デジタルデトックスとは?効果・メリットや具体的なやり方を紹介

「気付くと数時間もスマホを眺めていた」という経験はないでしょうか。スマホなどのデジタル機器の使いすぎは、心身や生活に影響を及ぼす可能性もあります。
デジタルデトックスで、スマホやパソコンとの距離を見直すと、自分らしい時間の使い方につながります。今回は、デジタルデトックスの効果や具体的なやり方を紹介します。
デジタルデトックスとは
デジタルデトックスとは、スマホ・パソコンなどのデジタル機器と意識的に距離を取って、心身の負担を軽減したり、リアルな人や自然とのつながりを取り戻したりする取り組みです。
SNSやインターネットの利用を一定期間控えたり、使用時間を減らしたりすることで、デジタル機器に費やしていた時間を取り戻すことが目的とされています。
デジタル機器が生活に欠かせない現代では、完全にスマホなどを手放すのではなく、適切な距離感で使用時間を見直す取り組みもデジタルデトックスに含まれます。
たとえば、食事中や就寝前はスマホを見ない、SNS通知をオフにする、移動中は景色を眺めるなど、日常生活で無理なく取り入れられる方法も広く実践されています。
デジタル機器による心身・生活への影響
スマホやパソコンなどのデジタル機器を長時間使い続けると、心身や日常生活にさまざまな影響が出ることがあるとされています。以下はその一例です。
- 睡眠の質が下がる
- ストレスの原因になる
- 身体に負担がかかる
- 姿勢が悪くなる
- 首を痛める
- 仕事・勉強の効率が下がる
- 対面での趣味・体験・交流に使う時間が少なくなる
デジタルデトックスは、こうした心身や生活への影響をやわらげ、自分らしい時間の使い方を取り戻すきっかけになると考えられています。
デジタルデトックスで期待される効果・メリット

デジタルデトックスで期待される主な効果・メリットを紹介します。
睡眠リズムを整えるきっかけになる
就寝前にスマホを見る時間を減らすことは、睡眠リズムを整えるきっかけのひとつになります。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、照明器具やスマホにはLEDが使われており、体内時計への影響が強いブルーライトが多く含まれるため、寝室にスマホなどを持ち込まず、できるだけ暗くして寝ることがよい睡眠につながると示されています。
また、夜間に強い光を浴びると睡眠を促すメラトニン分泌量が減少するとされています。そのため、就寝前のスマホ利用を控えることは、入眠しやすい環境づくりや睡眠時間の確保にもつながります。
ストレスの軽減につながる可能性がある
スマホなどと距離を取ることで、絶え間なく届くニュースや通知から離れ、心身を休める時間を持ちやすくなります。
また、SNS上の投稿と自分を見比べる機会が減ることで、気持ちが落ち着きやすくなることもあります。
旅行や食事、仕事の成果などの投稿が並ぶSNSを見続けると、「自分と比べてしまう」「うらやましく感じる」などネガティブな感情を抱くこともあるかもしれません。
ほかの人の生活に過度に引っ張られることなく、自分のペースで生活しやすくなることもデジタルデトックスのメリットです。
身体への負担を見直すきっかけになる
スマホやパソコンの使い方を見直すことは、目・首・肩など身体への負担を軽減するためにも重要です。
スマホやパソコンの画面を近い距離で長時間見続けると、目のピント調節機能に負担がかかり、目の疲れやかすみ、視力低下などにつながることがあります。
また、画面をのぞき込むような姿勢が続くと、首や肩への負担が大きくなり、こりや痛み、ストレートネックなどの原因になることがあります。
デジタル機器の使用時間を見直すと、身体への負担の軽減にもつながります。
「スマホを見るときの前傾姿勢をなくす」「パソコンの画面を長時間見続けない」などの意識とともに、デジタルデトックスを実施するとより効果が期待できるでしょう。
仕事・勉強に集中しやすくなる可能性がある
仕事中・勉強中にスマホへ通知が届くと、その都度内容を確認したくなり、取り組みたい作業から注意がそれてしまうことがあります。
スマホの通知をオフにしたり、一時的に手の届かない場所に置いたりすることで、集中力が必要な仕事・勉強に取り組みやすい環境を整えられます。
また、スマホやパソコンの使用時間を減らし、心身への負担を軽くすることも、集中力の維持につながるでしょう。
趣味や人との交流に時間を使いやすくなる
デジタルデトックスは、スマホやSNSに費やしていた時間を見直し、自分にとって大切なことに時間を使うきっかけにもなります。
SNSや動画を眺めているうちに、気付けば数十分、ときには数時間が過ぎてしまった経験もあるかもしれません。スマホと意識的に距離を取ることで、読書・運動・リアルな人との交流などに時間を充てやすくなります。
また、スマホを片手に食事をしたり、画面を見ながら散歩したりする「ながら行動」が減ると、目の前の体験そのものに意識を向けやすくなります。
料理の味や香り、季節の風景、相手の表情や会話の内容など、ふだん見落としがちなものに気付きやすくなり、日々の体験を丁寧に味わえるでしょう。
デジタルデトックスのデメリット
デジタルデトックスには多くのメリットがある一方で、気を付けたい点もあります。主なデメリットは、以下のとおりです。
- 緊急時の連絡に気付くのが遅れる
- 最新のニュース・情報を把握しにくくなる
- SNSなどを控えることで一時的な不安や孤独感を覚える可能性がある
- 動画やゲームなどに使う時間が減り手持ち無沙汰になる
スマホを触らないようにすると、家族・友人や職場からの連絡を見逃したり、リアルタイムで流れるニュース・話題を追いにくくなったりする可能性があります。
ただし、たとえばiPhoneの集中モードの場合、着信や通知を遮断しつつ、特定の相手からの連絡を許可するなどの設定は可能です。
また、SNSを控えると「自分だけ取り残されているのではないか」と不安を感じる可能性もあります。時間が空くことで、手持ち無沙汰になることもあるかもしれません。
趣味や読書、散歩などスマホ以外の過ごし方をあらかじめ用意しておくと、無理なく取り組みやすくなり、退屈さを感じにくくなります。
デジタルデトックスの具体的なやり方・習慣づくりのコツ

デジタルデトックスをはじめるなら、まず取り組みたい定番の方法を押さえておきましょう。デジタルデトックスの具体的なやり方やコツを以下で紹介します。
ベッド・布団にスマホを持ち込まない
ベッド・布団にスマホを持ち込まないことは、まず取り組みたい習慣のひとつです。
枕元にスマホがあると、寝る直前までSNSや動画を見続けてしまったり、目が覚めたタイミングで通知を見てしまったりと、スマホを触る時間が増えやすくなります。
特に寝る前のスマホ利用は、入眠の妨げや睡眠の質の低下につながると指摘されています。
睡眠中にスマホを置く場所をベッドから離す、別の部屋に置くなど、自然とスマホを手に取りにくい環境をつくりましょう。スマホを目覚まし代わりにしている人は、別途、目覚まし時計を用意するのも有効です。
スマホを触らない時間帯を決める
スマホを触らない時間帯を決めておくことも、デジタルデトックスを習慣化するうえで取り入れやすい方法です。
たとえば「起床後の30分間はスマホを見ない」「食事中はスマホをカバンにしまう」など、生活の流れに沿ったマイルールを設定すると無理なく続けられます。
特に朝起きてすぐにスマホを手に取ると、SNSやニュースの情報が頭に入ってしまい、1日を自分のペースではじめにくくなることがあります。朝の時間を朝食やストレッチなどに充てると、落ち着いた状態で1日をはじめやすくなるでしょう。
また、食事中にスマホを近くに置いていたり、たまに操作したりすると、目の前の料理や家族・友人との会話に集中しにくくなります。食事中はスマホをカバンにしまうなど、物理的に距離を取ることで、目の前の体験そのものを味わいやすくなります。
代替の楽しみを見つけておく
スマホを使っていた時間を別の過ごし方に充てられるよう、あらかじめなにをするか決めておくことも大切です。やることがないと感じてしまうと、結局またスマホを手に取ってしまうこともあるかもしれません。
運動、読書、料理、楽器の演奏、人と会うなど、自分が楽しめるアナログな過ごし方をリストアップしておくと、スムーズに切り替えられます。
また、これまでスマホに集約していた機能を、アナログのアイテムに戻すのも有効です。たとえば、時間確認は腕時計、スケジュール管理は紙の手帳、気付きや買い物リストは紙のメモ帳といった具合に切り替えると、スマホを手に取る機会を自然と減らせます。
完全にアナログへ戻す必要はありません。デジタルとアナログのバランスを取りながら、自分の生活にあった形で取り入れることが大切です。
デジタルデトックスのためのスマホ機能の使い方
iPhoneやAndroid™スマホには、デジタルデトックスに役立つ機能が搭載されています。完全にスマホを手放すのが難しい場合でも、機能を活用することでスマホと適切な距離を保ちやすくなります。
デジタルデトックスに役立つ主な機能と使い方は、以下のとおりです。
なお、操作手順や項目名はOSバージョンや製品によって異なるため、詳しくは公式Webサイトの製品ページなどをご確認ください。この記事では、iPhone 17(iOS 26)、Google Pixel 8(Android 16)の手順をもとに紹介します。
集中モード/フォーカス モードの機能を使う
集中モード/フォーカス モードを利用すると、目の前の作業に集中しやすくなります。
iPhoneでは、集中モードをオンにすると、すべての通知を一時的にオフ(または特定の通知のみ許可)にできます。集中モードをオンにする手順は、次のとおりです。
1.コントロールセンターを開き、「集中モード」のボタンをタップする(コントロールセンターは、iPhone X以降では画面の右上隅から下にスワイプ、iPhone SE/iPhone 8以前では画面の下端から上にスワイプで開きます)

2.オンにする集中モードをタップして選択する

集中モードの詳細設定は「設定」アプリ>「集中モード」から行えます。集中モードの追加、通知を許可する相手の選択、スケジュールなどを設定できます。
なお、就寝前の通知を抑えたい場合は、集中モードのひとつである「おやすみモード」も活用できます。
※iPhoneのおやすみモードについて詳しくは、こちらをご確認ください。
Androidスマホでは、フォーカス モードをオンにすると、集中の妨げになるアプリを一時的に停止できます。フォーカス モードをオンにする手順は、次のとおりです。
1.「設定」アプリ>「Digital Wellbeing」>「フォーカス」をタップする

2.一時停止するアプリのチェックボックスをタップして選択する

3.「今すぐONにする」をタップする

フォーカス モードは、スケジュールを設定して特定の曜日・時間帯に機能をオンにすることも可能です。
スクリーンタイム/Digital Wellbeingの機能を使う
iPhoneではスクリーンタイム、AndroidスマホではDigital Wellbeing(デジタルウェルビーイング)で、スマホやアプリの使用時間を確認・管理できます。
日々の使用時間を可視化すると、スマホとの付き合い方を見直すきっかけになります。デジタルデトックスを続けるための意識付けにも活用できるでしょう。
iPhoneでは、「設定」アプリ>「スクリーンタイム」をタップすると、1週間ごとの各曜日の使用時間や1日の平均使用時間を確認できます。

「すべてのアプリとWebサイトのアクティビティを確認する」をタップすると、アプリごとの使用時間なども確認できます。
また、「休止時間」を設定することも可能です。休止時間中は許可したアプリと通話のみ使用できる状態となります。また「アプリ使用時間の制限」から、1日のアプリごとの使用時間の制限も設定できます。
Androidスマホでは、「設定」アプリ>「Digital Wellbeing」をタップすると、今日の使用時間やその内訳を確認できます。

「アプリのアクティビティの詳細を表示」をタップすると、1週間ごとに使用時間などの詳細も確認できます。
また、「Digital Wellbeing」の画面で「アプリタイマー」から、1日のアプリごとの使用時間の制限などを設定できます。

※スクリーンタイム、Digital Wellbeingについて詳しくは、こちらをご確認ください。
スマホの画面をモノクロで表示する
スマホの画面をモノクロ表示にして視覚的な刺激を少なくすると、スマホを触りたい気持ちが抑えやすくなる可能性があります。
iPhoneで画面をモノクロ表示する手順は、次のとおりです。
1.「設定」アプリ>「アクセシビリティ」>「画面表示とテキストサイズ」>「カラーフィルタ」をタップする

2.「カラーフィルタ」をオンにする

3.「グレイスケール」をタップする

Androidスマホをモノクロ表示にする手順は、次のとおりです。
1.「設定」アプリ>「ユーザー補助」>「色と動き」>「色補正」をタップする

2.「色補正を使用する」をオンにする

3.「グレースケール」をタップする

デジタルデトックスを日々の生活で実践しよう
デジタルデトックスは、デジタル機器と意識的に距離を取ることで、心身の負担を軽くして、自分にとって大切な時間を取り戻すための取り組みです。
睡眠の改善、ストレスの軽減、身体の負担の軽減、集中力の向上、人との交流に時間を使いやすくなるなど、さまざまなメリットが期待されます。
完全にスマホを手放す必要はありません。ベッド・布団にスマホを持ち込まない、食事中はカバンにしまう、起床後すぐにはスマホを触らないなど、無理のないところからはじめてみましょう。各種のスマホ機能を活用すれば、さらに続けやすくなります。
また、スマホとの距離感を見直すなら、料金プランの見直しも検討してみましょう。利用時間やデータ利用量を見直すと、今の使い方にあった料金プランを選びやすくなります。
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