MNPとは?乗り換えの手順やメリット、費用、注意点などをわかりやすく解説

MNPとは?乗り換えの手順やメリット、費用、注意点などをわかりやすく解説
このエントリーをはてなブックマークに追加
2024.10.30

MNP(携帯電話番号ポータビリティ; Mobile Number Portability)とは、現在利用中の携帯電話の電話番号を変えることなく携帯電話会社を乗り換えられる制度です。

今回は、MNPを利用した携帯電話会社の乗り換え方法や手続き、費用、注意点などを詳しく解説していきます。

目次

MNPとは番号を変えずに乗り換えができる制度

MNPは現在利用している電話番号を維持したまま、異なる携帯電話会社に乗り換えができる制度で、2006年から実施されています。
以前は、他社へ乗り換えをするには今利用している携帯電話会社との契約を解除する際に電話番号が使えなくなり、乗り換え先の携帯電話会社と新しく契約し直す際に新たな電話番号をもらう必要がありました。

利用者の不利益の改善、事業者間の競争を活発化させるために、電話番号を変えずに携帯電話会社を乗り換えできるよう整備された制度がMNPです。

MNPなら、契約している携帯電話会社からMNP予約番号を取得して、乗り換え先の携帯電話会社で手続きするだけで今までの電話番号を引き続き利用できます。
現在利用している電話番号を変えずに携帯電話会社を乗り換えたい場合は、MNPを利用しましょう。

なお、乗り換え先の携帯電話会社と現在契約している携帯電話会社によっては、MNPワンストップが利用できるため、MNP予約番号の取得が必要ありません。
MNPワンストップについてはこちらをご確認ください。

MNPの手順とは?予約番号取得から転出までの流れを解説

MNPの手順は携帯電話会社問わず、基本的に次の4つのステップに沿って進みます。順調にそれぞれの手続きが進めば、最短で数時間程度で携帯電話会社の乗り換えが完了します。それぞれの手順を順番に見ていきましょう。

なお、現在はMNPワンストップがあり、他社から電話番号を変えずに乗り換えるために必要だったMNP予約番号の手続きが不要になる制度も登場しており、おすすめです。

MNPワンストップについてはこちらをご確認ください。

(1)転出元での手続き:MNP予約番号の発行

MNPを進めるために必要になるのが「MNP予約番号」です。この予約番号を利用して転出・転入の手続きを進めます。

MNP予約番号の発行は、転出元の携帯電話会社に申し込んで行う手続きです。MNP予約番号の発行手続きは電話、Webサイト、ショップ(店頭)で行えます。

MNP予約番号については、こちらをご確認ください。

電話でMNP予約番号を取得する際の連絡先(2024年8月27日現在)

NTTドコモ
携帯電話から:151
一般電話から:0120-800-000
受付時間:9:00~20:00

KDDI
電話番号:0077-75470
受付時間:9:00~20:00

ソフトバンク
携帯電話から:5533
一般電話から:0800-100-5533
受付時間:9:00~20:00

MNP予約番号を取得する手順(2024年8月27日現在)

NTTドコモ
MNP予約番号取得の手順:トップ⇒契約内容・手続き⇒ドコモオンライン手続き
受付時間:24時間対応

KDDI
MNP予約番号取得の手順:トップより「auお客さまサポート」を選択⇒「申し込む/変更する」を選択
受付時間:9:00~21:30

ソフトバンク
MNP予約番号取得の手順:トップより「My SoftBank」を選択⇒「各種変更手続き」を選択
受付時間:9:00~21:30

(2)転入先での手続き:携帯電話会社に申し込む

転出元からMNP予約番号を取得したら、新しく契約する携帯電話会社に転入を申し込みます。

なお、MNPの転入手続きをしないまま携帯電話会社に開通手続きを申し込むと、新規に電話番号を取得するため注意しましょう。申し込み方法は「ショップ(店頭)での申し込み」「Webサイトからの申し込み」の2つです。

ショップ(店頭)で申し込む場合

MNPの利用が不安で「スタッフに相談したい」「わからないことを質問したい」方はショップ(店頭)での申し込みがおすすめです。
本人確認書類やMNP予約番号のメモを持参のうえ、近くのショップ(店頭)から申し込みを行いましょう。
楽天モバイルショップで申し込みをする場合に必要なものはこちらをご覧ください。
お近くの楽天モバイルショップ(店頭)はこちらをご確認ください。

Webサイトで申し込む場合

乗り換えを予定している携帯電話会社のWebサイトから、申し込みを進めていきます。

ただし、携帯電話会社によって申し込み手順や注意事項が異なるので、内容を確認しつつ進めましょう。

楽天モバイルの詳しい申し込み手順はこちらをご確認ください。

(3)転入先での手続き:開通手続きを行う

MNPの転入手続きが完了したら、通常の契約と同様に料金プランを選択し、契約に必要な書類を提出して開通手続きを行います。
乗り換えの場合、新しい電話番号を取得する新規契約とは異なる特典が設定されていることがあります。料金プランを選ぶときはショップ(店頭)やWebサイトで特典の有無も確認しておきましょう。

ショップ(店頭)や電話で申し込む場合

申し込み手続きをした後、スタッフが開通手続きまで一緒に対応するケースが多いので、指示に従って手続きを進めましょう。

Webサイトで申し込む場合

手続き方法は「開通手続きの受付窓口への電話」「会員ページからの手続き」など携帯電話会社ごとに異なります。

そのため、手続きの手順を確認しておきましょう。

楽天モバイルでの開通手続きはこちらをご確認ください。

MNPワンストップに対応していれば手続きはより簡単

従来のMNPでは、転出元の携帯電話会社でMNP予約番号の取得が必要です。

しかし、MNPワンストップに対応している携帯電話会社同士の乗り換えであれば、MNP予約番号の取得が必要なく、手続きを転入先の携帯電話会社1社のみで完結できます。

転出元での手続きは不要で、転入先の携帯電話会社に申し込みをし、MNPの申請を行ってMNP開通手続きをすれば完了です。

最近では多くの携帯電話会社がMNPワンストップに対応してきているので、より簡単にMNPを行いやすくなっています。

なお、店頭で手続きをする場合MNPワンストップに対応していないため、従来どおりに転出元の携帯電話会社でMNP予約番号の発行が必要となります。

MNPを利用する4つのメリット

「今利用している電話番号をそのまま使える」ことがMNPの最大のメリットですが、MNPには複数のメリットがあります。

MNPのメリットを順番に詳しく説明しましょう。

電話番号の変更に伴うさまざまな手間をなくせる

電話番号を変えると、電話番号を登録している次のようなサービスの登録内容を変更しなければなりません。

・ECサイトのアカウント
・LINEのアカウント
・クレジットカードの個人情報

また、仕事や個人でよく電話をする相手に対して、電話番号を変えたことを連絡する必要もあるでしょう。

しかし、MNPを利用して電話番号を継続できれば、変更手続きや連絡する手間を省くことができます。

ご自身にあった料金プランを提供する通信会社に乗り換えられる

「電話をする機会が多いから通話料を抑えられる料金プランにしたい」「インターネットをよく利用するからデータ利用料金を抑えられる料金プランにしたい」など、人によって求める料金プランの内容は異なるでしょう。

MNPによって通信会社に縛られる必要がなくなれば、ご自身にあった料金プランを提供している通信会社に乗り換えやすくなります。

MNP限定の特典を受けられることがある

MNPによって携帯電話会社の乗り換えが増えてきていることに加えて、最近では新しくモバイル事業に進出する会社も出てきています。

そのため、ユーザーを取り込むために、MNPを利用して新しい携帯電話会社と契約した場合に限定した特典を設けている会社もあります。MNPで乗り換えた場合、新規で契約するよりもおトクになる可能性がある点は見逃せないポイントです。

端末の下取りサービスを利用できることもある

端末の下取りサービスが利用できれば、端末を新しくする際に必要な費用を抑えられるでしょう。

同じ携帯電話会社内で機種変更をする場合は、端末の下取りサービスを利用できるのが一般的ですが、MNPで乗り換える場合でも下取りサービスを利用できる場合があります。

端末を変更したい方は、下取りサービスがあるかどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。

MNPの注意点

MNPを利用する際、現在利用中の携帯電話会社の料金プランなどによっては契約解除の違約金や手数料などがかかることがあります。

MNPを利用するときの注意点と手続きのポイントを見ていきましょう。

月額料金は日割りにならない

多くの携帯電話会社では、解約月の料金は日割り計算されません。

そのため、MNPを利用して月初に解約した場合でも月末に解約した場合でも、支払う月額料金は同じです。

月初に解約すると、1日間だけしか契約していないのに満額の月額料金を支払わなければならないので、なるべく月末に近いタイミングで乗り換えることをおすすめします。

取得したMNP予約番号には有効期限がある

MNP予約番号には「取得日を含めて15日間」の有効期限があります。有効期限を過ぎてしまったMNP予約番号は無効になるため、再度取得が必要です。

また、MNP予約番号自体の有効期限とは別に、転入先によっては必要となる有効期限の残り日数が異なり、10日以上必要な場合があります。

15日間有効なMNP予約番号に対し、10日以上の有効期限を必要とする背景には、なんらかのトラブルで処理が遅延した場合を踏まえていることがあります。

MNPの手続きの途中でMNP予約番号の有効期限が切れてしまうと、転入先では転入手続きに進めない状態が生じます。

上記のような状況を回避するため、手続きには有効期限が長く残っている予約番号が必要です。

MNPの手続きは、必要なものを事前に確認し、手続きする余裕があるときに行うようにしましょう。

名義が異なる契約のMNPには名義変更が必要

MNPを利用する前に、注意したい点が名義変更です。

MNP予約番号は「発行した時点の契約者」に対して発行されます。名義が異なるスマホの乗り換えのタイミングで名義変更をするためには、基本的には「名義の譲渡」、「MNP予約番号の発行」の順で手続きが必要です。

例外として、一部の携帯電話会社では家族名義の場合に限りMNP転出と名義変更の手続きを同時に行うことができます。

・転出の場合は名義の譲渡を行い、名義変更をしてからMNP予約番号を発行
・転入の場合も名義変更を行ってからMNPの申し込み
・家族名義の場合、MNP転入時にご自身の名義に変更して乗り換えが可能

名義変更や譲渡は、ショップ(店頭)に委任状を持参しても可能です。

転入完了まで時間がかかる可能性がある

携帯電話会社にもよりますが、MNPの転入手続きは24時間対応ではありません。

楽天モバイルのMNP転入の手続きが完了するタイミングはこちらをご確認ください。

予約番号取得だけでは解約手続きはできていない

MNP予約番号を取得するだけでは、現在利用中の携帯電話会社との契約は解約されません。

新しい携帯電話会社でMNPの転入手続きを行うと、今まで利用していた携帯電話会社との契約が自動的に解約されます。

もしも、なんらかの理由で転入先の携帯電話会社との契約ができなかった場合でも、転出元との契約は解約されません。転出元のモバイル回線やサービスを継続して利用可能です。

なお、MNP予約番号を再取得すれば、再び手続きを始められます。

一時的にネットや電話が使えない可能性がある

MNPを利用すると、現在の携帯電話会社の通信回線から乗り換え先の通信回線に切り替えられます。

切り替えに伴って、一般的には数十分程度インターネットや電話が使えなくなりますが、切り替えがうまくいかなければ期間が長引く可能性もあります。

オンラインで手続きする場合は、転出元の通信会社以外の方法でインターネットを利用できるように、別のモバイル回線やWi-Fi®を使える環境にしておくと安心です。

ネットが使えなくなると、サポート情報を得られなくなったり、手続きを進められなくなったりする場合があるため、あらかじめ準備しておきましょう。

MNPでキャリアメールは移行できない

MNPで引き継がれるのは携帯電話番号のみで、キャリアメールは引き継げません。

2021年12月から、4大携帯電話会社が提供しているキャリアメールの持ち運びサービスを活用すれば、転出元のキャリアメールを継続して利用できます。

ただし、解約後一定期間が過ぎると契約できない、月額料金が発生するなどの条件があるため、内容を確認しましょう。

キャリアメールについてはこちらをご確認ください。

スマホに入っているデータは自分で移行作業をする

MNPと同時に機種変更をする場合、現在の電話番号は新しいスマホでも利用できますが、古いスマホに入っているデータが自動的に新しいスマホに移行されるわけではありません。

データを新しいスマホに引き継ぎたい場合はご自身で手続きを行わなければならないため、必要に応じてアプリのアカウント登録やデータのバックアップなどを行っておきましょう。

ポイントは引き継げない場合がある

MNPで利用していた携帯電話会社を解約すると、各社に紐づいているポイントが失われる場合があります。

解約前にポイントを使い切るか、解約前に継続利用の手続きをするべきか、事前に確認しておきましょう。

SIMロックの解除が必要

携帯電話会社を通じて購入したスマホは、購入元の携帯電話会社のSIM以外は利用できないように設定(=SIMロック)されていることがあります。

その場合、新しい携帯電話会社に乗り換えるときにはSIMロックを解除しないと、転入先のSIMカードを挿入してもスマホが利用できません。

SIMロック解除の手続きは解約後も可能ですが、契約中よりも高額な手数料が発生する場合があるので、解約する前に解除手続きをしましょう。

SIMロック解除について詳しくはこちらをご確認ください。

MNPに関するQ&A

次項より、MNPに関する質問に答えます。

MNPの転出手数料は?

MNP予約番号の発行には、手数料はかかりません。

また、2021年4月1日以降はMNP転出手数料も原則無料になりました。

ただし、手続き方法によっては費用がかかるケースがあるので、事前に確認しておきましょう。

MNPを利用せず解約・乗り換えた場合

MNPを利用せずに携帯電話会社を解約し、新しい携帯電話会社に乗り換えた場合、新規契約の扱いになります。

解約手続きの取り消しはできないため、以前の電話番号は使えなくなり、新しい電話番号を改めて取得する流れです。

電話番号が新しくなれば、SNSやクレジットカード、銀行など電話番号を登録しているさまざまな登録情報の変更が必要になります。同じ電話番号を利用したい場合は、MNPを利用しましょう。

スマホ代の支払いが残っているがMNPは利用できる?

スマホの代金を分割払いしていて、支払いが残っている場合でもMNPを利用して携帯電話会社を乗り換えることは可能です。

なお、携帯電話会社によって対応は異なり、残金を継続して分割払いする場合もあれば、MNPを利用したことで一括返済を求められる可能性があります。

また、携帯電話会社を乗り換えたことで、適用されていた割引が利用できなくなり、支払う金額が増える可能性もあるので、MNPを利用する前に確認しましょう。

MNPの制度を利用しておトクに乗り換えをしよう

MNPは、携帯電話会社を乗り換える際に電話番号をそのまま利用できる便利な制度で、電話番号の変更に伴うさまざまな手間が省けます。現在の電話番号を維持したままご自身の利用目的に合わせた料金プランに乗り換えることで、毎月の携帯電話料金を見直すことも可能です。

MNPを利用すれば、新規契約する場合よりもおトクに乗り換えできるケースもあるため、携帯電話会社の乗り換えを検討している方は、MNPの利用を検討してみましょう。

楽天モバイルの料金プランでは、データ利用量に合わせて料金が自動的に変わるため、たくさん使う人にもあまり使わない人にもおすすめの料金プランです。

家族割引適用※で、3GBまでは880円/月(税込968円)、20GB超過後はどれだけ使っても2,880円/月(税込3,168円)とデータ使い放題※1なので、データ容量を心配せず快適な通信をご体験いただけます。
※通話料等別
プログラム適用条件あり。詳細はこちらをご確認ください。

ぜひ楽天モバイルをご検討ください。

  • 家族割引適用で、0GB〜3GBまで880円/月(税込968円)
  • 家族割引適用で、3GB超過後〜20GBまで1,880円/月(税込2,068円)
  • 家族割引適用で、20GB超過後〜どれだけ使ってもデータ高速無制限2,880円/月(税込3,168円) ※1
  • Rakuten Linkアプリ利用で国内通話かけ放題※2
  • iPhone(iOS 14.4以降対象)をご利用の場合は条件をご確認ください。※3

※ 製品代、オプション料、通話料等は別費用。
※1 混雑時など公平なサービス提供のため速度制御する場合あり。
※2 アプリ未使用時30秒20円(税込22円)。一部対象外番号あり。データタイプのお申し込みでは、データ通信のみの利用となり通話・Rakuten Linkアプリはご利用いただけません。
※3 iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone SE(第1世代)をiOS 14.4/14.4.1/14.4.2のバージョンでご利用になる場合、110/118/119への緊急通話で高精度な位置情報測位の正確性が低下します。iOS 14.5にアップデートすることで高精度な位置情報測位に対応いたします。楽天モバイルのご利用にあたり、iOS 14.4以降ならびにキャリア設定の最新バージョンへのアップデートをお願いいたします。
※ 掲載内容はプラン名・サービス内容の変更によって、一部内容を修正する可能性がございます。

  • この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
  • 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。