お風呂でスマホは使える?防水でも危険な理由とやってはいけない行動などを解説

お風呂で、スマホを使って動画や音楽を楽しんだり、SNSを見たり、電子書籍を読んだりする人もいるでしょう。
ただし、防水性能を備えたスマホでも、浴室は防水性能の試験環境とは異なり、湯気や高温、入浴剤などの影響で故障するおそれがあります。
今回は、お風呂でスマホを使う際の注意点や対策、スマホを濡らしてしまったときの対処法を解説します。
お風呂でスマホは使っていい?

防水性能を備えたスマホであっても、メーカーが「浴室での利用に対応」と明記していない機種は、お風呂への持ち込みを避けるのが安全です。
スマホの防水性能は、常温の真水などを用いた特定の試験環境で確認された性能です。浴室での利用までを保証するものではありません。
湯気や高温のお湯、入浴剤・石けんが混ざった水は試験で想定されておらず、防水性能を備えた機種でも故障につながるおそれがあります。
どうしても使いたい場合は、故障のリスクを理解したうえで、できる限りの対策をとりましょう。
防水性能(IP規格)の見方
自分のスマホがどの程度の水に耐えられるかは、「IP規格(IPコード)」の表記で目安を確認できます。
IP規格は「IP+数字+数字」の形で表記され、1つ目の数字が防塵性能、2つ目の数字が防水性能を示します。防塵は0〜6の7段階、防水は0〜8の9段階です。
防塵または防水のどちらか一方だけを示す場合は、省略する側を「X」に置き換え、「IPX8」「IP6X」のように表記します。
お風呂でスマホを利用したい場合に知っておきたいのが、水没に関わるIPX7とIPX8です。
|
等級 |
試験条件の概要 |
|---|---|
|
IPX7 |
一定の水深・時間の浸水に耐える試験条件をクリアした等級 |
|
IPX8 |
IPX7より厳しい条件をクリアした等級 |
ただし、IPX7・IPX8の試験は、常温の真水を前提としています。お風呂では、高温のお湯や入浴剤・石けんが混ざった水に触れるため、試験条件とは異なります。
そのため、IPX8の機種であっても、浴室で安全に使えることが保証されているわけではありません。
※防水・防塵の規格について詳しくは、こちらをご確認ください。
浴室で使えるかはメーカーの対応状況と注意事項を確認する
IP規格は防水性能の目安であり、防水性能が高いからといって、浴室で使えるとは限りません。
浴室で使えるかどうかは、メーカー公式Webサイトの製品ページや取扱説明書にある、対応状況と注意事項から判断できます。「(機種名) お風呂」などと入力して検索すると、情報を見つけやすくなります。
浴室での利用に対応する機種であっても、利用できる環境や時間、付着させてはいけない液体などの条件が定められています。特に温泉水や、入浴剤・石けんが混ざった水は試験の対象外となっているため、対応の可否は必ず事前にメーカー公式Webサイトや取扱説明書で確認しましょう。
お風呂でスマホが故障しやすい理由
浴室での利用に対応したスマホであっても、故障のリスクを完全になくすことはできません。
「湯船に落とさなければ大丈夫」「シャワーを直接当てなければ問題ない」と考える人もいるでしょう。しかし、落下や水しぶきがなくても、浴室に持ち込むだけで故障のリスクはあります。お風呂でスマホが故障しやすい主な理由は、以下のとおりです。
・湯気や湿気で内部に結露が発生するため
・お湯や入浴剤・石けんなどが故障の原因になるため
湯気や湿気で内部に結露が発生するため
スマホを浴室に持ち込むと、本体内部で結露が起こることがあります。高温・高湿の浴室と涼しい室内との温度差により、本体内部の空気中の水分が水滴に変わるためです。
さらに、温かい浴室と涼しい脱衣所や室内との間を行き来するなど、内外の急な温度差が加わると、結露はさらに発生しやすくなります。
結露によってスマホ内部に水分がたまると、カメラレンズの曇りや画面表示の異常、タッチ操作の不具合などにつながることがあります。水没のように一目でわかる濡れ方をしていなくても、湯気や湿気だけで不調が生じやすくなる点に注意しましょう。
お湯や入浴剤・石けんなどが故障の原因になるため
前述のとおり、スマホの防水性能は常温の真水を前提に確認されています。入浴剤や石けんが混ざった水は試験の対象外であり、含まれる成分が本体に付着すると故障につながることがあります。
特に、成分が充電口やスピーカー部分に残ったり、本体内部に入り込んだりすると、充電できない、音がこもるといった不具合が起こる場合があります。
入浴剤や石けんなどが付着した場合の取り扱いは、機種によって異なります。浴室でスマホを使う前に、メーカー公式Webサイトの製品ページや取扱説明書で注意事項を確認しておきましょう。
お風呂でスマホを使うときにやってはいけないこと
お風呂でスマホを使うときにやってはいけないことは、主に以下のとおりです。
・充電しながら使う
・湯船の近くや浴槽のふちに置く
・防水性能を過信して、お湯や入浴剤・石けんがついたまま放置する
充電しながら使う
浴室で充電しながらスマホを使うのは絶対に避けましょう。濡れた手で充電器に触れたり、充電中のスマホに水分が付いたりすると、感電や異常発熱、故障につながるおそれがあります。
また、浴室は高温・高湿になりやすいため、充電に適した環境ではありません。充電する際は、スマホ本体と充電器が十分に乾いていることを確認し、浴室の外で行いましょう。
湯船の近くや浴槽のふちに置く
スマホを湯船の近くや浴槽のふちに置くのは避けましょう。こうした場所は湯気や水しぶきがかかりやすく、少しの振動や手が触れただけでも、落下して水没するおそれがあります。
また、濡れた手でスマホを持ち上げる際に、滑り落とすこともあります。水に近く不安定な場所に置くと、落下した場合にすぐ水没につながるため注意が必要です。
どうしても浴室に持ち込む場合は、湯や水しぶきがかかりにくく、落としても水に入らない安定した場所に置きましょう。
防水性能を過信して、お湯や入浴剤・石けんがついたまま放置する
防水性能を備えたスマホでも、お湯や入浴剤・石けんが付いたまま放置するのは避けましょう。
防水性能は永続的なものではなく、使用状況や経年によって低下することがあります。本体を落としたときの衝撃や、故障した際の修理内容によっては、購入時と同じ性能を保てないこともあるため、「防水だから大丈夫」と考えるのは危険です。
また、お湯や入浴剤・石けんの成分がスマホの充電口やスピーカー部分などに残ると、不具合や故障につながるおそれがあります。付着に気付いた場合は放置せず、メーカーの案内に沿って対処しましょう。
お風呂でスマホを安全に使うための対策
お風呂でスマホを使う場合は、故障につながるリスクを少しでも抑えるための対策が必要です。主な対策として、以下が挙げられます。
・お風呂対応の機種を使う
・お風呂用のスマホ防水ケースやスマホスタンド・ホルダーなどを使う
・短時間の利用にとどめる
・利用後は水分を拭き取り、しっかりと乾かす
ただし、対策をとっても故障のリスクを完全になくすことはできません。浴室で利用するかどうかは、こうしたリスクを踏まえて判断しましょう。
お風呂対応の機種を使う
お風呂でスマホを使う際に故障のリスクを抑えるなら、お風呂対応のスマホを選びましょう。対応が明記されていないスマホは、防水性能の数値にかかわらず持ち込まないほうが安全です。
自分のスマホがお風呂での利用に対応しているかどうかは、メーカー公式Webサイトの製品ページや取扱説明書などにある技術仕様から確認できます。対応機種だった場合も、利用できる温度や時間、避けるべき液体といった注意事項を確認したうえで、利用条件の範囲内で使うことが重要です。
なお、対応機種を選ぶのはあくまでリスクを下げる手段のひとつであり、それ自体が安全を保証するわけではありません。
お風呂用のスマホ防水ケースやスマホスタンド・ホルダーなどを使う
浴室にスマホを持ち込む際は、市販の防水ケースを使う方法もあります。ただし、防水ケースは水濡れのリスクを抑えるための補助的な対策であり、浴室での安全な利用を保証するものではありません。
防水ケースを選ぶときは、防水等級だけでなく、想定されている利用環境や対応サイズ、操作性も確認しましょう。
|
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確認するポイント |
|---|---|
|
防水等級 |
IPX7・IPX8などの表示に加え、想定されている水深・利用時間・利用環境を確認する |
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対応サイズ |
普段使っているスマホケースを付けたまま入るか確認する |
|
操作性 |
ケース越しにタッチ操作ができるか、レンズ部分の曇りに配慮されているか確認する |
製品によって想定されている用途は異なります。お風呂での利用を想定したものもあれば、雨や水しぶきへの対策にとどまるものもあるため、等級の数字だけで判断しないことが大切です。
購入前には注意書きを確認し、浴室で使えるかどうかを確かめたうえで選びましょう。
また、スマホスタンドやホルダーを使って水しぶきがかかりにくい場所に固定すると、手に持つ時間を減らせます。滑り落としや水没のリスクを抑えるためにも、安定して設置できる製品を選びましょう。
短時間の利用にとどめる
どうしても浴室に持ち込む場合でも、利用はできるだけ短時間にとどめましょう。スマホ本体を高温・高湿の環境に長くさらすほど、内部やバッテリーへの負担が積み重なるためです。
ただし、短時間なら負担が小さくなるというだけで、リスクがなくなるわけではありません。浴室内で利用する場合は動画やSNSを長時間楽しむのではなく、必要なときだけ利用し、用が済んだら浴室から持ち出しましょう。
利用後は水分を拭き取り、しっかりと乾かす
浴室での利用後は柔らかい布で本体の水分を拭き取り、風通しのよい場所で自然乾燥させましょう。
お風呂対応の機種であっても、利用後、カメラ部分に結露が見られる場合は、メーカー指定の方法で水抜きと自然乾燥を行います。
特にスマホの充電口やスピーカー部分は水分が残りやすいため、十分に乾燥させてから充電や操作を行いましょう。濡れた状態で充電したり操作したりすると、水分がスマホ内部に影響し、故障につながる可能性があります。なお、機種によっては充電口の水分を検知すると警告が表示され、乾くまで充電できない仕様になっている場合もあります。
スマホ本体を持ち込まず、防水スピーカーを使う方法もある
最もリスクが低いのは、スマホ本体を浴室に持ち込まない方法です。たとえば、音楽を楽しみたい場合は、スマホを浴室の外に置き、防水Bluetooth®スピーカーだけを浴室で使うと、スマホ本体を濡らす心配がありません。防水スピーカーにも故障のリスクはありますが、データが失われる心配がなく、スマホに比べて精密機器ではないため、被害を抑えやすい方法です。
動画や音声を楽しみたい場合も、スマホを浴室の外に置くなど、本体を濡れやすい場所から遠ざけましょう。
スマホ本体を浴室に持ち込まなければ、水没はもちろん、湯気による結露のリスクも大幅に抑えられます。
お風呂でスマホを濡らしてしまったときの対処法
水に濡れたスマホでは、画面が正常に表示されない、ボタンやタッチ操作に反応しない、電源が入らないといった症状が出ることがあります。被害を最小限に抑えるには、慌てず正しい手順で対処することが重要です。
万が一湯船に落としてしまったときの基本的な手順は、主に以下のとおりです。
1.すぐに水から引き上げ、スマホの電源を切る
2.柔らかい布で水分を拭き取る
3.SIMカードやSDカードがあればスマホ本体から取り外して拭く
4.平らな場所に置き、室温で自然乾燥させる
早く乾かそうとして、ドライヤーの温風を当てるのは避けましょう。ドライヤーの熱で内部の部品を傷めるおそれがあります。扇風機や冷房の風に当てると、自然乾燥よりも早く乾かせます。
また、濡れた状態で通電すると、ショートにつながるおそれがあります。不具合がなくても、完全に乾くまでは電源を入れたり充電したりしないことが大切です。自然乾燥させても改善しない場合は、無理に使い続けず、メーカーや修理の専門窓口に相談しましょう。
※スマホを水没させたときについて詳しくは、こちらをご確認ください。
※スマホの電源が入らないときについて詳しくは、こちらをご確認ください。
お風呂でのスマホ利用に関するよくある質問
以下では、お風呂でのスマホ利用に関するよくある疑問に回答します。
防水スマホならお風呂でそのまま使っても大丈夫?
防水性能を備えたスマホでも、そのままお風呂で安全に利用できるとは限りません。防水性能の有無と、浴室で利用できるかどうかは別の問題です。
浴室での利用に対応している機種でも、使える環境や時間、液体に関する注意事項が定められています。たとえば、温泉水や入浴剤・石けんの混ざった水への対応は機種ごとに異なります。なお、充電しながらの使用は機種を問わず避けましょう。
まずは自分のスマホが浴室での利用に対応しているかを確認し、メーカーが案内する利用条件の範囲内で使いましょう。
お風呂でワイヤレス充電をしてもよい?
ワイヤレス充電であっても、浴室での充電は避けましょう。ケーブルを使わないため安全に思えるかもしれませんが、スマホや充電器に水分が付いた状態で充電すると、感電や発火、故障につながるおそれがあります。
スマホを充電するときは浴室の外で、本体と充電器が十分に乾いていることを確認してから行いましょう。
防水ケースやジッパー付き食品保存袋に入れれば安心?
防水ケースを使っても、お風呂でスマホを安全に使えるとは限りません。水濡れのリスクを抑えることはできますが、湯気による結露や高温の影響まで防げるわけではないためです。
また、ジッパー付きの食品保存袋は、スマホの防水を目的とした製品ではありません。浴室での利用を想定した防水ケースとは異なるため、代用は避けるのが安全です。
どうしてもスマホを持ち込む場合は、お風呂での利用を想定した防水ケースを選び、注意書きや対応する利用環境を確認したうえで使いましょう。
高温・高湿になった浴室で使ってもよい?
高温になった浴室での利用は、できるだけ避けましょう。高い温度はバッテリーや内部の部品にとって負担が大きく、発熱や劣化につながりやすいためです。
特に、サウナやスチームルームのように高温・高湿が続く環境は、メーカーも利用を避けるよう案内しています。湯気がこもって温度・湿度が一段と上がった浴室も同様で、暑いと感じる場所ほどリスクは高まります。
高温・高湿の場所では無理にスマホを利用せず、スマホを浴室から出して涼しい場所で操作しましょう。
※スマホを冷やす方法について詳しくは、こちらをご確認ください。
お風呂で動画を見るとデータ利用量は増える?
お風呂かどうかにかかわらず、Wi-Fi®に接続せずモバイル回線で動画を再生する場合は、利用時間や動画の画質などに応じてデータを消費します。
特に、動画は音楽よりも多くのデータを消費する傾向にあるため、長時間動画を見続けると、その分データ利用量がかさみやすくなります。
データ利用量を抑えたい場合は、Wi-Fiに接続した状態で動画を再生する、動画の画質設定を下げるといった方法が有効です。視聴時間を短くすることも、データ利用量を抑えることにつながります。お風呂での利用に限らず、普段からデータ利用量が気になる場合は、ご自身の利用状況に契約プランが見合っているかを見直しましょう。
お風呂でのスマホ利用は、リスクを理解して慎重に判断しよう

防水スマホであっても、お風呂対応が明記されていない機種は浴室での利用が推奨されません。湯気による結露、入浴剤や石けんの成分、内外の温度差、そして水没などによる故障のリスクがあるためです。
故障のリスクを理解したうえで、どうしてもお風呂でスマホを使いたい場合は、対応機種かどうかの確認、防水ケースの活用、短時間の利用、利用後の乾燥といった対策をとりましょう。
現在お風呂非対応の機種を使っている場合は、お風呂対応の機種に買い替えるのもひとつの選択肢です。防水・防塵性能や普段の使い方を踏まえて自分にあった機種を選ぶことは、お風呂に限らず日々の使い勝手にもつながります。
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