Google Meetとは?ブラウザから無料で使える高機能なビデオチャットの使い方
Google社が提供している「Google Meet」は、通話ができるサービスです。
パソコンのWebブラウザからインストール不要でビデオ通話ができるため、リモートワーク中のオンライン会議や、Webセミナーなど、さまざまな用途に活用できます。
しかしGoogle Meetに参加するには、いくつかの操作が必要です。そのため、リモートワークのオンライン会議や、取引先との打ち合わせに招待されたものの、Google Meetの使い方がわからないと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、Google Meetの基本的な使い方や、会議に招待されたときに参加する方法のほか、会議を主催する方法についても、初心者の方にわかりやすく解説します。
Google Meetとは?無料で使えるビデオチャットツール
Google社が提供している「Google Meet(グーグルミート)」は、パソコンやスマホを使って、離れた場所にいる人とビデオ通話ができるサービスです。
以前は「Hangouts Meet(ハングアウツ・ミート)」という名前でしたが、「Google Duo(グーグル・デュオ)」と統合され、「Google Meet」に変わりました。
現在はリモートワークやオンライン会議など、さまざまな用途に使われており、「Zoom」※や「Microsoft Teams」※とともに、よく知られているビデオ会議ツールのひとつとなっています。
Google Meetは、ビデオ通話のほかにも役立つ機能が備わっており、パソコンのWebブラウザから会議を開始できる機能や、周囲の雑音を抑えるノイズキャンセリング、話した内容を字幕として表示できる機能、画面共有、ファイル共有、チャットも可能です。
さらにGmailやGoogleカレンダーなど、ほかのGoogleのサービスと連携し、スケジュールを簡単に共有できるため、リモートワークや取引先との打ち合わせのほか、プライベートで遠方に住む家族と喋りたいときなど、さまざまなシーンに役立ちます。
Google Meetを始めるときに必要なもの
Google Meetを始めるときには、いくつかのアイテムが必要です。利用する環境によって必要なものが異なるため、Google Meetを使う前に揃っているか確認しましょう。
1)Googleアカウント
Google Meetで会議を主催するときは、Googleアカウントが必要です。
Googleアカウントは姓名、生年月日、パスワードなどを入力すると、無料で作成できます。会議を主催する前に、Googleアカウント公式Webサイトから、Googleアカウントを作成しましょう。
Google Meetに招待される人は、Googleアカウントを作成する必要はありません。
2)Webカメラ
Google Meetで自分の姿を映すためには、Webカメラが必要です。カメラを接続していない状態でもGoogle Meetに参加できますが、自分の姿が映りません。
もし自分の姿を映してGoogle Meetに参加したい場合は、パソコンにWebカメラが備わっているか確かめましょう。スマホでGoogle Meetを利用する場合は、製品に備わっているカメラを利用できます。
Webカメラは100万画素あれば実用レベルといわれています。200万画素以上あれば、会議に必要な程度の解像度には十分でしょう。
3)マイク
Google Meetで相手と音声で会話するためには、マイクが必要です。マイクがない場合でも会議に参加することは可能ですが、相手と会話するときはテキストチャットでやり取りすることになります。
相手と音声で会話する場合は、パソコンにマイク機能が備わっているか確かめましょう。もしパソコンにマイク機能が備わっていないときは、別途マイク、またはヘッドセットを購入する必要があります。USB端子で接続できるマイクが使いやすくおすすめです。
スマホでGoogle Meetを利用する場合は、製品に備わっているマイクを利用できるため、別途マイクやヘッドセットを購入する必要はありません。
4)インターネット環境
Google Meetで会議をするときは、データ通信が発生します。インターネット速度が安定しており、レイテンシが低い(遅延時間が短い)インターネット回線で接続しましょう。
またスマホからGoogle Meetを利用する場合は、電波が安定している場所で利用するのがおすすめです。ただし会議中は大量のデータ通信が発生するため、モバイルデータ通信を利用する場合は、データ利用量の上限に注意しましょう。
5)iPhoneやiPadで利用する場合はGoogle Meet公式アプリ
iPhoneやiPadでGoogle Meetを利用する場合は、Google Meet公式アプリのインストールが必要です※。
Android™は最初から必要なアプリがインストールされているので、アプリをインストールする必要はありません。またパソコンであれば、Google ChromeやMicrosoft EdgeなどのWebブラウザから起動できるため、インストールは不要です。
Google Meetの使い方
Google Meetの使い方は、パソコンとスマホで異なります。また、会議を主催する方法と、招待されて参加する方法で異なるため、それぞれの方法を見ていきましょう。
Google Meetの始め方(パソコン)
1)会議を主催してURLを配付する方法
Google Meetで会議を主催する場合は、Googleアカウントが必要です。事前に作成したGoogleアカウントでログインしましょう。
次に、Google MeetのWebサイトで「新しい会議を作成」をクリックします。
「次回以降の会議を作成」をクリックすると、会議のURLが生成されます。
「参加に必要な情報」の画面から、URLをコピーして、メールやチャットなどで参加者に配付してください。
2)参加者を会議に直接招待する方法
会議を今すぐ開始して参加者を招待したいときは、Google MeetのWebサイトで「新しい会議を作成」をクリックします。
「会議を今すぐ開始」をクリックします。
次に、Google Meetの会議画面に遷移します。以下のような画面が表示されたら、「ユーザーの追加」をクリックしてください。
「ユーザーを追加」の画面では、招待したいユーザーの名前、またはメールアドレスを入力して参加者を検索できます。招待したい参加者にチェックを入れて、「メールを送信」をクリックすると、会議に参加できるURLがメールで送信されます。
3)Googleカレンダーで会議のスケジュールを設定する方法
会議をする予定を決めたいときは、Google MeetのWebサイトで「新しい会議を作成」をクリックします。
次に、「Googleカレンダーでスケジュールを設定」をクリックします。
Googleカレンダーの画面に遷移するので、会議を行う日時を設定しましょう。
次に「ゲスト」で招待したいユーザーを追加します。「ゲストを追加」をクリックすると、連絡先に登録されたユーザーからゲストを選択できます。「ゲストを追加」にメールアドレスを入力して、連絡先に登録していないユーザーを招待することも可能です。
次に、Google Meetの予定が近づくと通知が届く設定を行います。予定を忘れないように、1日前や30分前にメールで通知されるようにするとよいでしょう。
通知の設定が完了したら、画面右上の「保存」をクリックしてください。
このとき、ゲストに招待した相手のカレンダーに対して閲覧権限がない場合は、「カレンダーを表示できません」というメッセージが表示されます。メッセージが表示されても、招待した相手にGoogle MeetのURLがメールで送信されます。
Google Meetの始め方(スマホ)
スマホでGoogle Meetの会議を始めるには、Google Meet公式アプリが必要です。Androidのスマホではプリインストールされていますが、iPhoneの場合はApp Storeからインストールしてください。
1)Google Meet公式アプリで会議を開始する
Google Meet公式アプリを起動し、「新規」をタップします。
次に会議を主催する日程を選びます。今すぐ会議を始めたい場合は「新しい会議を作成」、会議のスケジュールを決めたい場合は「Google カレンダーでスケジュールを作成」をタップしてください。ここでは「新しい会議を作成」をタップします。
続いて、URLが発行されます。表示されたURLをコピーして、会議に参加する人に配付してください。
「共有」をタップして、URLを共有するアプリを選択することも可能です。
今すぐ会議を始めるには、「会議に参加」をタップします。
次に入室画面が表示されるので、「参加」をタップしてください。
Google Meetの会議画面に遷移します。ほかに招待したい人がいる場合、表示されているURLをコピーして配付してください。
Google Meetに招待されたときの参加方法
Google Meetに招待されたときは、配布されたURLにアクセスすると会議に参加できます。パソコンとスマホで表示される画面が異なるため、それぞれ見ていきましょう。
パソコンでGoogle Meetに参加する方法
パソコンからGoogle Meetの会議に参加するときは、配付されたURLをクリックしてください。
URLをクリックすると以下の画面になります。今すぐ会議に参加する場合は、「参加をリクエスト」をクリックしましょう。会議の主催者が参加リクエストを承認すると会議に参加できます。
スマホでGoogle Meetに参加する方法
スマホからGoogle Meetの会議に参加する場合は、配付されたURLをタップしてください。
以下の画面が表示されたら、「参加」ボタンをタップしましょう。会議の主催者が参加リクエストを承認すると会議に参加できます。
Google Meetの退出方法
Google Meetの会議から退出するときは、パソコンの画面下にある赤い受話器のマークをクリックしてください。
スマホで会議に参加している場合は、画面左下の赤い受話器のマークをタップすると退出できます。
ただし、自分がGoogle Meetで会議を主催している場合は注意が必要です。会議に参加している人がいる状態で退出しようとすると、自分の退出時にビデオチャットを継続させるか、全員同時に退出させるかを選択する画面になります。
自分だけ退出する場合は「終了せずに自分だけ退出」、全員退出させたい場合は「通話を終了して全員を退出させる」を選びましょう。
Google Meetの便利な機能
Google Meetには、便利な機能が搭載されています。その中でも代表的な機能を見ていきましょう。
機能 |
説明 |
---|---|
録画機能 |
会議の録画はGoogleドライブに保存され、参加者と簡単に共有できます。(有料版のみ) |
ライブストリーミング機能 |
会議の様子をライブストリーミングとして、参加者以外にも共有できます。(Google Workspaceユーザーのみ) |
ビジュアルエフェクト |
カメラで自分を映すときに背景をぼかせるほか、カスタム画像を背景に設定して、プライベートの部屋を映さないようにすることが可能です。 |
ホワイトボード |
会議中にホワイトボードを共有し、アイデアを視覚的に説明できます。 |
レイアウト変更 |
ほかの参加者の画面の表示レイアウトを、自動、タイル表示、スポットライト、サイドバーの4種類から選べます。 |
画面共有 |
プレゼンテーションやドキュメントをリアルタイムで共有できます。 |
コンパニオンモード |
大人数での会議やセミナーなどで、登壇者以外が自動的にマイクオフで参加できるモードです。 |
リアクション |
会議中に発言せずとも、拍手や笑顔などの絵文字でリアクションできます。 |
チャット |
文字チャットを送信できます。 |
挙手する |
会議中に、挙手して発言のタイミングを待てます。挙手すると「ポン」という軽い音で参加者全員に知らされます。 |
字幕表示 |
音声をAIが自動で識別し、指定した言語で字幕を画面に表示します。 |
Google Meetの無料版と有料版の違いは?
Google Meetは無料ですが、有料版に切り替えることでさらに多くの機能が使えます。利用したい時間や機能によっては、有料版でなければできないこともあるため、用途にあわせて契約するのがおすすめです。
1)ビデオチャットの時間制限
Google Meetは、会議で利用できる時間に制限があります。無料版では1回のビデオチャットに対し、参加者が2人の場合は24時間利用可能です。
しかし、参加者が3人以上の場合は60分までとなっており延長はできません。会議の時間が60分以上になる場合は、会議が終了後、新しい会議を作成して参加者にURLを共有する必要があります。
一方、有料版でも1回のビデオチャットに対し、参加者が2人の場合は24時間利用可能ですが、3人以上が参加していても最長24時間まで利用できます。
2)ビデオチャットの参加人数
Google Meetの会議は、無料版、有料版問わず最大100人まで参加可能です。Google Workspaceの料金プランによっては、最大1,000人まで参加できます。大人数を招待したいWebセミナーや、Webイベントを開催したいときにおすすめです。
3)ビデオチャットの録画やライブストリーミング
Google WorkspaceのBusiness Standard以上、もしくはGoogle One(保存容量が 2 TB 以上の料金プラン)のユーザーは、会議の録画ができます。録画した会議の内容は、Googleドライブに保存され、会議終了後に視聴できます。
またGoogle Workspaceの場合、会議に参加していない人にも内容をリアルタイムで配信する、ライブストリーミング機能の利用が可能です。
4)クラウドベースのノイズキャンセル機能
Google Meetのノイズキャンセル機能は、パフォーマンスを最適化するためにデバイスとクラウドで切り替わることがあります。
クラウドベースのノイズキャンセル機能はGoogle WorkspaceのBusiness Standard以上、もしくはGoogle One(保存容量が 2 TB 以上の料金プラン)のユーザーが利用できます。
5)アンケート機能、出席状況の確認機能
アンケート機能は、会議の参加者にアンケートを行える機能です。会議中に、参加者の多数決を採りたいときなどに活用できます。
そのほか、会議が終了したときにアンケートのレポートがメールで届く機能も備わっており、Webセミナーの出席者からの評価を確かめたいときにも役立ちます。
また出席状況の確認機能は、会議に出席したユーザーのレポートを送信できる機能です。出席者の姓名やメールアドレス、参加した日時などが記載されたスプレッドシートが送信されるため、学校でオンライン授業を行うときにも活躍するでしょう。
アンケート機能と出席状況の確認機能は、Google WorkspaceのBusiness Standard以上で利用できる機能です。
Google Meetのよくあるトラブルと解決法
Google Meetでよくあるトラブルと、解決方法を見ていきましょう。
1)会議中に相手の画面がカクカクする
会議中に相手の画面がカクカクするときは、Webブラウザを更新、または会議に入り直してみましょう。また、Webブラウザのタブを多数開いている場合は、不要なタブを閉じ、メモリの消費を減らすと解決することがあります。
スマホの場合は、インターネット回線の速度を確認してみましょう。インターネット速度が低速になっている場合は、安定しているWi-Fi®に接続して会議に参加すると解決することがあります※。
2)相手の画面が乱れたり、画質が低くなったりする
会議中に相手の画面が乱れたり、画質が低くなったりするときは、会議に入り直すと解決することがあります。利用しているWebブラウザや、Google Meet公式アプリをいったん終了し、あらためて会議に参加しましょう。
また、解決に近づく手段として、利用しているインターネット回線の速度を確認することも大切です。インターネット速度が低速になっている場合、画質が低下することがあるため、安定しているインターネット回線を利用しましょう。
3)VPNを利用しているときのみ画面が遅延する
リモートワークをしているときだけ画面が遅延するなどの問題が起きる場合は、VPNで接続していることが原因になっているかもしれません。
Google MeetではVPNで接続している環境で会議に参加すると、画面や動画が遅延することがあります。セキュリティやコンプライアンスの関係でVPNを切断できないなどの問題がなければ、VPNを一時的に無効にして、会議に参加してください。
4)反響音が発生する
会議中に相手の声が聞きづらいときや、「ボー」という音が鳴る場合は、反響音やハウリングが発生している可能性があります。
反響音を解決したい場合は、「その他のオプション」に赤いマークが表示されているか確かめましょう。「その他のオプション>トラブルシューティングとヘルプ>オーディオ デバイス/ビデオデバイス」で反響音を抑える手段を確認できます。
ほかの手段として、ヘッドフォンを使ったり、スピーカーの音量を下げたり、発言時以外は自分のマイクをミュートにすることで解消する場合があります。
5)マイクが反応しない
会議中に自分の声が相手に届いていないときは、利用している製品のマイクの設定が無効になっているかもしれません。パソコンの設定で、マイクの設定が有効になっているか確認しましょう。
またマイクの設定が有効になっているのに相手に自分の声が届かない場合は、マイクがミュートになっている可能性があります。マイクの音量を確かめて、ミュートになっていないか確かめてください。
もしスマホを利用している場合は、マイクのアクセスを許可する設定が必要です。スマホでGoogle Meet公式アプリの設定を確認し、マイクのアクセスが許可の状態になっているか確かめましょう。
6)スピーカーから音が出ない
スピーカーから相手の音声が聞こえない場合は、パソコン本体の音量や、Google Meetのスピーカー選択を確認しましょう。
またスピーカーのプラグが正しく挿入されているか確かめることも、ひとつの手段です。スピーカーのプラグが奥まで挿入されていない場合、スピーカーが正常に動作しません。
スマホの場合は、Bluetooth®で接続するワイヤレスイヤホンなどで音声が出力されているケースがあります。スマホの設定を確認して、ワイヤレスイヤホンがつながっている場合はペアリングを解除しましょう※。
ビデオチャットには無料で便利なGoogle Meetを活用しよう
Google Meetは、高機能なビデオ通話ができるツールです。パソコンではアプリをインストールせずに使え、手軽にオンラインで会社内の会議や取引先との打ち合わせ、Webセミナーの開催にも役立ちます。
さらにGoogleカレンダーやGmailなど、Googleのほかのサービスとも連携していて使いやすく、会議の招集なども簡単です。スマホからも簡単に参加でき、パソコン機能が利用できます。
しかし、外出先などWi-Fiがない環境で利用すると、データ利用量が多くなってしまうので注意が必要です。データ利用量が気になる方は、携帯電話会社の乗り換えも検討してみてはいかがでしょうか。
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