Wi-Fi®とは?仕組みや利用するメリット、設定方法を解説

Wi-Fi®とは?仕組みや利用するメリット、設定方法を解説
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2024.04.09

今回は、Wi-Fi®とはどのようなものなのか、仕組みやインターネットとの違いなどを解説します。

Wi-Fiは今や日常生活に欠かせない技術です。しかし、「基本的な概念やそもそもの意味や仕組みが理解できていないかも」という方もいるでしょう。

今回は、Wi-Fiがどのような仕組みで私たちのスマホやパソコンをインターネットに接続するのかについて、Wi-Fiを最大限に活用するためのヒントと併せて詳しく説明します。

目次

Wi-Fiとは?

Wi-Fi(ワイファイ)は無線LAN(Local Area Network)の国際標準規格であり、スマホやパソコン、タブレットなどの機器を無線で接続するための技術です。

主な用途として、スマホやパソコン、ゲーム機などをインターネットに接続するために使われています。ほかにも、プリンターをWi-Fiにつなぐことでケーブルを使わずに印刷できるなど、さまざまな用途に活用されています。

利便性の高さから、家庭、オフィス、カフェのほか、駅や空港、バスや新幹線など、公共の場でもWi-Fiが利用できる場所が増えました。

Wi-Fiの仕組み

Wi-Fiは無線LANの規格のひとつです。そもそもLANとは、限られた空間内での通信ネットワークを意味します。Wi-FiはこのLANを無線化したもので、電波が届く範囲の機器を、LANを通じてインターネットに接続します。

Wi-Fiの仕組みは、親機となるWi-Fiルーターがインターネットからのデータを受信し、無線信号として周囲のWi-Fiに対応した機器に配信します。機器はこの信号を受け取ることで、インターネットに接続できます。

Wi-Fiを使うことで複数の機器を同時にインターネットに接続し、IoT家電などの普及も大きく進みました。

Wi-Fiの通信規格と周波数帯

Wi-Fiは、通信規格と周波数帯によってさまざまなバージョンがあります。現在、家庭用のWi-Fiで使われている通信規格はIEEE802.11という規格で、時代にあわせて追加や修正が実施されています。

以下の表はIEEE802.11の諸規格を示したものですが、現行の最新規格は2023年12月に認可されたWi-Fi 7です。

Wi-Fi規格

発表年

周波数帯

最大通信速度

特徴

802.11n (Wi-Fi 4)

2009年

2.4GHz/5GHz

600Mbps

複数のアンテナを使って信号を送受信するMIMO技術により、通信の範囲と速度が向上。また、2.4GHzと5GHzの両方の周波数帯を使えるデュアルバンド※1に対応。

802.11ac (Wi-Fi 5)

2013年

5GHz

6.9Gbps

MU-MIMO技術※2と、ビームフォーミング技術※3で複数の機器が同時に接続しても通信速度が遅くなりにくい。デュアルバンドにも対応。

802.11ax (Wi-Fi 6)

2019年

2.4GHz/5GHz/6GHz

9.6Gbps

Wi-Fi 5よりもさらに効率と速度が向上し、多くの機器が同時に接続しても通信速度が落ちにくい。デュアルバンドにも対応。

802.11be (Wi-Fi 7)

2023年

2.4GHz/5GHz/6GHz

36Gbps

今までのWi-Fi規格よりも大幅に速度が速く、効率的な通信ができる。

※1デュアルバンドとは、2.4GHz帯と5GHz帯の両方で同時に無線通信ができる機能です。
※2 MU-MIMOとは、ビームフォーミング技術を利用した機能で、複数のデバイスを同時に接続してもデータ通信速度が下がりません。
※3ビームフォーミング技術とは、特定の方向に電波を向けて送受信する技術です。ルーターがWi-Fiに接続しているスマホなどのデバイスを検知して、位置や場所にあわせて電波を発信し、受信しやすくします。

Wi-Fiの周波数帯には、主に2.4GHzと5GHzがあり、特徴が異なります。

2.4GHz帯は電波が届きやすく、比較的壁や床を通り抜けやすいメリットがあります。しかし、電子レンジやほかの無線機器の電波干渉を受けやすく、Wi-Fiの通信が不安定になることも珍しくありません。

一方、5GHz帯は、ほかの無線機器からの干渉が少なく、高速なデータ通信が可能です。しかし電波の範囲が狭く、壁や床を透過しにくいため、Wi-Fiルーターから離れた部屋には届きにくいデメリットがあります。

Wi-Fiを使いたい場所の広さや構造、つなぎたい機器の台数など、自分のニーズにあわせて、適切なWi-Fiルーターを選択することが大切です。

Wi-Fiとインターネットの違い

Wi-Fiとインターネットは密接に関連しているものの、それぞれ全く異なる概念です。

インターネットは世界中のコンピューターネットワークが接続された巨大なネットワークであり、情報の共有や、データへのアクセスが可能です。

一方Wi-Fiは無線通信技術の一種であり、スマホ等の機器がインターネットにアクセスするための局所的な手段を提供しています。Wi-Fiを通じてインターネットを利用するには、インターネットサービスプロバイダー(ISP)によるインターネット接続が必要です。

つまり、インターネットは情報が流れる広大な「道路」のようなもので、Wi-Fiはその「道路」に接続するための「入口」の役割を果たします。

インターネットへのアクセスには、Wi-Fiのほかに有線LANやモバイルデータ通信などの方法があります。

Wi-Fiとモバイルデータ通信の違い

Wi-Fiとモバイルデータ通信は、どちらもインターネットに接続するための方法ですが、いくつかの違いがあります。

・接続方法の違い
Wi-Fiは自宅やオフィス、カフェなどに設置されているWi-Fiルーターを介して、無線でインターネットに接続します。

一方、モバイルデータ通信は携帯電話会社の基地局を通じて、電波を使ってインターネットに接続します。

・利用できる場所の違い
Wi-FiはWi-Fiルーターがある場所でのみ利用できます。自宅やオフィス、カフェなどが主な利用場所です。

モバイルWi-Fiルーターのように持ち歩きができるWi-Fiルーターを使って、ある程度自由な場所で利用することもできますが、多くの場合はWi-Fiが利用できるスポットに縛られます。

モバイルデータ通信は、携帯電話会社のサービスエリア内であれば、どこでも利用できます。場所によって電波の入りにくさなどの違いはありますが、外出先で場所を問わずに使えるのがWi-Fiとの大きな違いです。

・通信速度の違い
Wi-Fiは一般的に、高速な通信が可能です。ただし、接続しているWi-Fiルーターの性能や、利用している回線の速度、同時に接続しているデバイスの数によってデータ通信速度が変わります。

モバイルデータ通信はWi-Fiと比べると速度が遅い傾向にありますが、5Gをはじめとして通信技術の進歩により高速化が進んでいます。

・料金の違い
Wi-Fiは自宅やオフィス、公共のインターネット回線の月額料金に含まれていることが多く、データ利用量が増えても追加料金はかかりません。

モバイルデータ通信は携帯電話会社の料金プランに応じてデータ容量に制限があり、超過するとデータ通信速度が大きく下がってしまいます。

データ通信速度の制限を解除するにはデータ容量を有料で追加する必要があるため、使い過ぎると携帯電話料金が高額になってしまうこともあります。

Wi-Fiを利用するメリット

Wi-Fiのもっとも大きなメリットとしては、場所を選ばずにインターネットにアクセスできる便利さが挙げられるでしょう。

自宅、オフィス、カフェのほか、駅や空港、病院のような公共機関、新幹線やバス、飛行機のような交通機関などでも、Wi-Fiが利用できれば簡単にインターネットに接続できます。

ほかにもWi-Fiは、モバイルデータ通信のデータ利用量を節約したり、高速でデータ通信をしたり、多数のIoT機器を接続してスマートホームを構築できます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

データ容量の節約につながる

スマホは、Wi-Fiを利用することでモバイルデータ通信でのデータ利用量を大幅に節約できます。

多くのスマホの料金プランには、データ利用量に上限があります。そのため、動画のストリーミングを試聴したり、大容量のアプリや電子書籍をダウンロードしたり、オンラインゲームを利用すると、すぐにデータ利用量が上限に達してしまいます。

その点、Wi-Fi経由でインターネットを利用すれば、モバイルデータ通信の容量は消費されないので、月末にデータ利用量の上限を心配することなく、オンラインのコンテンツを楽しめます。

通信速度が速くなり快適に利用できる

Wi-Fiはモバイルデータ通信よりも通信速度が速く、安定して接続できるため、電波が悪い屋内であっても快適にインターネットを利用できるでしょう。

特にWi-Fi 6やWi-Fi 7のような新しいWi-Fi規格は、高速なデータ通信ができるため、動画の再生や大容量のデータのダウンロードも快適です。さらに、家族で複数のスマホやパソコンなどの機器を接続しても、通信速度の低下を防ぐ機能が備わっています。

そのため、高速なブロードバンド接続を備えた自宅やオフィスでは、Wi-Fiを通じてデータのダウンロードやアップロードが格段に速くなります。

IoT家電を利用できる

Wi-FiとIoT(Internet of Things)に対応した家電を接続することで、スマホやスマートスピーカーを通じて家電を操作するスマートホームを構築できます。

IoT家電とは、インターネットに接続し、スマートフォンやタブレットから遠隔で操作したり、スケジュールを設定して自動化したりできる家電のことを指します。

IoT家電にはロボット掃除機や照明器具、エアコン、カーテンの開閉、コーヒーメーカーや電子レンジ、洗濯機、電子錠など、さまざまな種類があります。

IoT家電を取り入れることで生活の利便性が大幅に向上するだけでなく、省エネやセキュリティ向上も期待できます。たとえばスマート温度湿度計で室内の温度や湿度を監視して、空調機器を自動で調整することで、エネルギー消費を効率化できます。

Wi-Fiを利用してIoT家電を日常生活に溶け込む形で使うことで、家はよりスマートに、そして快適な空間に変わるでしょう。

Wi-Fiの設定方法

ここでは一般的なWi-Fiの設定方法を解説します。実際のWi-Fi設定は、必ず購入したWi-Fiルーターのマニュアルを確認し、書かれている手順に従って操作を進めてください。

1)インターネット回線とプロバイダーを契約する
光回線やケーブルテレビなど、インターネットに接続するための回線を契約します。また、回線だけでなくプロバイダーとの契約も必要です。

光回線のサービスには、回線とプロバイダーがまとめて提供されているものもあるので、契約情報を確認しましょう。

2)提供されているモデムを接続する
光回線、もしくはケーブルテレビ回線に、提供されているモデムを接続してください。

3)モデムとWi-Fiルーターを接続する
Wi-Fiルーターをインターネットに接続するために、モデムとWi-Fiルーターを付属のLANケーブルで接続します。

4)モデムとWi-Fiルーターの電源を入れ、スマホやパソコンをWi-Fiに接続する
モデムとWi-Fiルーターの電源ケーブルをコンセントに挿入します。Wi-Fiルーター本体に電源スイッチがある場合は、電源スイッチをONにしてください。

Wi-Fiルーターのランプを確認し、通信が正常につながったら、スマホやパソコンなどの端末でWi-Fiネットワークを検索します。

ネットワーク名(SSID)をタップして、表示された画面でパスワードを入力してください。

ネットワーク名とパスワードは、Wi-Fiルーターに付属する取扱説明書や、SSIDなどが書かれた付属のカード、Wi-Fiルーター本体などに記載されています。設定が完了すると、Wi-Fiネットワークを通じてインターネットに接続できます。

Wi-Fiを利用するために必要なもの

Wi-Fiを利用するためには、以下のものが必要です。

・Wi-Fi接続に対応した機器
・接続するWi-FiのSSID(ネットワーク名)
・接続に必要なパスワード

公共Wi-Fiの一部ではパスワードがないWi-Fiもありますが、自宅やオフィスなどのWi-Fiへの接続にはパスワードが必要です。

また、自宅にWi-Fi環境を整えるには、以下のものが必要です。

・光回線やケーブルテレビ回線
・インターネットサービスプロバイダーとの契約
・Wi-Fiルーター

光回線を引いていない、もしくは引けない環境の場合は、モバイルデータ通信の回線を利用してインターネットに接続できるホームルーターがおすすめです。

ホームルーターは携帯電話で利用しているモバイルデータ通信の電波を受信し、Wi-Fiの電波にして機器とインターネットを接続するもので、Wi-Fiルーターとしての機能を備えています。

Wi-Fiの仕組みを理解してスマホを快適に利用しよう

Wi-Fiは、インターネットへの接続を快適にしてくれる便利な無線通信規格です。Wi-Fiルーターがあれば、ケーブルが届かない場所でもインターネットが楽しめます。

データ利用量が増えてしまうことを懸念している方やIoT家電を使い始めたい方などは、Wi-Fiの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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