマンドを実行することで、それぞれ確認が可能です。

Wi-Fiを利用する際はIPアドレスを把握しておくべき?

IPアドレスはWi-Fiルーターが自動的にIPアドレスの識別・変換を実施してくれます。そのため、トラブル・不具合が発生しなければ、IPアドレスの情報を把握していなくてもインターネットの利用は可能です。

ただし、Wi-Fiがつながらない状況に陥った際や、セキュリティに関する設定をする際は、IPアドレスの把握が必要なケースもあります。Wi-Fiを利用するのであれば、トラブル・不具合の発生に備えてIPアドレスを確認しておきましょう。

Wi-Fi接続する際にグローバルIPアドレスを変更する方法

動的IPアドレスを利用している場合は、Wi-Fiルーターを再起動しましょう。その都度、グローバルIPアドレスが変更されます(必ず変更されることが保証されているわけではありません)。

固定IPアドレスの場合は、Wi-Fiルーターを再起動しても変更されません。ただし、VPNを利用すれば、接続先のVPNサーバーに割り当てられたIPアドレスに変更することが可能です。

Wi-Fi接続時に「IPアドレス取得中」の状態から進まない原因

Wi-Fi接続時に、「IPアドレス取得中」から進まない状態に陥るケースがあります。原因として、Wi-Fiルーター・スマホ・パソコンなどの機器に不具合があり、IPアドレスを取得できない、または取得しようとして待機し続けていることが考えられます。

なお、以下に示す各種ケーブルが抜けていたり緩んでいたりしないかも併せてチェックしましょう。

・光コンセントとONU(光回線終端装置)をつなぐ光ケーブル

・ONUとルーターをつなぐLANケーブル

・ONUやルーターの電源ケーブル

また、Wi-Fiルーターの設定(SSIDやパスワードなど)を間違えている可能性もあります。さらに、接続数が多すぎる(同時接続可能台数を超えている)ことも、IPアドレスを取得できない原因のひとつです。

Wi-Fi接続時にIPアドレスを取得できない場合の対処法

Wi-Fi接続時にIPアドレスを取得できない場合は、ケーブルをつなぎ直したり、Wi-Fiルーターやスマホを再起動したりしましょう。

それでも改善しない場合は、Wi-Fiルーターの設定を確認し、間違えている場合は正しいSSIDやパスワードを入力してください。また、接続する機器数を減らす(利用しない機器の電源を切る)ことも試しましょう。

それでも改善しない場合は、公衆Wi-Fiの利用や、ほかの通信機器で接続を試します。

同じスマホで公衆のWi-Fiに接続できる場合はWi-Fiルーターが、自宅のWi-Fiでもほかの機器で接続できる場合はスマホが、それぞれ故障している可能性が考えられます。買い替えも選択肢としてご検討ください。

Wi-Fiを利用するのであれば、IPアドレスに関する知識を習得しておこう

Wi-Fiを利用するのであれば、IPアドレスに関する知識を習得しておくと役立ちます。

なお、「IPアドレス取得中」の状態から進まず、さまざまな対処法を試しても改善しない場合は、Wi-Fiルーターやスマホなど、機器の買い替えもご検討ください。

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