Android Auto(アンドロイドオート)とは?設定方法や対応アプリなどを解説

Android Auto(アンドロイドオート)は、車両のディスプレイ上でナビや音楽、通話などを安全に操作できる仕組みです。
Gemini(ジェミニ)対応やAIによる要約・返信支援など、便利な機能が拡充しています。
今回は、Android Autoでできることや最新機能、接続方法、対応アプリなどを解説します。
Android Auto(アンドロイドオート)とはどんな機能?

Android Autoは、Android™スマホを車両のディスプレイに接続し、運転中でも安全にアプリを操作できるようにする機能です。
Googleが提供しており、車載ナビの代わりとしてGoogle マップを表示したり、音声操作で電話やメッセージに対応したりと、ハンズフリーでスマホの主要機能を活用できる点が大きな特長といえます。
Android Autoで利用できる主な機能は、以下のとおりです。
- Google マップによるカーナビ機能(リアルタイムの渋滞情報を含む)
- ハンズフリーでの電話発信・着信応答
- 音声操作によるテキストメッセージの送受信
- 音楽・ポッドキャスト・オーディオブックなどのストリーミング再生
- 不在着信のリマインダーや到着予定時刻の共有
これらの機能はすべて、Google アシスタントの音声操作に対応しています。
たとえば、運転中にかかってきた電話に音声でテキストメッセージを返信したり、目的地付近のガソリンスタンドを音声で検索したりと、画面に直接触れずに操作が完結します。
使い慣れたスマホのアプリがそのまま車両のディスプレイで動く点も、Android Autoが支持されている理由のひとつです。
Gemini(ジェミニ)を利用できる
Android Autoでは、GoogleのAIアシスタント「Gemini」を利用できます。
Geminiは、Googleが開発した大規模言語モデルをベースにしたAIアシスタントで、従来のGoogle アシスタントと比べて、より自然な会話で複雑な指示を処理できる点が特長です。
たとえば、決まったフレーズを覚える必要はなく、日常会話のような言い方でそのまま話しかけられます。具体的にできることは、主に以下のとおりです。
- ルート沿いの飲食店や立ち寄りスポットを探して経由地に追加する
- 到着予定時刻や絵文字を含めたメッセージを送信する
- Gmailの受信内容を参照して、ホテルの住所などを探してもらう
- ドライブの長さや気分にあわせたプレイリストを作成する
- 旅先の豆知識やスピーチの練習など、アイデア出しや雑談を行う
これらの操作は一度の指示で完結するだけでなく、続けて会話しながら内容を修正したり、追加の依頼をしたりすることも可能です。ただし、運転中は安全運転を最優先にし、複雑なやり取りが必要な場合は停車中に利用しましょう。
GeminiをAndroid Autoで使うには、スマホ側でGoogle アシスタントからGeminiへの切り替えが必要になります。設定操作は、必ず安全な場所に停車した状態で行いましょう。
手順は以下のとおりです。なお、Androidスマホの場合、項目名や操作手順は製品によって異なるため、詳しくは公式Webサイトの製品ページなどをご確認ください。
- スマホに「Gemini」アプリをインストールする
- 設定画面からGeminiをメインのアシスタントに指定する
- スマホを車両に接続する
- 「OK Google」またはステアリングの音声ボタン長押しで起動する
Geminiへの切り替え自体はスマホ側の操作だけで完了します。
ただし、Android Auto上でGeminiが有効になるタイミングは、Googleのサーバー側のアップデートに依存するため、切り替え直後にすぐ反映されるとは限りません。
準備が整い次第、車両のディスプレイに接続した際にアシスタントが自動的にGeminiへ切り替わります。
AIによる要約・返信支援を利用できる
Android Autoには、AIを活用したメッセージの要約機能とスマートリプライ機能が搭載されています。
これらの機能により、運転中でも視線や手をスマホに向けることなく、受信したメッセージの内容を把握したり、簡単な返信を送ったりすることが可能です。
メッセージの要約機能は、長文のメッセージや複数のメッセージが届いた際に、AIが自動的に要点をまとめて読み上げてくれる仕組みです。
たとえば、グループチャットで多くのやり取りが進んでいても、全文を聞く必要はなく、要約だけで内容を把握できます。この機能はAndroid Autoの設定画面から「メッセージの要約」をオンにすることで利用を開始できます。
一方、スマートリプライは受信したメッセージの内容に応じてAIが短い返信候補を自動で提示する機能です。簡単な返信を行いやすくなりますが、利用時は安全運転を最優先にし、必要に応じて停車中に操作しましょう。
また、これらのAI支援機能は、すべてのスマホや地域で利用できるとは限りません。対応状況はスマホや言語、国や地域によって異なるため、利用を検討する際は事前に確認しておくとよいでしょう。
Android Autoの対応車種・対応スマホ
Android Autoを利用するには、カーナビやステレオなどの車載機器がAndroid Auto対応機種である必要があります。
現在、500種類以上の車種・機種に対応していますが、利用できるかどうかは車両の販売地域や購入時の標準装備・オプション装備の選択によって異なります。
Android公式Webサイトの対応車種・機種一覧に掲載されていても利用できないケースがあるため、中古車や輸入車の場合は確認が必要です。
※対応している車種・機種については、こちらのAndroid公式Webサイトと各メーカーのページをご確認ください。
一方、車両と連携するためのスマホは、Android 9.0(Pie)以降を搭載していれば利用が可能です。
また、Android 10以降のスマホでは、Android Autoはスマホに統合されているため、別途アプリをインストールする必要はありません。
なお、お使いのスマホのOSバージョンが古い場合は、Android Autoを利用できないことがあります。
※Androidのアップデート方法について詳しくは、こちらをご確認ください。
Android Autoの設定方法
Android Autoを車両のディスプレイで使うには、スマホと車載機器を接続する必要があります。接続方法はUSBケーブルを使う方法とワイヤレスで接続する方法の2種類があり、車種やスマホの対応状況によって選べる方法が異なります。
USBケーブル接続はAndroid 9.0以降を搭載したスマホと対応車種があれば利用でき、最も確実な方法です。
一方、ワイヤレス接続はケーブル不要で手軽ですが、車両側の対応に加えて、スマホが5GHz帯のWi-Fi®に対応している必要があります。
Android 10以降のスマホでは、Android Autoがシステムに統合されているため、別途アプリをダウンロードする必要はありません。
次項より順番に解説します。
USBケーブルで設定する方法
USBケーブルを使ったAndroid Autoの設定手順は、以下のとおりです。
- スマホの「設定」アプリから「デバイス情報(端末情報)」などの項目でAndroid 9.0以降を搭載していることを確認する
- 車両がAndroid Autoに対応していることを確認する
- 車両のエンジンをかけ、車両を安全に停車させた状態にする(AT車はシフトレバーをパーキング(P)に入れ、MT車はサイドブレーキをかける)
- USBケーブルでスマホと車載USBポートを接続する
- 画面の案内に従ってAndroid Autoの初期設定を完了する
USBケーブルは品質によって接続の安定性が大きく左右されるため、メーカー純正品や認証取得済みの製品を使用するのがおすすめです。
また、ケーブルの長さは1m以下が推奨されており、長すぎるケーブルは通信エラーの原因になることがあります。
初回接続時にはAndroid Autoの更新が求められる場合もあるため、モバイルデータ通信が利用できる状態で設定を行いましょう。
ワイヤレスで設定する方法
ワイヤレスでAndroid Autoを設定する手順は、以下のとおりです。
- スマホが5GHz帯のWi-Fiに対応していることを確認する
- 車両がワイヤレスAndroid Autoに対応していることを確認する
- スマホのBluetooth®、Wi-Fi、位置情報サービスをオンにする
- 車両のエンジンをかけ、車両を安全な場所に停車させる(AT車はシフトレバーをパーキング(P)に入れ、MT車はサイドブレーキをかける)
- ステアリングの音声コマンドボタンを長押しし、Bluetoothのペア設定を行う
- 画面の指示に従って初期設定を完了する
ワイヤレス接続では、初回のみBluetoothによるペア設定が必要です。一度ペア設定が完了すれば、次回以降はスマホを車内に持ち込むだけで自動的にAndroid Autoが起動します。
なお、ワイヤレス接続に対応しているかどうかは車種やカーナビの機種によって異なるため、不明な場合はディーラーやメーカーに問い合わせて確認してください。
※Bluetoothについて詳しくは、こちらをご確認参照ください。
Android Autoの対応アプリ
Android Autoは、Google マップや各種音楽アプリのほか、オーディオブックやスケジューラー、チャットアプリ、ニュースアプリなど、幅広いアプリに対応しています。
GeminiやGoogle アシスタントを利用することで、音声でアプリを操作し、運転しながらニュースを流したり、オーディオブックを聞いたりして楽しむことができます。
カーナビアプリはGoogle マップのほか、日本国内のナビではNAVITIMEにも対応しています。チャットアプリはWhatsAppやMessengerに加え、LINEにも対応しています。
LINEでは運転中に受信したメッセージの通知や音声読み上げ、クイック返信が利用できます。
ただし、LINE通話には対応していないため、Android Auto上でLINE通話を操作することはできません。
音楽アプリはYouTube Musicのほか、SpotifyやAmazon Musicにも対応しており、Geminiに話しかけるだけで気分やシーンにあわせたプレイリストを作成することも可能です。
さらに、駐車中に車両のディスプレイでゲームを楽しめる機能や、ZoomなどのWeb会議アプリにも対応が広がっています。
対応するアプリは順次追加されているため、詳しくはGoogle Playの「Android Auto Essentials」を確認してください。
※Android Auto対応アプリは、Google Playの公式Webサイトをご確認ください。
Android Autoのメリット・デメリット
Android Autoを利用するメリットは、車載ディスプレイ上でスマホの対応アプリをそのまま操作でき、AIアシスタントによる音声操作でナビ・音楽・通話といった主要機能をハンズフリーで扱える点です。
具体的には、以下のようなメリットがあります。
- Google マップによる目的地検索やルート案内に加え、リアルタイムの渋滞情報をもとにした迂回ルートの提案が受けられる
- 音声操作だけでアプリの切り替えやメッセージの返信が完結するため、運転中にスマホを手で操作する必要がない
- 2026年時点ではAIアシスタント「Gemini」がAndroid Autoに統合されており、決まったフレーズではなく会話に近い自然な言い方で複雑な指示を出せる
一方で、車種やスマホの要件に左右されやすい点はデメリットといえます。
- Android AutoはAndroid 9.0以降を搭載したスマホに加え、車両側もAndroid Autoに対応していなければそもそも利用できない
- USB接続の場合、ケーブルの品質や長さが接続の安定性に影響することがある
- ワイヤレス接続に対応している車種はまだ限られており、利用環境の確認が欠かせない
さらに、モバイルデータ通信量が増えやすい点もデメリットです。
音楽のストリーミング再生や地図データの読み込み、音声通話などを長時間のドライブで利用すると、スマホのデータ利用量が増えます。
契約している料金プランのデータ容量上限を超えると通信速度が制限され、ナビの読み込みや音楽再生がスムーズに行えなくなることがあります。
データ利用量を抑えたい場合は、車載Wi-Fiを活用するのもひとつの方法です。
また、利用状況にあわせてスマホの料金プランを見直したり、データ容量に余裕のある携帯電話会社への乗り換えを検討したりすることで、通信量によるデメリットの軽減が期待できます。
Android Autoがつながらない場合の対処法と利用時の注意点
対応車種・機種なのに、車両や車載機器とAndroid Autoがつながらない場合は、以下の対処法を試してみましょう。
なお、これらの操作は、必ず車両を停車させた状態で行ってください。運転しながらスマホや車載機器を操作すると、道路交通法の違反行為となります。
また、車両や車載機器に搭載されているファームウェア(機器を制御するために組み込まれているソフトウェア)のバージョンアップは、失敗すると大きなトラブルの原因になります。
手順がわかりにくい場合や自信がない場合は、ディーラーやメーカーに問い合わせ、対応を依頼するのがおすすめです。
1)Android Auto対応車種、機種であることを確認し、必要であればファームウェアのバージョンアップをする
Android Autoを利用するには、一部の車種・機種ではファームウェアをアップデートする必要があります。マニュアルに従ってアップデートするか、自信がない場合はディーラーに問い合わせてください。
2)USBケーブルは1m以下で、品質の高いケーブルを使う
USBケーブルは、1m以下のものが適しています。また、メーカー純正品や認証取得済みの製品など、品質の高いケーブルを使ってください。断線していないことも併せて確認しましょう。
3)2台目以降の車両に接続できない場合、一度取り外し、Android Autoアプリで「新しい車の追加」をオフにする
USBケーブルで接続している場合はケーブルを抜き、ワイヤレスで接続している場合はスマホのBluetooth設定から該当の車両との接続を解除します。
スマホと車両の接続が解除できたら、Android Autoアプリを起動して、「設定」>「接続済みの車」をタップします。続いて、「Android Autoに新しい車を追加」のチェックボックスをオフにします。その状態で、もう一度2台目の車両に接続してみてください。
Android Autoに不具合が生じたときの対処法
接続していたAndroid Autoが急に応答しなくなったときや、車載機器が反応しなくなったときは、以下の対処法を試してみましょう。
1)登録済みの車両や車載機器とスマホが上手く接続しない場合
USBケーブルで接続している場合はケーブルを抜き、ワイヤレスで接続している場合はスマホのBluetooth設定から該当の車両との接続を解除します。
スマホと車両の接続が解除できたら、スマホを再起動してからつなぎ直すと、直ることがあります。また、スマホに接続しているほかのBluetooth機器を切断し、車両とスマホだけをつないだり、車両のエンジンを一度切ってかけ直したりすると、つながることがあります。
2)ファームウェアを長期間アップデートしていない場合
車両や車載機器のファームウェアをアップデートすることで直る場合があります。ファームウェアのアップデートについては、自信がない場合はディーラーやメーカーに確認し、対応を依頼しましょう。
3)機器が故障している場合
何度つなぎ直しても接続できない場合、車両や車載機器が故障している可能性があります。どうしても直らないときは、ディーラーやカーナビメーカーに問い合わせてみましょう。
その際に、エラーコードなどが表示されている場合はメモなどに記録しておくと、対応がよりスムーズになるでしょう。
Android Autoについてよくある質問
次項より、Android Autoについてよくある質問に順番に回答します。
Android Autoが利用できる国と地域は?
Android Autoは、世界の限られた国と地域で利用が可能です。2026年4月時点では、日本を含む以下の国と地域で利用できます。
- アイルランド
- アルゼンチン
- イギリス
- インド
- インドネシア
- ウルグアイ
- エクアドル
- オーストラリア
- オーストリア
- オランダ
- カナダ
- 韓国
- グアテマラ
- コスタリカ
- コロンビア
- シンガポール
- スイス
- スウェーデン
- スペイン
- タイ
- 台湾
- チリ
- デンマーク
- ドイツ
- トルコ
- ドミニカ共和国
- 日本
- ニュージーランド
- ノルウェー
- パナマ
- パラグアイ
- フィリピン
- ブラジル
- フランス
- プエルトリコ
- 米国
- ベネズエラ
- ペルー
- ベルギー
- ポーランド
- ボリビア
- ポルトガル
- 南アフリカ
- メキシコ
- ロシア
対応していない国・地域でAndroid Autoを使用した場合、ほとんどの機能が正常に動作しません。
なお、GeminiについてはGeminiモバイルアプリが150を超える国と地域で利用できるとされていますが、Android Auto上での対応言語・地域はGoogleのサーバー側の展開状況によって異なります。
渡航先で利用する予定がある場合は、事前に対応状況を確認しておきましょう。
※最新の情報について詳しくは、Android公式Webサイトをご確認ください。
Android Autoをダウンロードする方法は?
Android Autoは、Google Playストアからアプリをダウンロードすることで利用を開始できます。ただし、Android 10以降を搭載しているスマホでは、Android Autoがシステムに統合されているため、アプリのダウンロードは必要ありません。
お使いのスマホがどのバージョンに該当するかわからない場合は、以下の手順でOSバージョンを確認できます。
なお、Androidスマホの場合、項目名や操作手順は製品によって異なるため、詳しくは公式Webサイトの製品ページなどをご確認ください。今回は一例として、Galaxy S22の手順をもとに紹介します。
- 「設定」アプリを開く
- 「デバイス情報」または「端末情報」をタップする
- 「Androidバージョン」の項目に表示されている数字を確認する
表示されたバージョンが10以上であれば、アプリのダウンロードは不要です。バージョンが9の場合は、Google Playストアで「Android Auto」と検索してアプリをインストールしてください。
なお、Android 9.0未満のスマホではAndroid Auto自体が利用できないため、OSのアップデートを検討する必要があります。
※Androidのアップデート方法について詳しくは、こちらをご確認ください。
Android AutoでYouTubeは利用できるの?
原則として、Android AutoでYouTubeの動画を視聴することはできません。これは停車中も同様で、動画再生アプリがAndroid Autoに対応していないのは、運転中にドライバーが画面を注視する危険を防ぐためです。
一方、YouTube Musicは音楽再生アプリとしてAndroid Autoに対応しています。YouTube Musicを使えば、車載ディスプレイ上でプレイリストの選択や楽曲の再生が可能です。
また、GeminiやGoogle アシスタントに話しかけて曲をリクエストすることもできるため、ハンズフリーで音楽を楽しめます。
動画を楽しみたい場合は、Android Auto上ではなく、停車中にスマホの画面で直接YouTubeアプリを利用しましょう。
Android Autoを活用してドライブを楽しもう!
Android Autoを活用すれば、GeminiやGoogle アシスタントによる音声操作で、ナビの設定からメッセージの送受信、音楽の再生まで、さまざまな操作をハンズフリーで行えます。
運転中のスマホ操作を防ぎ、音声操作を中心に利用できる点がAndroid Autoの魅力です。ただし、利用時は安全運転を最優先にしましょう。
一方で、音楽のストリーミング再生やGoogle マップの利用を長時間続けると、モバイルデータ通信量が増えやすくなります。
契約中の料金プランのデータ容量上限を超えてしまうと通信速度に制限がかかり、ナビの読み込みや音楽再生がスムーズに行えません。
データ利用量が気になる場合は、利用状況にあわせてスマホの料金プランを見直したり、データ容量に余裕のある携帯電話会社への乗り換えを検討したりしましょう。乗り換えることで、月々の利用料金を抑えながらAndroid Autoを快適に使える可能性があります。
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